え?なんでしっかり作らないのかって?
そうですね…身から出た錆でしょうか
前回までのアラスジ!
八神はやては上司から解読するのに難解極まりない書類を渡された!内容を理解しようにも全く分からない!困りながらも食堂の隅で頭を絞り考えているとそこに一人の少年が!
「なにうーうー唸ってるんだ?」
「へ?」
少年はその書類がメチャクチャだと言ったにもかかわらず難なく解読!そして少年と利害が一致したことによりはやてと少年は少年が勤めている部署へ行った!
そこではやては必要だったものをもらい、少年ははやての持っていた書類について抗議を上司に言う!まさかアルバイトが書類の内容に文句をってくるとは夢にも思わなかったであろう!
上司はその後、現在の部署にやや危惧を覚えたため、少年に別の仕事を言い渡す!それが先ほどの少女、はやての補佐だったのだ…
「ピースく~ん、この書類はなんて書いてあるんや?」
「それは、三日後にぴったりに報告を出せって奴だな。その日じゃなければ絶対に受け取らないって書いてある」
「まーたそれ系かいな…」
「頑張れ」
ピースがはやての補佐について一ヶ月の時間が流れていた。
一ヶ月の間でピースとはやてはそれなりに仲を深め、如何に仕事を分担することによって仕事の効率を良くするか考えあった結果、ピースが事務関係+接待系、はやてが重要書類+現場系と言う風に綺麗別れた。
『ほれ、サイン貰って来たぞ』
『あ、私これから現場やから棚に入れておいてや』
『あいよ、頑張ってこい』
『行ってきます、ア・ナ・タ。晩御飯は作っておいてあるから』
『アレ?それだと俺ってヒモなの?相当情けないんじゃね?』
会話は大体こんな感じ、仕事の話&漫才のような会話である。ネタ会話の中にはたまにとんでもない爆弾が隠れてることがあり、それを通路で見た局員の一人は思わず吹いてしまったらしい。もう、管理局辞めて漫才コンビでもやってろよと言った感じである。
因みに、はやてはバイトのピースとは言え補佐官が付いたためピースの上司から、しっかりとした仕事部屋を貰っている。まあ使用率で言えばピースが圧倒的に多いが。
仕事部屋の様子は貰った初日はまともな部屋だったのだが…時間が過ぎていくごとに私物が多く持ち込まれ、一角にははやての着換えのクローゼットと、テレビと机の上に乗ったお茶菓子。そして一角には新聞紙が引かれ、幾つもの道具が…つまりピースの模型製造エリアが出来てしまっている。御蔭で、休憩時間になればテレビを見て笑っていたり、模型を作っていたりとメチャクチャである。尚、ピースが完成させた模型は本来なら賞状や等が飾られている棚に置かれていたりする。中にははやてが買って来たデンド〇ビウムも置かれてたり…
「しっかしあの人も懲りないな、まだこんな分かりづらい書類作ってんのか?こんなの毎回作ってたら逆に苦労するだろうに」
「あの人、君と一緒に書類出しに行っても君が補佐官についてるってこと知らないみたいやからな」
「鈍いにも程があるな」
「何かこの前読んだ話の主人公が年取ったらこうなるんやろうな~って思ったわ」
書類を見て、一言ピースが言葉を漏らすとはやてが返す。
関係はあんまりない話だが一々面倒な書類を作っている上司は、その昔輝かしい功績を残して今の地位に納まったらしい。功績だけ見てみれば、一体どこの主人公だよと思うような物である。
「そう言えば、この前私が買った模型は完成したん?」
「ああ、アレな。完成したよ、流石にデカかったから家に持って帰って作った。今度持ってこようか?」
「いや、完成品も結構でかいって話やから私がピースくんの家に行くわ。今度の休みの日でええか?」
「構わない」
はやてはピースの家に遊びに行くことが出来るくらい仲が良くなっていた。
言っておくが、この二人の間に恋愛感情はなく、ただの友人としての付き合いである。年頃の男女が二人なんてと妄想する局員もいたりするが、本当に何もない。
…まあ、一か月ちょっとの付き合いにしては随分と仲が良すぎるのだが、それは二人の相性が良かったということだろう。
「そういえば、この前ようやくデバイスを買ったんだ」
「ほんとようやくやな。ニュースじゃ最近は十歳以下の子でも持ってるって話やのに…君が持ってないって言ったときはびっくりしたわ」
「しょうがない、必要なかったからな」
「まあ、私の場合は携帯できないんやけどな。おかげで戦闘とは別用にデバイス買うことになってしまっとるわ。まあそこそこ性能はいいから、普通に戦ったりする分には問題ないんやけど」
「むしろ、デバイスを壊すくらいの魔力ってなんだよ。半分くらいよこせ」
平和に談笑し合う二人だが…その二人の間に通知音が響いた。
「なんや、誰からの連絡や?…私やないな」
「ってことは俺か…何々?正規局員雇用許可?」
「なんやソレ?」
「さあな、まあなんか詐欺っぽい気がするしいいえで返しておこう。それに管理局に正規で務めるとか絶対やだな」
「ええー、ピースくんが正式に管理局に勤めたら副官にしようと思ったんやけどなぁ~」
