IS〈インフィニット・ストラトス〉~未来へと繋ぐ英雄達~   作:武御雷参型

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新年明けましておめでとうございました。
今日は自分の誕生日です。それに伴い、投稿を行いました。


プロローグ~始まり

先の”IS学園攻防戦”から早くも一年が過ぎ、日本にあったIS学園はオーブ連合首長国に移され、建立される事となった。それに伴って、国際IS委員会も硫黄島からオーブ連合首長国へと移転し、新たに活動が始まったのであった。また、利根川重工もオーブの所属となり、正式に『モルゲンレーテ』の一部として動き始めた。

 

 

「隊長、IS学園に搬入する機体はこれで良いでしょうか?」

 

一人の作業員が白服を着た少年に尋ねる。

 

「………うん。これで良いよ。それと追加でこれらも一緒に搬入できないかな?」

 

そう言うと少年は何枚かの書類を作業員に渡す。

 

「はい、可能ですが……良いのですか? 勝手にやっても」

 

作業員の男性は書類を見て、少し驚きながら少年に尋ねる。

 

「うん、大丈夫だよ。既に手は回しているから」

 

「はぁ、そうですか………手を回されてるのでしたら結構です。では、搬入作業に移ります。ヤマト隊長」

 

「うん、頼んだよ」

 

「ハッ‼」

 

キラの言葉に作業員の男性はオーブ軍式の敬礼をし、キラもオーブ式の敬礼で返礼をする。

 

「キラ、ちょっといいか?」

 

キラは呼ばれ、そちらを振り向くとそこには自分の双子の姉のカガリが立っていた。

 

「あっ、カガリ。ここに来るなんて珍しいね、どうしたの?」

 

「ああ。少し、お前に頼みたい事があってな。」

 

「頼み?」

 

「ここではとても話せる内容ではないんだ。加えて、私もその内容について、お父様達からは聞かされていない。場所を変えよう。」

 

「……解った。じゃあ、行こう。」

 

カガリの言葉にキラは考える素振りを見せるがも、肯いてカガリの後に続くのだった。

 

 

カガリの後に続いて行くと、着いた先にあったのは会議室である。

 

キラは姉の行動と会議室で話す理由が解らず、カガリに尋ねた。

 

「あれ? ここって会議室だよね?」

 

「そうだ。私も入るから、中に入ってくれ。」

 

キラはカガリに言われた通りに会議室に入る。

 

すると、会議室の中には見知った顔が揃っていた。

 

「やぁ、キラ君。久しぶりだね。」

 

「デュランダル委員長? それにアスハ代表、ザラ参謀にクライン大臣? どうしてここに? それにアスランやシン達も」

 

中には国際IS委員会のトップであるギルバート・デュランダル。

 

オーブ連合首長国代表首長であるウズミ・ナラ・アスハを始めとした幹部三人。

そして戦友であるアスラン、シン、ルナマリアがいた。

尚、キラの許婚となったラクスは、現在世界各国のコンサートに行っている為、この場にはいない。

 

「いや、俺たちも呼ばれた理由については聞かされてはいないんだ。」

 

「そうなんだ……」

 

アスラン達にもキラとカガリ同様に内容は伝わってはおらず、何が何やらで解らなくなっていた。

 

「さて、これで全員揃ったな。」

 

キラとカガリが入室したのを確認したウズミは言葉を発した。

 

「さて、君たちを呼んだのは他でもない。実に申し訳ないのだが、君達にIS学園の警備部隊に転属してほしい。」

 

「IS学園の警備部隊に転属、ですか? それならば、更識楯無さんを初めとする専用機乗りの部隊と委員会の海上保安隊がある筈ですが……」

 

ウズミの言葉にキラは先の攻防戦で活躍した特殊部隊と、新規で成立された保安部隊の事を思い出していた。

 

「確かにその通りだ。IS学園には海上保安隊の他に上級生の専用機乗りで構成された特殊部隊が存在しているのは君達も知っての通りだろう。だが、厄介な事が起きてな……」

 

「と、言いますと……」

 

「かの”某国”が煩くてな。君たちをIS学園の警備部隊に入れろと言って来ているのだ。」

 

「なるほど、それで僕達を……」

 

ウズミの言葉の内容にキラ達は納得する一方で、かの”某国”に対して溜息を着くのだった。

ウズミの言う、かの”某国”と言うと、”白騎士事件”の際に日本へと最も多くのミサイルが飛んできた国で、一年前まで日本にイチャモンを付けてきていた国の事でもある。

それが、今度はその標的が日本からオーブに切り替わった事を示しているのだ。

 

「それで、返答は如何なる様で?」

 

アスランがウズミに質問をする。

 

「無論、突っぱねた。連中はこの国の技術欲しさに目が眩んでいる。 MSISの量産機を渡しただけでは飽き足らず、今度はオーブ自体を乗っ取ろうとする算段であろう。」

 

アスランの質問に返答したのは、彼の父親であるパトリックである。

 

「ですが、父上……向こうも納得はしないはずでは?」

 

「ああ。どうも連中としては、”自国が上”で”世界の超大国という肩書き”と”世界の警察を自負”する事を地球中に知らしめたいようだ。 時代錯誤も甚だしい」

 

「「「「「「「「「ハァ~……」」」」」」」」」

 

再びため息が吐かれるが、今度は会議室に居る全員の分である。

 

「それで、どうして俺たちが選ばれたんですか?」

 

「内容としては簡単だ。お前たちには、かの”某国”の連中と模擬戦をしてほしい。 そして、追加戦力は要らないと言う事を示してほしいのだ」

 

アスランの質問にパトリックは説明の上で、一同は納得した。

そこに、シンが質問をした。

 

「ですが、海上保安隊の力も必要なんですか?」

 

