バカと忠義の狂戦士   作:練火

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ヤッハー


練火デスo(T□T)o

関東の気候に全くの慣れがこない……orz


吉井明久の憂鬱

榊は文月学園の正門前で覆面を装着した軍団に囲まれていた。

 

『榊ィ…テメェだけは許さねぇ……!!』

 

『こんだけの人数で囲めば、お前を倒せる……いや、絶対にぶっ殺して、蘇生して殺してやる!!』

 

『解体ノジカンダヨ~』

 

数は20を越え、各々が金属バットやらスタンガンやら果ては鉈、と言った殺傷力が高いものばかり持っている。

 

「ハッ。この前、病院送りにされたバカの仕返しか?」

 

榊は臨戦態勢のまま、目の前の覆面に訊くと、

 

「病院送り?貴様は何を言っている!」

 

まさかの無関係でした。

 

「……違う?じゃあ、目的は何だ?」

 

再び問うと、覆面達は一斉に叫んだ。

 

『『我らはFFF団ッ!!!!』』

 

「FFF団……?って言うと、アレか」

 

思い当たる節が一つある。

すると、榊の目の前に道ができ、その道の先、正門には大鎌を持った覆面とその横には釘とハンマーを持った覆面がいた。

大鎌の覆面は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『諸君、異端者には?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『死の鉄槌を!』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『男とは?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『愛を捨て、哀に生きる者!!』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『宜しい。これより━━━異端審問を開始する!』

 

 

 

ドンッと大鎌の石突の部分で地面を叩いた。

 

「チッ、メンドくせぇもんに目ぇ付けられたもんだ」

 

隠すこと無く毒を吐く榊。

 

『それでは、罪状を述べよ』

 

大鎌の指示に、隣にいたハンマーが答える。

 

『ハッ。━━━榊恭二は前日、バスローブ姿の美人痴女と仲良く話しながら、商店街を歩いている所を目撃されており、まるでカッ』

 

『━━簡潔に申せ』

 

『━━美人痴女と仲良くしてクソ羨ましいいィィィィ!!!』

 

そのやり取りに思わず、呆然とする榊。

 

『よって、判決は校内引き廻しの刑から紐無しバンジーの刑に処す!』

 

 

なんという速攻裁判だ。

 

 

『さぁ!遺言を聞こうか』

 

「そこは弁明じゃねぇのな……まぁいい。なら、掛かってこいよ━━━━死にたい奴からな」

 

榊の言葉がゴングになり、囲んでいたFFF団は一斉に襲い掛かってきた。

 

 

 

 

 

~数分後~

 

 

 

 

 

「もう少し、鍛えてから出直せ。ド阿呆が」

 

手をパンパンと叩きながら、ボロ雑巾の山と化したFFF団に告げる。

 

『さ、榊……これで終わると思うなよ……!』

 

『今日は背後に気を付けやが、れ……』

 

FFF団が口々にそんな呪詛めいた言葉を吐いていくが、榊は歩きながら

 

「おぉ、そりぁ怖い怖い。でもな、そんな体力残ってるなら逃げた方が良いぞ」

 

『『『???』』』

 

榊のその発言にFFF団の全員が頭を傾げたが、その答えは一発で解った。

 

キーンコーンカーンコーン

 

朝礼のチャイムが鳴り、

 

「あぁ……もう遅かったな」

 

校舎の方を見る榊とこれから来る事を何となく理解し初めたゴミの山(FFF団)の中間に一人の教師がやって来た。

 

 

 

 

「ほぅ、貴様ら遅刻とは良い度胸だな……!とりあえず榊は早く教室へ行け…そうだ、榊。ついでに今日は俺じゃなく別の手が空いている先生に代行を頼んでくれ。俺は━━━この馬鹿共と補習室に行ってくる」

 

 

 

 

『『『イヤアァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!』』』

 

 

 

 

 

一斉に顔を青ざめさせたFFF団は口々に榊に救援を求める。

 

『さ、榊!助けてくれ!頼む!!』

 

『ついさっきのは冗談だ!なっ!なっ!?』

 

『お、俺は止めようって忠告したんだ!!だから、俺だけでも!』

 