軽く流して二人は談笑に戻る…いいのかそれで。
二人が仕事の大体を片付け談笑しているころ、ダンッ!と机を叩き、その表情を憤怒に染めている男性が居た。
男性の歳は四十代後半と言った所であろうか、しかしその割には肉体は若々しかった。
「あのクソガキどもめ…」
この男性ははやてへ難解な書類を渡している男性であった。つまり嫌な上司である。
彼は、自分の信念のもとにしか働かない。自分の正義を信じていつも行動している。傍から見たらなんとなく聞こえはいいかも知れないが…本質は独善と強要に満ちたものである。
そんな彼が憤怒の表情をしているならば…それは彼の思い通りにならなかったことであろう。
「折角正規局員にしてやろうとしたのに…それを断るとは、そこまでのバカだったとは思いもしなかった…」
ピースに正規社員雇用許可を送ったのは彼だった。理由は八神はやてからピースを引き離す為である。
出張から帰ってきた時に間違いなく分からないであろうように細工した書類を理解して八神はやては書類を出してきた。その事に驚きつつも恐らく、次の書類を渡した時の反応から書類を解読したのは八神はやてではないと判断した。となれば誰が手伝った?彼はその日から調べ始めた。
普通の局員は恐らく関わろうとしないだろう。だから彼は正規の局員ではない者を洗っていったのだ…その結果、最近、ようやく分かった。
遅いと思われるが、結構早い方である。なにせ大量に雇われている非正規雇用者の中から一人を見つけるのだから並の苦労ではない…因みに、データで調べるよりも間違いなく八神はやての仕事を見ていたのなら三分で分かったであろうことである。
手伝ってる者が分かったのなら、引き離してやればいい。そう思って。行動した彼はまずピースの上司を訪ね、戻すように言ったのだが、上手くはぐらかされてしまい出来なかった。ならば、コストは掛かるが正式に雇ってしまって自分の管理下に入れた後に別の部署に飛ばそう。そう思って許可証を出したのだが…
返ってきたのはNOの文字。
「どうやって離すか…!、ククク…」
どうしてやるか…そうして必死に考えた案は…まさしく外道と呼ぶに相応しいものだった。
ある日、書類を貰いにはやてを残して部屋を出たピースは飲み物でも買ってやるかと思い、自販機でかった飲み物を持ちながら部屋へと帰っていった。その所為で少しだけ、はやてに言っていた時間よりも遅れてしまったのだ。
―――まあ、ちょっと遅れたぐらいだ。多分気にはしないだろう
そう思って、部屋の扉を開ける。いつもならはやてが仕事している様子が目に入るはず…しかしそのいつもはなく、代わりに目に入ってきたのは
―――書類はバラバラに散らばり、様々な物が壊れ、はやては居ない部屋だった。
突然の光景に、ピースの思考はフリーズする。だが、すぐに思考を戻し、一体どうしてこうなったのかを調べ始めた。
「なんだこれ…なんでこんな事になってんだ…」
まさか強盗でも入ったのか、一瞬そう思いはするがそれはないと判断する。
ここは支部基地とはいえ、管理局だ。入って来れるわけがないし、まず入ってくる理由もない。それにはやては強い魔導師だとピースはここ一ヶ月で分かっていた。もしはやてが居たならきっと軽く捕まえてるだろう。
じゃあどうして…そこでピースはあるものに気付く。机の上にメモ用紙があったのだ。
そのメモ用紙は雑に書かれていたため、何かの急いで書いた書置きかと考えるが…ピースは文字をよく見て誰が書いたのか分かった。
「…あのクソ野郎…ッ!ここまでやるかよ!」
メモの内容はこうだった。
『八神はやては預かった、十時に指定の場所に来い。来なかった場合は八神はやての命はないと思え。また、このことを他の者に話した場合も同じだ。常にお前のことはサーチャーで見てる、諦めるんだな。
また指定の場所は――――』
ピースの中で合点は行った。多分、あの上司は自分が居ない間に部屋に訪問を装って来たのだろう。そこで無警戒のはやてを眠らせでもして拘束した…、きっとそうなんだろう。そう、判断する。
「…最悪だ…俺の嫌いな事ばっかりやって挙句の果てにはアイツを攫う?…本当に、本当に俺の神経逆なでしてたいみたいだなぁ………事務員を舐めたことを後悔させてやるよ………ッ!」
普段は決して出さないような、怒りで満ちたような沸騰した声。
―――社畜が、吠えた。
感想は大募集です。ただ、もう疲れている為感想をもらって有頂天になっても天元突破はしませんし、新月面の軌道も描きません。
補足を入れます。
・リ イ ン Ⅱ は い な い !
理由、転生者くんが色々やった為リインフォース(オリジナル)が生存。そのため、ユニゾンは出来るけど人型で大きいため携行は出来ず、管理局からもデバイス扱いされない為一緒に居ることは出来ない。なのではやては普段、転生者がもたらした技術による性能がいいデバイスを使っている。
前回と、子狸登場回でリインⅡが登場させるのを出来なかった代わりに起きた悲劇です。どうか、この無能な私を罵ってくれて構いません。