いやぁ………いろいろあってメンタルも弱体化、それに伴い連続投稿も厳しいという事態に。
ですが力尽きない限り投稿しますので暖かい目と言葉で見守ってやってください。
人助けってのは案外気持ちがいい。
感謝される事自体嫌いじゃないし、誰かが何か困っていたら助けてあげようって気になる。
だから俺は昔から率先して人助けした。それはもうどんな小さな事でも。
物をなくした人がいたら一緒に探してあげたし、虐められている子がいたらその子を守った。誰かにそうしろと言われたんじゃない。俺自身がそうしたいと思って行動したんだ。
目の前で困ってる人間に手を差し伸べる事は間違いか?違うだろ?
例えそれが間違いだったとしても、見て見ぬ振りをする事が正しいのか?手を振り払う事が正解なのか?違うだろ?
だから俺は後悔していない。
例えそれで命を落としても。
辺りはとても騒がしかった。
それもそのはず、高校生が撃たれたのだ。
撃たれたその高校生は貯金を崩すために銀行に来ていた、だが間が悪かった。
その銀行には強盗グループがいたのだ。それもかなり過激な。
犯人の一人が近くにいた妊婦を人質に取り、天井に向かって発砲した。
小さい子供は震えて泣きじゃくり、大人達は死にたくない一心でその場に座り込んだ。
その高校生は瞬時に悟った、自分しかいないと。
それから強盗グループは銀行に立て籠もった。
外にいる警察も特殊部隊のような人達も一向に動く気配が無い。人質が撃たれるのが怖いのだ。
相変わらず妊婦を解放する様子は無い。だがその妊婦は明らかにグロッキー状態だった。
顔の色は青白く、尋常じゃない程汗を掻いている。それこそお腹に居るであろう赤ん坊に悪影響を及ぼすぐらいに。
だから彼は立ち上がり強盗達に言った。自分と人質の妊婦を交換して欲しいと。
強盗達は笑いながら全員で駄目だと言った。だが彼は諦めなかった。
それは単純な理由だった。彼にとって、赤ん坊が元気に生まれなくなる可能性があるのは自分の命の危険になる可能性があるよりも嫌だったのだ。
だからこそ名乗り出た。
その甲斐あって、自分を人質にして貰う事はできた。だが問題はその後だ。
彼は予想していなかった。
警察が突入してくる事を。
警察はすぐに強盗グループを取り押さえた。
盾で体を押さえつけ、警棒で体を叩いて銃を弾き落とす。洗練された無駄の無い動きは素人同然の動きしか出来ない犯人達を簡単に取り押さえた。
だが物事に100パーセントというものは無い。だから犯人の一人の銃が暴発する可能性もあるのだ。そしてそれがたまたま、一番近くにいた高校生の体を貫く事もあり得ない訳では無い。
(…………寒い、ここは………どこだ?)
薄く目を開けて辺りを確認する。
自分は床に倒れている。だが何故か体に力が入らずうまく動けない。
彼は今出せる限界ギリギリの力を込めて首を動かす。
「ゴフッ!」
無理をして首を動かすと、彼の口から勢いよく血が飛び出てきた。
それもかなりの量の血だ。
指先から出る明るい色の血とは違い、その色はとても重黒かった。
(…………そうか、俺は)
少しずつ記憶が戻ってくる。あの後、暴発した弾丸は自分の喉を貫いたのだ。
銃の方向を向いていたので、あのままでは自分に向かって放たれる事はわかっていた。だが避けれなかった。それは反応できなかった訳ではない。
自分の後ろに人がいる事が分かってたから。
あのまま避けていたら他の誰かに当たる、それが分かっていたからだ。
(…………寒い……手足の感覚が、ない)
心臓の鼓動がどんどん弱まっていくのが分かる。
身体は冬山にいるかのように冷え、意識は段々朦朧としていく。身体が死に近づいているのだ。
(他の人、は…………誰も、怪我、はしていない……犯人、は…捕まった、か。よかった……『これで俺が撃たれた意味』があった…)
顔に何か冷たいものが当たる。
上を見上げるとあの妊婦が涙を流して自分に何か言っていた。だがその声は彼には届かない。もう耳が聴こえないのだ。
(あーあ………これで終わりか、……命粗末にしちまったし………地獄に落ちんのかな?)
そして彼の心臓は動くのをやめ、一人の命が終わった。
分かりやすく、読みやすいを目指します。