『ふざけんなテメェ!!━━榊!俺を助けてくれたらこの先、お前の下僕になる!絶対に!約束する!だから━━』

 

「安心しろ」

 

そんな自分勝手な言葉に榊はニッコリとそう言いながら笑みで返し、その反応でFFF団は助かったと思ったのか安堵の息を吐いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「━━━━西村先生。とりあえず1日full拘束で願います」

 

 

 

 

 

 

 

「あぁ、解っている」

 

『『『フザケンナアアァァァァッ!!!!!!!??』』』

 

榊のお願いに鉄人は頷き、総勢31名はどうやって持たれているのかズルズルと地面を引きずられながら、そう叫ぶのであった。

 

▲▽▲▽▲▽▲

 

「と言うことです」

 

「なるほど、クラスの人数が凄く少なく、朝礼が福村先生な理由はそれだったのか」

 

坂本が前を向くと、少ないFクラス生徒が教室から出て昼食を食べに行く所であった。

 

「……所で雄二殿、その、ズボンは」

 

「言うな」

 

榊の目の前で、上は夏用の半袖制服なのに、下が体育で使う半ズボンなのだ。誰がどう見ても理由を聞きたいと思うであろう。

 

「それと、アレは何があったんで?」

 

榊の指す方向には何故か、坂本と吉井を赤い顔をしながら睨む島田と姫路であるし、吉井は次の授業の準備と教科書の読み込みをしている。

 

「あー…島田と姫路はいつもの事だから、無視しといて構わないが…………明久だけ、何があったのかさっぱり解らねぇ。しかも、見ろよ」

 

そう言って坂本が見せてきたのは一通のメールであった

 

『今日…泊まってもいいかな……?家に、帰りたくないんだ』

 

なんともまぁ、大胆な告白文である。━━━だが、送信者は吉井だ。

 

さすがの榊もドン引いたように吉井を見る。

 

「吉井はアッチのケが有るのか……」

 

「お前はその目で俺を見ないから良かったよ」

 

坂本がため息混じりにそう呟いた。

 

「もしかして、そのメール…翔子殿に見られましたか」

 

榊が言うと、坂本は頷き。遠い目で語る。

 

「その所為で…━俺と吉井が付き合ってるって前々からの噂を信じちまって、登校中にズボン脱がされるわ、しかも、返さねぇでそのまま学校に行くわ、半ズボンが無いから、夏服の上にパンツという正に変態の格好で登校を」

 

「解った。解り申した。ですから、そんな今にも自殺しそうな目で語らんで下され」

 

榊が坂本の両肩を掴みながら懇願する。

 

「━━そして、この後の授業も俺は半ズボンに夏服と言う、奇抜と言うか馬鹿と言うか、頭のネジが一本外れたような格好で授業に挑まにゃならねぇ」

 

「俺が今すぐ、返してくれるように行っときますので、その手に持ったカッターをしまいなさい。今すぐに!」

 

…そりゃ、最愛(小学校からずっと)の人に自分がホモでしかも相手が親友とか思われてんなら誰だって死にたくなるものである。

声を荒げた榊に釣られたのか、秀吉が近づいてくる。

 

「どうしたのじゃ?━━━って、雄二よ!何故カッターを自分の首に当てようとしてるのじゃ!?」

 

「離せ!秀吉!!俺は…俺はあぁぁぁ!!」

 

「秀吉!その手を離すなよッ!雄二殿はそのカッターを離しなされ!!」

 

榊はカッターを奪うと足早に教室を出ていった。

 

▲▽▲▽▲▽▲

 

ガラッタタタタタタタッバンッ!!

 

「翔子殿。あの噂は誤解であります」

 

「いきなりAクラスに入ってきて何言ってるの貴方は?」

 

「五月蝿い雑魚キャラK」

 

「んなっ!?なんですって~ッ!!!」

 

榊の存外なあしらいに優子は榊の胸ぐらを掴みにかかる。

 

『おい、また木下と榊の喧嘩が始まるぞ!』

 

『木下を止めろ!そうすれば始まらねぇ!!』

 

ほとんど日常と化しつつあるこの喧騒に、Aクラスの面々は慣れたように暴れる優子を止め、宥めるために離れていった。

 

『覚えてなさいよ~!馬鹿榊イィィッ!!』

 

