ナルトになったった   作:金網

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自来也「忍には三禁と言うものがあってだな」

日向ネジが伝言を携えてナルトのアパートを訪ねたのは秋の気配を感じ始めた日の正午前であった。

敷地内に入り足元に散らばった鉄の鎖に首を傾げつつ階段に向かおうとした時、アパートの裏手から耳慣れた弟分の声が聞こえてくる事に気付いた。

「この卑しい家畜めっ!!動物め!!動物めっ!!アニモー!!英語だとアニモーっ!!」

 

あまり穏やかでは無いその物言いに、また何か変な事でも始めたのかと苦笑いしながら裏庭へと移動すると、其処では数体の瞑想中の影分身達に囲まれながら黒い板でギザギザのナマコに折檻するナルトの姿があった。

予想以上の光景に膝から力が抜け、真っ白になった頭脳を正常に戻すことに手間取っていると目前のサバトめいた儀式が進行して行く。

彼はナマコを掴んだまま分身の一つに近寄ると其れを消して仙人に成る、しかし直ぐに通常の状態に戻ってしまう……此れはネジが知る仙人モードの持続時間よりもかなり短い様に感じられた。

ネジが疑問に囚われていると変化はナルトの掴んだナマコの方に表れた、唇がまるで口紅を塗ったかの様に染まり、あたかもストーン○のロゴマークの様相を呈している、SAN値を削られ口を開けずにいると、その変化にナルトが気付きナマコに何事かを語りかけ頰ずりし始めた!?

「良〜〜しッ!よしよしよしよしよしよしよしよしよしよし………立派に出来たぞ鮫肌」

 

あのナマコは鮫肌?と言うらしい………頰ずりされながら鮫肌が金切声めいた鳴き声を上げる、ギギギ‥ギギ………ギギーーッ!その鳴き声にハッとした表情を見せるナルト、地面に置いてあったタッパーを持ちながら鮫肌に語りかける。

「そうだすまない忘れてた、ごほーびをやるぞ良く出来たごほーびだ2個でいいか?……3個か?甘いの3個ほしいのか?3個…イヤしんぼめ!!」

 

幾度かのやり取りの後(信じられないが意思疎通が出来ているらしい)

ナルトはタッパーに入っていたおいなりさんを3個空中に放った!(ヒドイ)

あわや地面に落ちるかと思われた其れ等は機敏な動きを見せた鮫肌の口中に全て収まる、その様を観ていた馬鹿は再び可愛がり始めた。

埒が開かないと声をかけると、馬鹿はビクッ!!と反応してゆっくりと此方に振り返る。

「あっ!?あれっ?ネジさん?………何処から見てましたか?」

 

「この卑しい家畜め!の辺りだな、一体何をやってるんだお前は?」

 

それ殆ど最初からじゃないですか〜〜ッ!赤面して悶絶するナルトの様子を見て、如何やら何時もの悪ふざけだった様だと安堵の息を吐く(てっきり邪教の崇拝でも始めたのかと思ったのだ)

説明を求めると、このナマコ(鮫肌)は剣でありながら生き物でもあり、その特質はチャクラの吸収と還元であるらしく、常々影分身の口寄せがメンドく(突発的な奇襲に弱い)事を思案していた馬鹿は、自然エネルギーの吸収をナマコに代替させ電池の様な役割が出来ないかと思い付いた。

「それで?さっきの様子を見るに成功したようだが?」

 

弟分は笑顔で持って応えた、ネジは引き攣った笑みを浮かべると今日来訪した要件を語り始めた………。

 

 

 

 

 

「どうも最近、ヒナタの様子が明るいようだが、何か知っているかネジ?」

 

此処は日向宗家の道場、稽古の終了をもって当主ヒアシはネジに最近の懸案を尋ねた。

「最近は共通の友人のナルトの家に通って、あちらの親御さんと食事の支度などをしている様です、ほら、この間の包丁の家ですよ、ハハまるで通い妻の様ですね」

 

二人を応援しているネジは微笑ましく語るが、突然肩を掴まれとても良い笑顔の当主の顔を見て口が閉じる。

「連れて来なさい………イイネ?」

 

「………アッハイ」

 

 

 

そんなこんなで日向宗家に向うネジ一行だったが、途中自来也が合流していた、イタチの里復帰により齎された暁の情報で、またナルトに幾つか擦り合わせの為の質疑が出来たらしい、質疑応答に答えていると、いつの間にか屋敷に着いてしまっていた。

既にネジが来訪を告げたらしく玄関が開いている、手にかいた汗を服でぬぐいながら手土産を確認していると、ヒアシが出迎え帰ろうとしていた自来也を呼び止める。

「日向宗家へようこそ、君がナルト君だね?うん?あぁこれは御丁寧に、後で頂かせて貰うよ、それと自来也殿、折角いらしたんだ夕餉を一緒に囲まないか?」

 

えっ?そう?悪いのぅ、と全然悪く無さそうな顔で屋敷に上がり込むエロ仙人、既に持て成しの準備が整った座敷へと移動して行く、いっぱいいっぱいのナルトは畳の縁を踏まない、などと呪文の様に唱えながら歩く。

 

 

 

 

「中々礼儀正しい少年じゃないか、うん、見所が有る、ヒナタお前も見る目があるじゃないか!ハハハ気分が良い」

 

宴も酣、上機嫌で酒を干すヒアシと自来也、ナルトが褒められたのが嬉しいのか頬を染め微笑むヒナタと、冷や汗塗れで顔面蒼白のナルト(しきりに汗をハンカチで拭っている)、気遣わしげにそれを見るネジ。

未だ嘗て無い窮地に彼は全力を賭していた、その甲斐あって特に問題も無くそろそろお開きになるだろう………そう思っていたのだが。

「お前らぁっ全く初々しいのぅ………接吻位はもう済ませたのか?ん?のぅ?」

 

出来る訳がない!俺は当年取って魔法使いだぞ!叫びたいが酔っ払いは止まらない、見ろ、明らかにヒアシも水を差された様な顔をしている。

「ま、まぁ接吻位は今時珍しくも無いのではないか?」

 

当主自ら凍った空気を入れ換えようとするが、エロ仙人はその豊かな妄想力で更なる燃料を投下する。

「甘い、甘いよヒアシ殿、アンタ甘いよ(みの○んた風)………………13で接吻って事はね?………15でアレだよ!」

 

ブチんッ!?ナルトはその目で確かにヒアシの理性の緒が切れるのを見た!

「ひぃなぁたぁっ〜〜〜〜〜〜!!」

 

着流しをバリバリと破きながら立ち上がる日向宗家当主!取り敢えず手近な泥酔したエロ仙人を血祭りに上げるとその眼光が此方を捉える!

やめて〜〜っ、泣き叫ぶヒナタを確保し、ネジと目配せして屋敷を脱出すると、屋根から竜巻が突き抜けて行った……そのまま維持された竜巻は縦横無尽に破壊を振り撒く。

 

 

 

翌日、日向の屋敷が半壊しているのが里の者によって確認された。

 




"放送席〜放送席〜自来也選手にお越し頂きました"

自来也「どうも」

"三冠達成おめでとうございます、今のお気持ちは如何でしようか?"

自来也「本当もう、どうしてこうなったって感じですね」
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