はやてがさらわれる!ピースくん激おこプンプン丸、以上!
正直、がんばって書いたけどあんまり出来はヨロシクないんじゃないかと思います。
最初に始めたのは部屋の片づけであった。
もし、この荒れた部屋が見られてしまえば何かあったと思われるだろう。そうなってしまったのならサーチャーで監視しているあの上司はきっと八神はやてに危害を加えるだろう。だから、最低限何もなかったかのようにしなければいけない。
「……」
サーチャーはおそらく透明化でもしているのだろう。あたりを見渡せどそれらしきものは見つからない。もし、俺が魔法が得意だったらまだ、少しは分かったかもしれないがそれはたらればの話。俺には魔力なんてあってないようなものだ。それに、学校の授業でも魔法関連に関しては成績は酷いものだし。
「…あった」
書類がバラバラになってしまっていたのは不幸中の幸いといったところ。これならば、『探し物』を懐に入れてようともそう分かりはしないだろう。
多分だが、サーチャーは監視カメラのように俺の全体を見るためにやや遠めにあるだろう。態々至近距離で見たって得はないし、それに俺が動いた際に当たって位置が知られるのはきっと嫌だろう。そのおかげで、こうして必要なものを集めてもばれないのだが。
指定された時刻は十時、そして現在の時刻は八時くらいだ。二時間の猶予がある。どうして時間をくれたのかは分からないが…好都合だ。
確か、指定された場所はここからだとやや遠い。行くのに三十分ほどだったはずだ。つまり自由に動ける時間は一時間半、サーチャーの監視付きの中でいかに『準備』を手早く済ませられるかが重要だ。
「とにかく、まずはあそこだな…次にあそことあそこ…行けるか?」
愚問だ、行けるかじゃない。行くんだ。
俺は部屋を出ていき、ある場所に向かった
現在時刻、指定された時間の五分前。
目の前には、廃ビルがあった。しかし、まだ電気が通っているのかちらほらと明かりがついているところが見える。その明かりの中で、ひときわ大きいのが三階に見えた。
「あそこだな」
おそらく、俺がここに来た時点でもうサーチャーは外されている。『準備』は、ばれないようにやったつもりなので気づかれてはないだろう。…後は、うまく事が運ぶだけだ。
廃ビルの中に中に入っていくとすぐ横のほうに階段が見える。そして暗いビル内は非常灯がつき薄暗く足元を照らしていた。
本当に、ここが廃ビルなのか疑わしいところだが…まあいいだろう。その辺は管轄外だ。今回の目的とは違う。
階段を昇っていけば二階につく。あと一階層分登ればあのクソ上司のところだ。きっと、そこにはやてもいるんだろう。
二階は、破損が多く壁に穴が開いていたりもした。冷たい風が服に入り込んできて少し肌寒い。穴の開いた場所から流れ込んできてるのか?なんて思うが違和感を感じる。
――穴からじゃなくて、三階から流れ込んできてる?
三階は巨大冷蔵庫でも、あるのだろうか?ただの風じゃない。言うなれば、冷気だこれは。
嫌な予感を感じつつも、俺は階段を登っていく…登っていくごとに冷気は強くなっているので、三階から流れてきてるのは間違いないだろう。
三階の階段を登り切ると、一つ扉の空いた部屋が見えた。部屋の位置と形式が管理局のお偉いさんの部屋に少し似ているので多分、オフィスルームの類の部屋なのだろう。その部屋から明かりが漏れている。ここにいるんだろう。
少しだけ開いた扉を開ける。そこで見えたのは―――
「ようこそ、よく来たな」
「やっぱり、アンタでしたか」
口に布をかまされて、気を失っている八神はやてと目に狂気…いや、妄信と独善を宿した上司だった。
「さあ、約束通りに来たぞ?返してもらおうか、俺の
ピースは上司に向かって言う。八神はやてを返せと。
だが、上司はその言葉を歯牙にも欠けないようにして嗤う。
「まあ、待て。今、八神はやて…この小娘は儂の手中にある。交換条件と行こうじゃないか」
まあそうだろうなと、ピースは心の中で呟く。
交換条件を持ち掛けてくるのはピースにも予想はついていた。ただ、誘拐するだけならピースに置手紙など用意しなくていい。つまり何かしらの要求がピースにあるからした。誰でもわかるような簡単なことだ。
上司はクククと気味の悪い笑い方をしながらピースに交換条件を突き出した。
「この小娘の補佐官はやめてもらう…いや、管理局をやめてもらおう!」
「ん?いいよ」
「…え?」
「だからいいよって言ったんだよ。頭だけじゃなくて耳も悪くなってんのか?とにかく、条件飲んだんだから早く返せよ」
アッサリ、実にあっさりとピースはその条件をのんでしまった。そのことに、思わず上司は呆気にとられる。
