ナルトになったった   作:金網

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ナルト「今週のビックリドッキリメカは……」

里に桜が咲く季節、麗らかな陽射しが射し込む自室でナルトは押し入れを圧迫している野菜の整理をしていた。

様々な体勢で再度固められた野菜達をパズルの様に詰め込んでいると来客を告げるチャイムが鳴る、どちら様ざんしょとドアを開けると筋骨隆々の偉丈夫が青い顔色で助けを求めてきた。

偉丈夫……一発は、兎に角来て下さいとナルトを連れ出し自分達の借りている部屋の中へ招き入れた。

「あぁ〜あ〜ハイハイそう言う事ね?」

 

招き入れられた室内で彼が見たものは、腕のパーツが木っ端微塵になった傀儡"カラス"の姿だった、挙動不審な一発の様子を見るに彼がやってしまったのは一目瞭然、素直に謝まるべきなのだろうが、最近やっと兄弟仲が進展して来た所だったので踏ん切りがつかないのだろう。

「な〜に、任せろ!俺はこれでもプラモデルを今迄に3個程作成した事がある!」

 

自信満々に不安極まりない事を宣う師匠に、不安から一転尊敬の眼差しでこちらを見る一発、早速作業に取り掛かる体勢に入る。

「お、俺は何か飲み物でも調達して来ます」

 

作業の邪魔になると思ったのか一発は気をきかせて買い物にでる、さて先ずは粉砕している腕を再生する為、反対の腕を分解して構造を把握せねば、こんな物は一旦全部バラしてから作業を始めれば効率が良いのだ……………。

 

 

 

 

 

「ただいま帰りました、先生はカステラはお好きでしょ………………」

 

ばさばさっと買い物袋を落とす、それもその筈、彼が出かけた時には腕だけが壊れていた傀儡が、全身余す所無く粉微塵になっているのだ!

「せ、先生、これは一体?」

 

「っ!待て、結論を急ぐな!俺に考えが有る」

 

そんなこんなで裏庭にある物置までやって来た訳だ、ナルトはやけに厳重な封印が施された引き戸を開くと中身を一発に見せ付ける。

「どうだっ!あの赤砂のサソリが手掛けた傀儡"ヒルコ"と"サソリ"だ、これさえ差し出せばカンクロウも、ウホッ良い傀儡とか言うに違いない」

 

「壊れているじゃないですか」

 

一発がそう言うのも無理はない、ヒルコは土手っ腹から背中にかけて大穴が開いているし蠍に至っては胴体が泣き別れの状態だ。

「だ〜いじょ〜ぶ、ま〜かせて!影分身の術!」

 

10体程分身を出し、寄って集って修理を始めたナルト、余りの作業スピードに土ぼこりが舞い、修理している様子が隠れてしまっている、途中分身の一体がまろび出て来て一旦部屋に入り段ボールを抱えて戻って行く。

何か落としたのに気付いた一発はそれを拾い上げまじまじと見詰める。

「アラ○ックヤマトのり……………」

 

 

時刻がオヤツの時間に差し掛かる頃作業は完了した、確かにヒルコの大穴は修復されているし蠍の胴体もくっ付いている、ヒルコの背中に蠍の上半身、腹側に下半身がくっ付いていた………酷くバランスが悪い、どうやって自立しているのか皆目見当がつかない、蠍の頭部には安全ピンのピアスが付いた左右色違いのウサ耳付いてしまっている、それよりなによりもヒルコの触腕の先端にタケノコが付いているのは一体何の冗談なのか………。

「本当はドリルを付けたかったが……まぁ些細な違いだ、名付けてッ!」

 

"真(チェンジ)・ヒルコー・蠍!!"

 

 

 

 

「大半のメンバーと連絡が付かない、外道魔像の起動の為のチャクラは最悪白ゼツで補えばいいが人柱力の捕獲についてはそうはいかない………デイダラお前には奴等を捜索してもらう」

 

暁のアジトの一つ鍾乳洞の中で、立体映像のペインから指令を告げられたデイダラは気が進まない様子で反論を返す。

「どいつもこいつも自分勝手な奴等だが、殺したって死なねーような連中ばかりだろ、うん」

 

わざわざ探さなくたって期限になれば集まるだろ、そう嘯くデイダラに暁の首魁は再度強く指令を告げる。

「計画の発動は近い、遅延は認められない………奴等がくたばっている場合後釜の選定にも時間が掛かる、連絡が途絶えたのは火の国周辺に集中している、直ちに向かえ」

 

言うだけ言って切れた通信に、暫し怒り心頭の彼だったが気をとり直し、鍾乳洞から出ると粘土の鳥に飛び乗り火の国を目指す。

 

 

 

「それじゃ次の定期連絡会で、解散」

 