シンの言う事も一理あった。

 

既にIS学園の周りには、防衛隊として委員会の海上保安隊が警備に就いているからである。

 

「ああ。 それも含めての連中の申し出だ。 それで、MSIS部隊と海軍で模擬戦をしてほしいと要請した次第だ。」

 

シーゲルがシンの質問に返答した。

 

「それで、僕たちだけですか?」

 

「うむ。お前たちならこの事態を切り抜けれると信じているからな。キラ・ヤマト国家代表、アスラン・ザラ国家代表」

 

キラとアスランのもう一つの肩書を言うウズミ。

 

事実、IS学園を飛び級で卒業しているキラはオーブ軍兼IS委員会の独立部隊の隊長、アスランはオーブ軍の参謀兼独立部隊長であり、更にオーブ連合首長国国家代表という掛け持ちをしているのだ。

 

「判りました。それで、いつ模擬戦をするのでしょうか?」

 

「来週の火曜日だ。因みに、既にIS学園には連絡を済ませていて、その日は授業をなくして、この模擬戦の観戦をする事になっているらしい。学園側からは、いい迷惑な話だと受け止められているがな……」

 

キラの質問にウズミが話し出す。

 

「判りました。では、僕たちも機体の整備に当たります。」

 

「そうしてくれ。それと、極秘なのだが……」

 

ウズミがそう言うと一枚の用紙をキラに渡した。

 

「……ウズミ代表。これは本気ですか? 過剰戦力になりませんか?」

 

「こうもしなければ、連中は黙らんだろう」

 

キラは呆れながら、その用紙をアスラン達に見せる。

 

「父上、これはやりすぎでは……?」

 

「お義父様、キラの言う通りです。」

 

「「えぇ~…………」」

 

用紙の内容を見たアスラン達四人は、視線をウズミ達に移す。

しかし、ウズミ達は”聞いてくれるな”とばかりに目を逸らす。

 

 

用紙の内容は

 

 

『新型戦艦について

 

この戦艦は備前型と疾風雷型の改良型の戦艦である。特徴としては、備前型と疾風雷型の動力源である核融合炉とISコアの両立を、改良した事にある。

二隻は、まだ試行錯誤の最中であったが、先の攻防戦にてデータが揃った為、開発する事になった。

この戦艦は単艦で大気圏離脱と突入が可能な戦艦である。また、リニアの力も使わず、補助ブースターの取り付けも必要としなくなった。

正式名称に関しては、まだ未定となっているが、一番有力な名称としては、武御雷である。ライカに関しては正式に雷華となり、二番艦として就役する予定になっている。現在は雷華を武御雷同様の改装を行っている』

 

と書いてあった。

 

「この戦艦を見る事は可能ですか?」

 

「うむ。既に建造が終了して、ドックに収容されている。見て来ると良い。」

 

キラの言葉にウズミは頷きながら言う。

 

「では、僕たちはこれにて。」

 

「すまないな。面倒事をを押し付ける形になって。」

 

「いえ、これも僕たちの任務の一環です。大丈夫ですよ。では」

 

そう言ってキラ達は会議室を退出するのであった。

 

 

「しかし、パトリックよ。キラ君とラクスは勿論だが、カガリとアスランはいつになったら結婚するのだろうな?」

 

「さぁ、それは本人達の問題ですよ。」

 

「ハハハ、確かに。全ては彼等次第だ。私達が口を挟む資格など、万に一つも無い」

 

会議室に残された三人は、お互いの子供たちについて話をしだすのであった。

 

「それはそうと、ギルバート。奥方と子供は息災かね?」

 

「ええ、母子共に至って健康です。今はタリアが子育てに追われています」

 

「それは愉快だな」

 

デュランダルは大戦後、タリアと結婚して第一子を授かっていたのだ。

その流れでタリアは軍を退役し、今では専業主婦になっていたのであった。

二人は前世「ガンダムSEED DESTINY原作」で果たせなかった念願……”子供と共に一緒に生きる”を達成し、ようやく落ち着いたのだった。

 

「早く私達に、孫の顔を拝ませてくれないかのう?」

 

ウズミの言葉にパトリックとシーゲルは頷くのであった。

 

色々な意味で、親バカならぬ爺バカになってしまうのではないか……否、既になっているのではないかと、デュランダルはこの時に冷や汗をかきながらそう考えてしまうのであった。

 

 

 

 

 

 

キラ達は自分達の部署に戻らず、ある場所に向かっていた。

 

「ここだよね」

 

「そうだな」

 

キラ達はドックの扉を開け、中に入って行く。すると、中には一隻の戦艦が投描していた。

 

「これが武御雷か……」

 

そう、ウズミが言っていたドックへと来ていたのだ。

 

「見た目はライカの親みたいだな」

 

ライカ同様、見た目としてはザフトのミネルバを模していた。

 

「あっ、キラ隊長にアスラン隊長、カガリ副首相、シン艦長にルナマリア副官。お揃いで」

 

キラ達を見かけた作業員が声を掛けた。

 

「この機体はすごいな」

 

「そうですね。我々作業員はこの戦艦を誇りに思っていますよ」

 

作業員の言葉にキラ達は頭を傾げた。

 

「どういう事だ?」

 

「この戦艦は、単艦で大気圏の突入と離脱が可能ではないですかッ‼」

 

「そうだな。でも、それがどうかしたのか?」

 

作業員の言葉にアスランが尋ねる。

 

「はい、我々も早くこの戦艦が抜錨してくれる事を願っているんです」

 

「そうか………それもそうだな。束博士の夢がまた一歩、近付いたな」

 

アスラン達は武御雷を誇らしく見つめるのであった。




誤字脱字、感想、指摘、質問等は随時受け付けております。

1月8日にて大規模修正を行いました。
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