そんな上司の様子を知らんとばかりにピースはしゃべりだした。
「まずさぁ、俺にとっちゃ管理局やめるとかどうでもいいんだよ。っていうか、管理局のバイトはいずれやめるつもりだったしな。別に正規の人間でもないから首にされることなんて大して気にはしない。精々が模型買う分の収入がなくなるだけだ。一応、学校は休みがちだが学生だしな。バイトばかりに力を入れるっていうのもあれだ」
「そもそも、あんたは何でこんな回りくどいことしたんだ?素直に俺に邪魔だから管理局やめろって言えばよかったのに、何?馬鹿なの?死ぬの?死ねよ。どうせ、この前送られてきたあの正規雇用許可なんたらってやつもあんたの差し金だろ?ほんと、無駄ばっかだな。もうお前の人生無駄っぽいし死んだほうがマシじゃない?あ、そうそう。無駄っていえばあの書類なんなんだよ?解読しづらいからみんな俺に書類が回ってくるし、そのせいでバイトなのに残業はさせられるし…お前こそ管理局やめとけよ?きっと土木工事してたほうが似合いそうだ」
「っていうことで、早くその子狸を返せ。そいつは俺の友人でもあるんだよ」
蜂の巣になるようなマシンガントーク。上司の心は一気にズタボロになった。というか、後半に至ってはただの悪口でしかなかった。完璧に今までの不満をぶつけた結果だろう。
ピースも呆気にとられすぎて放心状態の上司を待っていられないのか、その横を歩いて通り過ごし八神はやてをお姫様抱っこで持ち上げる。その際に「重っ!?」とピースが言ったりもした。本人の名誉のために言っておくが決して八神はやてが重いのではなく、単純にピースの筋力が足りないだけである。
そして、再び上司の横を通り過ぎようとするが…
ガシッ
「…なんか、まだ用ですか?」
「待て…貴様、その右手に隠してるものを出せ」
「はて、右手はこの通り子狸を持っていてふさがっていますが?」
「このペテン師がぁ…っ!」
「痛っ!」
上司は八神はやてを抱えているピースの手を払う。その所為でピースは八神はやてを落とすまいとすぐに自分の体をクッションにするが…
カラカラカラ…
「デバイス…しかも連絡先で管理局…なるほど、終わった後にすべて通報でもしようと思ってたわけか」
ばれた、そういった風でピースは苦い顔をする。
八神はやてを傷つけないように、しかしなるべく早く置きデバイスを取ろうとするが―――
「グッ…」
「…所詮ただの事務員程度…考えなどすぐに読める」
伸ばした手を足で踏みつけられる。その痛みに、ピースはうめき声をあげた。
上司はピースのデバイスを拾う。
「浅はかだったなぁ?その程度の策しか用意できんとは…」
嘲るように、上司は言う。しかし、ピースは絶望した顔でも悔しそうな顔でもなく…
―――無表情で
こういった
「セットアップ」
瞬間、上司が持っていたデバイスは淡く輝きその姿を一気に変質させた。それに驚き、上司は思わずデバイスから手を放し、ピースの手からも足をどけてしまう。
デバイスが変質した形は剣に銃のリボルバーがついている武器…つまり銃剣の形になったのだ。
落ちたデバイスをすかさず拾い立ち上がるピース、その顔は先ほどセットアップを言ったときと同じ無表情のままだった。
表情を変えずにピースは言う。
「…たとえ、魔力がゴミのほどしかなくてもデバイスを戦闘形態にするくらいはできんだよ」
「クソが…音声認識に設定をいじってあったのか…だが、わしと戦う気か?わしの魔力はお前と比べ物にならないほどあり…そしてぇっ!」
「…ッ!」
急に、ピースの足元から氷ができ始めピースを動けないように固めていく。
ピースの足を拘束したのは魔力でできたような偽物じゃない、本物の物質である氷だった。
「儂は魔力変換資質…氷への変換資質を持っておる。…ククク、もう逃げられんぞ?このまま氷漬けにしてやろう!」
そういうが同時に、ピースの体へ足元から氷が伸び始めた。本当に氷漬けにする気だろう。伸びていく速度は凄まじく、瞬く間にピースの下半身を氷漬けにして上半身も半分が氷漬けになった。
内心で、ピースは納得がいっていた。たぶん、二階で三階から流れてきてると感じた冷気は上司の魔力が漏れ出した結果、あのようになっていたのだろう。
しかし、ピースは慌てずにあることを告げる。
「アンタの汚職の記録、全部調べさしてもらった」
「何!?」
上司は、驚きの声を出す。すると、氷が体に張っていくのも止まった。
ピースは続ける。
「あんたの汚職の記録…書類やデータをさかのぼればすぐ見つかったよ、隠し方が雑だったからな。いま、その全てが俺のPCの中に入ってる…―――時限式でほかの人間に大量配布されるようにな」
