天才と天災   作:柊ナタ

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皆様どうも柊ナタでございます。

この作品は一週間間隔の更新を目標にしています。皆様どうか温かい目で見守って頂けるとありがたいです。


過去編
第一話


俺こと黒猫 白(こくびょう はく)が初めて篠ノ之束、後に天災と呼ばれる彼女に出会ったのは中学生になってからだった。

その頃の彼女は酷いものだった。誰かが話しかけても無視、無関心。唯一話せるのは織斑千冬だけだった。けど、なぜだろう。無視されるのがわかっていながら彼女に話しかけようと思ったのは。

 

「なぁ、ちょっといいか?」

 

「......」

 

ガン無視でしたよ。最初は。このことについて、後に束は「あ、あれはしょうがなかったんだよ!そこら辺の有象無象と変わらないと思ってんだもん!」と言い訳をするのだがそれはまた、別のお話。

その時俺は無視されたが諦めずに話しかけた。

 

「なに書いてるの?」

 

また、無視された。その時束は何かの設計図を書いていた。今思えば、あれがISの第一号機『白騎士』の設計図だったのかもしれない。

それから、俺は諦めずに話しかけ続けた。そして、やっと束は話してくれた。

 

「はぁ...。最近なんなのお前。有象無象のやることだからって放っておいたけど流石の束さんもいい加減我慢の限界だよ...」

 

織斑千冬曰く、「束は身内と極一部の人間しか見分けがつかない。他は完全無視が当たり前」だそうだ。話せただけでもよかったのかもしれない。

 

「いや、そっちが無視するからこっちは話しかけ続けたんだけど?」

 

「はぁ?何それ、意味わかんない。普通、無視されたら話したくないっていう意思表示だってわからない?馬鹿なの?」

 

昔の束は口を開けば拒絶、罵倒の類しか言わなかったなぁ...。あ、やばい思い出したら涙が。...失礼、話を戻そう。

 

「いや、そうなのかもしれないってのは俺だってわかったさ。でも、俺はお前の口からそれを聞いていない。俺は自分の判断で相手の気持ちを決めつけたくないんだ。相手がそうだというのなら俺は信じるし、何も言ってこないなら俺は決めつけない」

 

「お前...馬鹿だね」

 

「良く言われる」

 

これが俺と束との初会話だった。

それからは俺が話しかけると少しだけだが返事を返してくれるようになった。呼び方も『お前』から『君』に変わった。織斑千冬はとても驚いていたな。ん?俺は呼び方を変えないのかって?いや、変えようとはしたんだよ。あるとき『束』って呼んだら物凄い睨まれたので諦めました。あれは怖いよ...。

そんなある日のこと、いつも感情を表に出さない束が珍しく苛立った雰囲気を隠さずにいた。

 

「よう、今日は一段と不機嫌だな。何かあったのか?」

 

「君か...。なんでもな...いや、聞いてもらおうかな。ちょっと着いてきて」

 

そう言って束は俺を連れて屋上に行った。

屋上に着いた時唐突に束は俺に聞いた。

 

「聞きたいんだけど、君に夢はある?」

 

「夢?あぁ、あるさ。漠然としてるけどな。...けど、強いて言うならば、それに近い言葉で言うならば...俺は正義の味方になりたい」

 

「ふっ...ふふふふ...あははははは!!そんなこと言う奴初めてだよ!」

 

「絶対に笑われると思ってた。けど、俺は真面目だ」

 

「夢を笑ったわけじゃないよ。君が面白かったから笑ったんだ」

 

「何が違うんだ?」

 

「君が変わった奴だなって、面白いなって思ったんだよ。いいじゃないか、正義の味方、かっこいいと束さんは思うな」

 

「そうかい...そりゃどうも」

 

「あれあれ〜?もしかして照れてる?」

 

「照れてない」

 

「ありゃ、怒っちゃったかな?まぁ、それは置いといて。君に夢があるように、私にも夢があるんだ。

それはね、この大きな空の向こう、宇宙に行くこと!」

 

束は俺が今まで見たことのない楽しそうな顔で両手を一杯に広げて言った。

それがあまりにも眩しかった俺は目を細めながらも束に見蕩れていた。

だが、急に怒ったような、泣くのを我慢しているような顔をして言う。

 

「でも、私の夢は否定された、馬鹿にされた。不可能だって言われた」

 

「へぇ、そりゃ誰に」

 

「どこかの天才科学者とか言われてる奴らにだよ。不可能じゃないのに、私とあの子なら...!」

 

「あの子?」

 

「そうだよ。私が宇宙に行くために開発したマルチフォームスーツ『インフィニット・ストラトス』なら!」

 

『無限の成層圏』(インフィニット・ストラトス)ね....いい名前じゃないか」

 

「笑わないの?」

 

「なぜ笑う必要がある。お前のその夢は素晴らしいものだ。そして、お前が不可能じゃないと言うのならそうなんだろうよ」

 

「ほんとに君って変わってるね」

 

「よく言われる」

 

「ふふっ♪こんなやつ初めてだよ。ねぇ、君、名前は?」

 

「白、黒猫 白だ。」

 

「白...じゃあシロだ!私は篠ノ之束よろしくね、シロ!」

 

「し、シロ!?ってかなんだよその態度の変わりよう!?」

 

「白ってシロって読むでしょ?だからシロ!そして、シロが他の奴らとは違うってわかったから!」

 

「これが織斑千冬の言ってたやつか...。実際に目にすると凄いな」

 

「なになに!?ちーちゃんとお知り合いさんなのかな!?」

 

「テンション高い!着いてけない!少し落ち着け!」

 

「束さんはこれが通常運転なのだ〜!」

 

「はぁ、これからが大変そうだ...」

 

 

これが俺と束がちゃんと知り合いになるまでの話。

しかし、この時から一ヶ月後に俺の人生は大きな転機を迎えることになる。




如何でしたか?

束さんのキャラが違うかもしれません...が、そこは私の小説の中の束なのでご容赦下さい

誤字脱字など気づいた点あれば報告お願いしますm(*_ _)m。

ではまた次回お会いしましょう。
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