そんな遠吠えがどこからか聞こえた。

 

「ケンカ…ダメ」

 

「向こうが来なければ俺は何もしませんよ。ではなく!雄二殿のズボンを返してくだされ」

 

「……なんのこと」

 

無表情の表情のまま、目線をズラし、霧島はそう答えた。

 

「あの人が誰を一番思っているかは知っているはずでしょ」

 

「……うん」

 

「でしたら」

 

「━━でも、雄二が本当に私を好きなのか…時々、不安になるの…」

 

「……それは」

 

霧島は顔を伏せ、此方からはその表情が伺えない。

榊も何か弁明の言葉を出そうとするが出てこない。

 

坂本も坂本で、榊の知っている限りで最愛(小学校の時から)の人に、好きだの愛してるだのの言葉を言った記憶はないし。

霧島の今の状況を見る限り、おそらく榊と出会う前(小学校時点)でも言ったことは無いのだろう。

 

「ハァッ……仕方がありませんか…解りました。では、たまに雄二殿が俺に言っている翔子殿に関する話(ガチ話)を一部しましょう。それでどうですかな?」

 

そう言うと、霧島は目に恐怖と不安の色を滲ませながら榊を見る。

 

「…ホントに?」

 

「えぇ、十分な価値は有るかと」

 

「……交渉(パーレイ)…」

 

「━残念ながら、海賊ではありませんので」

 

そう言うと、残念と呟きながら、話をするように促した。

 

「それではまず━━━━」

 

▲▽▲▽▲▽▲▽

 

 

 

 

タタタタタタタッガラッ!!!

 

 

 

「雄二殿!!返ってきました、ぞ?」

 

「「「あっ」」」

 

 

 

 

止まるんじゃねぇ_______

 

 

 

 

 

そこには、文字を書いてる途中で口から泡を出して倒れている坂本の姿であった。

その周囲には、お握りを持った秀吉と、土屋、吉井が立っていた。

 

「さて容疑者三人。そこになおれ。そして正直に答えろよ?━━━雄二殿に何をした?」

 

榊の淡々とした言葉に三人はゴクリと生唾を飲みながら、答えていく。

 

「━━━━つまり…雄二殿が止まらず、姫路のお握りを自ら喰らってこうなったと」

 

「そうなんだよ」

 

榊の言葉に吉井は肯定した。

 

「…ハァッ。解った。悪かったな疑って」

 

軽く謝罪の言葉を吐いた後、坂本を診る。

 

「ズボン……取り返したんだがなぁ…これじゃあ、今日は起きねぇな」

 

「そ、そんな!!?じゃあ、雄二に勉強を教えてもらうことが出来ないじゃないか」

 

驚いた吉井の言葉に周囲が驚いた。

 

『『勉強を教えてもらう!?』』

 

「なんでそこで驚くのかな!?」

 

そりゃ、お前の頭に勉強と言う単語があったことについてだろ。

 

「でも急にどうしたんじゃ?雄二の家に泊まりたいじゃの、いきなりの勉強じゃの」

 

「…しかも、授業も真面目にしていた」

 

「うん、まさか僕もこの四限の間に10回も『保健室に行け』なんて言われると思わなかったよ」

 

実際は12回である。

 

「それで、アキ?今日はいったいどうしたのよ、そんなに真面目で」

 

「な、何か悪いものでも食べちゃいましたか…?」

 

「なんで美波や姫路さんもそう訝しげに僕を見るのさ?僕は普段と同じで真面目に授業を」

 

『『『嘘だな(じゃな)(ね)(です)』』』

 

「━━━━しているってどんだけ信用ないのさ!?」

 

クラス全員が見事に息の合った瞬間であった。

 

「それで、なにがあったのよ」

 

美波が吉井近づきながら訊くと、

 

「……母さんが今回のテストが酷かったら、仕送りを減らすって行っててさ」

 

「そう言えば、前回。それでバイトしたんじゃったのぅ」

 

あれか?雄二殿が『なんだあの化け物店長は……』と恐れていた、あの日か

 

「それはちょっと問題ね…」

 

「それで雄二殿に勉強をってことか」

 

榊がそう言うと、吉井も頷き。その後にため息を吐いた。

 