木ノ葉最寄りの宿場町で砂の定期連絡員達との会合に参加していたテマリとカンクロウは、長時間の折衝で凝り固まった身体を伸ばすと会場となった料亭を後にすると木ノ葉に向かって歩き出す。

「あ〜肩が凝るジャン……我愛羅は良いよな会合に参加しなくていいんだから」

 

カンクロウの台詞にテマリは苦笑いで応える、我愛羅の余りの変貌ぶりに担当上忍バキは胃をやられ里への報告を先送りにした、よって連絡員に会わせる訳にもいかず借りている部屋での居残りになったのだ。

朱に交われば赤くなる、同じアパートの馬鹿のせいでどんどん常識からズレていく弟の将来を憂えて溜息がこぼれる。

「まぁ尾獣の力をコントロール出来るようになったんだ、性格も前より素直だし………っ!?カンクロウッ!」

 

危険を察知したテマリに突き飛ばされ、爆発から逃れたカンクロウは素早く事態を把握して襲撃者を探し当て睨みつける、自分を庇ったテマリは目立った外傷はないが気絶してしまっている。

「………何のつもりジャン?」

 

「うん?、直接用が有る訳じゃ無いんだが人質になるかと思ってな、一尾の人柱力の身内だろ?お前ら、うん」

 

狙いは我愛羅か!最近三忍の一人から齎された情報にあった尾獣狩りの組織、それの構成員だと当たりをつけ、メンテナンスの後虫干ししていた傀儡を口寄せする。

中々に術の行使が速いと評価しながら対応を思案するデイダラだったが、現れた物体に意表を突かれる。

「!?サソリの旦那?なんだその珍プレーな格好は、うん」

 

「!?如何なってるジャン?カラスは?ッツ!しょうがねージャン!」

 

カンクロウを格下と侮り、現れた相方に意識が向いているデイダラよりも早く驚愕から抜け出せたカンクロウは傀儡糸を接続して自身は距離を取る。

仕掛けが解らぬ傀儡に苦労しながら何とかその性能を把握しようと意識を張り詰める、先ずはこの場から誘導して奴を動かしテマリが巻き込まれない様にしなければ、背に庇うテマリを気遣い思案する。

牽制の一撃を入れようとチャクラを触腕に回せば………タケノコが廻る、ならばと太い方の腕にチャクラを送り込めば………乳酸菌飲料の容器が飛び出す、せめて移動くらいはと足にチャクラを注ぎ込めば………ウィーンガシャンウィーンガシャンとその場で足踏みを始める始末。

「やってられるかッ!!」

 

操作を投げ出すカンクロウを憐れに思ったか、それともかつての相方への弔いか少々過剰な火力のC3を行使するデイダラ、とんでも無い爆発に煽られ敢え無く自らもまた意識を失ってしまうカンクロウ、唯一頑丈さだけは失わなかったのかヒルコの装甲が盾になり、命に別状はない。

取り敢えず捕縛するかと歩き出したデイダラは、土煙の中に何者か気配を感じて足を止めた。

「ゴルルルルルル…ルルルルルルルル…ルルルルルゥ」

ネコ科の猛獣を思わせる唸り声が静かな街道に響き渡る。

本能的な身の危険感じ身構えるが、飛び出して来た影の拳が顔面に突き刺さる方が速かった、吹き飛びそうな意識を繋ぎ止め影の姿を確認する。

強いて言うなら……兎だ、しかしデカイ明らかに人間大の体長がある、紅白で横縞の囚人服めいた服を着ている、牽制に粘土の鳥を飛ばすが全く意に介せず近寄り攻撃を加えてくる……其れ等の動きが速く重い。

アッと言う間に劣勢に陥り地を転がるデイダラC3でもダメージを与えられず進退窮まった彼はC4により諸共に散る覚悟を決めた、有りっ丈のチャクラを注ぎ込みC4カルラを生成するとそれを兎目掛けて飛ばす。

「芸術は………爆発だッ!……………うん?」

 

止めを刺そうと走り込んできていた兎は、迫り来る起爆粘土を受け止めると、あろう事か其れを一息で呑み込んだ、一時の静寂の後凄まじい轟音と共に兎が膨張しその体積を何倍にも膨らませる、そのまま破裂するかと思われたが何事も無かった様に元のサイズに戻り口から黒い煙を吐き出すと再びデイダラに向き直る、彼がこの世で最後に見たものは陰影がかかる中、目とギザギザの口元だけが緋く浮き出ている兎の顔だった。

 

 

 

 

 

 

 




カンクロウ「何ジャン?これ」

切念虎「…………………………………………」

一発「壊した傀儡のお詫びだそうだ名前は"切念虎"と言うらしい、捕まえるのに先生が死に掛けたそうだから扱いには注意してくれ」

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