「――――っ!!」
「さあ、今度はこっちが交渉を持ち掛けよう。俺が、いまデバイスからPCを操作すれば…取りやめることができる。あ、俺のデバイスを奪ってやろうとしても無駄だぞ?絶対にわからないように何重にもロックパスワードかけてきたからな」
「こっちの条件は、俺とそこで呑気に寝てる子狸を無事解放することそれだけだ。それで、大量配布をやめてやる」
「グゥ……このクソガキがぁ…」
「いくらあんたとは言え、大量の局員にばれたら…流石にヤバイよな?」
「…わかった、その条件を飲もう…」
「じゃあ、このことはお互い秘密にしましょう。俺が管理局をやめるのは変わりないので、そちらの目的は達成したでしょう?」
「…そうだな、だが最後まで『送らせて』もらうぞ?」
「はは、用心深いことで」
あの後、俺は氷を解かれた。
そして、いまこうして廃ビルから去ろうとしている。時間はもう夜の十一時、深夜帯だ。
―――まあ、その割には少し明るく感じるが
とにかく、条件は飲んだし、飲んでもらったし…これで安全だ。八神はやてだって無事救助できた。っていうかこいつまだ寝てるのかよ?そろそろ起きてくれないと腕がきつい。
「…スピャー」
ダメだな、全然起きそうにない。熟睡してやがる。…もしかして単純に寝てるところをさらわれでもしたんじゃないだろうか?この子狸は。
そうしてるうちに、もうビルの出口だ。まあ、あの上司は最後まで…つまり、俺があの執務室から帰ってはやてが起きて今回のことは何もなかったと決めるまで監視するらしい。
―――多分できないと思うがな
ビルを出た瞬間、大量の光がこちらに照らされた。そのことにクソ上司は驚いている。
「な、何事だ!」
『悪質な汚職および、拉致監禁の容疑で逮捕します○○○○!抵抗せずに、投降しなさい!』
おそらく、メガホンから誰かが発してるであろう声が響く。内容は、クソ上司に対する逮捕するから大人しく投降しろというものだ。クソ上司は、何が何だかわからないといった感じだ。
すると、クソ上司はこちらに文句を言ってきた。
「お、オイ!貴様どういうことだ!?」
「ああ、スイマセン…一つ言い忘れてたことがありました」
「実は俺のデバイス、戦闘モードにすると念話がウチの上司とつながって、他にもPCにあるデータが俺が独断と偏見で選んだ『出世欲の強そうな人』に詳細付きで送られるように設定してあったんですよ」
「なっ―――」
「っていうことで、言い忘れてすいませんでした」
そういって、俺は光を向けてくるほうへ子狸を抱えたまま歩いていく。それに対し、こっちの肩を掴もうと手を伸ばすがそれも他の局員が取り押さえにかかったので叶わない。
クソ上司はこちらに向かって恨み言を叫んでいる…まったく、五月蠅いな。せっかく気持ちよさそうに寝てる子狸が起きてしまうではないか。
ああ、そういえばまだ言ってない事があったんだった。子狸を預けて最後に一つ伝えておこう。
「貴様ぁぁぁぁ!よくも、よくもこの儂をを謀ったなぁぁぁっ!!!」
「おい!もっと拘束を強くしろ!魔力を放出させない手錠も忘れるな!」
おお、怖い怖い、っていうか起こりすぎて血管切れちゃうんじゃないか?まあ、そうして死んでしまったほうが無駄な人間が死んできっと世界はもっとエコになる気がするけど。
ゆっくりと暴れるクソ上司に近づく。他の局員に危険ですよと言われるが気にはしない。
「殺す!殺してやるぞ!」
「そう殺気立つなよ…
―――殺してやりたいのは、こっちだって同じなんだ」
自分でも少し驚くくらいの冷たい声がでた。
ほかの方々も驚いたのか、全員黙ってしまう…まあ関係ないだろう
「一つ、教えてやる。俺が一番嫌いなのは『強要』されることだ。お前の行動は最初っから俺の琴線に触れまくってんだよ。
お前は周囲に自分の正義を『強要』し、挙句の果てにはあいつをさらって俺に交換条件なんて形の退職の強要までしてきた……もうこっちはハラワタが煮くりかえってんだよっ!!それだけならまだいい。俺の事情だ…だが!お前がアイツを誘拐したってことに一番腹が立ってる。
もし、次に俺の前でそんなことしてみろよ?全身全霊をもってお前を(社会的に)消すぞ?
少し調べれば強請るネタなんて幾らでも出て来る…もちろん、アンタより偉い奴らのな。……事務員、なめんなよ?」
感想から指摘から、何でも大募集です!
あ、まだ後一回分は続きます。次ではやてとの過去編は最後です。
まあ、次回はどうやってピースくんが『準備』をしてたのかの説明みたいな感じでけどね!