「うん、そう………だけど、雄二がこの調子だから今日は大人しく帰るよ」

 

5限目の授業の準備をし初めた吉井に姫路が覚悟したような顔つきで提案する。

 

「あ、あの」

 

「なんだい、姫路さん?」

 

「わ、私が教えるのはどうでしょうか?」

 

「えっ?本当に!!?」

 

「はい!」

 

元気な笑顔をしながら答える姫路に吉井は助かったかのような顔をした後、急に冷や汗を流し始めた。

 

「いや、やっぱり止めと」

 

「うぅ」

 

「かない方がとっても勉強になるから是非お願いします!!」

 

断りの言葉を言おうとした時、涙目の姫路を見た途端、吉井は即座に前言撤回をした。

それと同時に、周囲に渦巻いていた殺気も霧散した。

 

「それでは、今日は明久の家で勉強じゃな」

 

「えっ!?どうし」

 

「ウチも行くわ」

 

「いや、だから何で僕の」

 

「でしたら、何か料理を作った方が良いですよね?」

 

「いや、そこは僕が作るから安心してってだから、何で僕の家なのさ!?」

 

「……この人数で広く出来る場所は雄二か明久のどちらか」

 

「で雄二はこうなっておるしの」

 

土屋と秀吉の発言に吉井はうぐっと苦虫を噛み潰したような顔に成り、

 

「じゃ、じゃあ榊君の家な」

 

「俺は雄二殿を看病するためパスだ」

 

「━━━ちくしょう!」

 

両ひざを地面に突け、右手で床を殴りながらそう叫んだ。

 

「にしても、どうして自宅に戻るのが嫌なのじゃ?」

 

秀吉の問いに吉井は正座になり、あたふたしながら答える。

 

「そ、それは…家の鍵を落としちゃってさ!」

 

「管理人さんに言えば、貸してくれませんか?」

 

「━━じゃなくて!今、部屋を改装工事してて━━」

 

「おかしいな。今日は雄二殿が吉井の家に遊びに行く約束と聞いていたが」

 

「━━━そうでもなくてぇッ!!部屋がものスッッッッゴク!散らかっているから━━━」

 

「なら、榊と坂本を除いた全員で片付ければ直ぐに終わるわよ」

 

「━━━━━でもなくて……_____朝、自宅が爆発しててさ」

 

「なんで朝っぱらから、テロの被害を受けてんだよ、ってかよくそれで普通に登校してきたな」

 

「もう言葉が出てこない……!!」

 

吉井が蹲りながら、そう言った。

 

「さぁ、アキ。アンタいったいなに隠してるの」

 

「そうですよ、ちゃんと教えて下さい」

 

「気になる…」

 

「そうじゃぞ明久。そんなに隠されてはワシも少しは傷つくのじゃ」

 

「そうだな吉井。お前の姉が来ているだけだから隠すことなんて無いだろ?」

 

「「「「「…………ん?」」」」」

 

榊の発言に周りの空気が固まった。

 

「ちょ、榊君?ナニヲイッテイルノカナ?」

 

「あ?だから、外国から帰って来たお前の姉が泊まってる以外なんらおかしなものは無いだろ?」

 

「「ん?」」

 

榊と吉井の両者に無音が響く。

 

「そう言えば…さ。今日、 榊君に対して異端審問があったらしいけど、罪状はなんだったっ……け?」

 

その吉井の問いに榊は難なく返す。

 

 

 

「痴女を道案内した罪だな」

 

「それって昨日だよね」

 

「あぁ…そうだな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「━━━━その道案内の道中、その痴女とどんな話をしたの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「━━━お前のような勘の良い馬鹿は嫌いだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その瞬間、吉井は榊に覆い被さるように襲った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょ!吉井何してるの!?」

 

「お前かぁ!!お前の所為で僕の楽園がぁぁぁぁッ!!!」

 

「止まらない……!!?ムッツリーニよ!今すぐにスタンガンを最大威力で当てるのじゃ!!」

 

その暴走のスペックは榊に勝るとも劣らない性能で、結果、吉井はこの後の土屋特性スタンガン(電力MAX)を五発受けて気を失った。

 

 




なんか、気付いたらここまで書いてた……(錯乱)
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