ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~   作:Mr.エメト

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連続投稿その4!!ラストォォォォ!!


第十五話 若手最強決定戦.6-4 真紅の赫龍帝と銀星の修羅王

一誠は鎧の形が通常と少し異なり、色も赤から鮮やかな紅に変わっていた。

鋼弥は銀色に流れる長髪、体と顔には悪魔の刻印が刻まれている。

あの時の暴走した姿とは違い、完全に覚醒した二人の姿だ。

 

「彼は遂に使いこなせたのですね。オーバードライブを!!」

 

シンディは鋼弥の姿を見て喜んでいた。

レイハとミランダも完全に力を使いこなした事に嬉しそうに頷いた。

嶺爾は覚醒した二人を見て、フッと笑っていた。

 

「イッセー、鋼弥、その姿は……」

 

「アルビオンの先輩に助けてもらったんだ。

 宝玉を奪った時に、微かに残ってた残留思念が協力してくれた」

 

「皆の声が聞こえた。この力を正しく使うために」

 

二人の強い想いが奇跡となり、新たな力へと昇華したのだ。

鋼弥は嶺爾を見るが嶺爾は目を瞑り、トコヤミノスメラギとなり空間を割り中へと入る。

今はこの試合に集中しようと鋼弥は決意する。

アザゼルが二人の姿を見て実況をする。

 

『赤いオーラ、いや、赤ではない。もっと鮮やかで気高い色。

 あれは――――真紅のオーラ。そう、紅だ。

"紅髪の魔王"と称される男の髪と同じ色であり、あのバカが惚れた女の髪と同じ色。

 あいつにだけ許された奇跡かッ!今回はリアスの乳を吸ってパワーアップするんじゃなかったのかよ!?

 それと、鋼弥は流れる銀の長髪、体中には悪魔の文様が刻まれていやがる!!

 すっげーな、魔力がビンビンと感じるぜ!!』

 

「赤龍帝の姿は【真紅の赫龍帝(カーディナル・クリムゾン・プロモーション)】と言ったところか。

 その色は紅と称された魔王様とリアス・グレモリーの髪と同じ色だ」

 

ディハウザーが一誠の姿を見て感心する。

一誠は息を深く吐いて、決心した言葉を口にする

 

「惚れた女のイメージカラーだ。

 部長、いや、リアス・グレモリーは俺が惚れた女だ。

 惚れた女を勝たせたい。惚れた女を守りたい。惚れた女の為に戦いたい。

 俺はッ!!俺を求める冥界の子供達と、惚れた女の目の前であなたを倒すッ!

 俺の夢のためッ!子供達の夢のためッ!リアス・グレモリーの夢のためッ!

 俺は今日あなたを超えるッ!俺はリアス・グレモリーが大好きだぁぁぁぁぁあああああああああああッ!」

 

一誠の想いを聞いたリアスは今までに無いくらい顔を真っ赤にする。

 

「俺は、独りではここまでたどり着けなかった。

 支えてくれた友、恩人、愛する人がいるからどこまでも強くなれる!!どこまでも突き進める!!

 限界が来ても――――越える!!」

 

鋼弥も覚悟を決める発言をする。

それを聞いたサイラオーグは豪快に笑う。

 

「フフフフ、ハーーーハハハハハハハハハハッ!!

 ならば俺はそのお前らを打ち倒し我が夢の糧とする!!

 今一度、勝負だ!!兵藤一誠!!涼刀鋼弥!!」

 

 

(BGM:轟き、覇壊せし者)

 

 

二人が同時に駆け出すと、速度も上がっており、拳戟を放つとサイラオーグが吹き飛ぶ。

トリアイナの時よりも、完全制御に成功したオーバードライブの力がこれほどの威力を持つようだ。

更に追撃するが、サイラオーグも全身に闘気をみなぎらせ、迎撃体勢を取ったが、二人の打撃を喰らい後退する。

速度だけでなく、攻撃力も格段に上昇しているが、ドライグが注意を促す。

 

『相棒!まだこの状態での鎧の防御力が安定していない!

 脱皮直後のカニみたいなものだ!無理をすると本体に膨大なダメージが伝わるぞ!』

 

「そうかよ、ドライグ!だが、それでもやらないとこのヒトを倒せないんだよ!

 ダメージを受けるのは覚悟の上、一発でも多く与えるだけだぁぁぁぁぁ!」

 

一誠はサイラオーグにヘッドバットを与えて、吹き飛ばす。

サイラオーグは足で踏ん張り耐えるが、脚が震えだしている。

 

「どうした、脚よ!何故、震える!?

 まだ、これからではないか!保て、保て俺の体よッ!!

 この様な戦いを、心底味わわずに大王バアル家の次期当主が名乗れると思うのか!!」

 

一誠と鋼弥は間髪入れずに、ぐらついたサイラオーグに拳を入れた。

その勢いでサイラオーグは後方に吹き飛び、一誠の両翼からキャノン砲を展開する。

 

「一誠、思いっきりチャージしろ!!俺が時間を作る!!」

 

「頼むぜ、鋼弥!!」

 

鋼弥はサイラオーグの前に立ち、両目を閉じ両腕でゆっくりと弧を描く。

 

「真覇無双奥義!!」

 

深呼吸をして、覇気を極限までに高める。

 

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」

 

咆哮を上げ、目を見開き、両腕を広げる。

 

「出でよ、業覇龍!!」

 

両掌から覇気でできた龍が出現し、旋回、フィールドを構築した。

鋼弥が駆け出すと、瞬時に消えた―――。

 

「でやああああああああっ!!」

 

サイラオーグの背後に回り込み連続蹴りからのアッパー。

 

「せやああああああああっ!!」

 

正面に回り、掌打を叩き込みサイラオーグを吹き飛ばす。

 

「うおりゃあああああああああああああっ!!」

 

覇気の光弾、拳の嵐、回転蹴りと休む事無く次々と叩きこむ。

 

真覇業龍烈波(しんはごうりゅうれっぱ)!!」

覇気を込めた一撃を打ち上げ、業覇龍がサイラオーグへと向かう。

 

「噛み砕けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

業覇龍がサイラオーグを噛み一誠の方へと向かう。

 

「クリムゾン・ブラスタァァァァァァァァァァァァァ!!」

『FangBlastBooster!!!!』

 

濃縮された紅のオーラブラスターがサイラオーグを包み込む。

瞬間、紅と銀が混ざり合い、大爆発が巻き起こる。

地を大きく抉って出来たクレーターの中央にサイラオーグが倒れていた。

静寂―――、次に会場が沸いた。最早、サイラオーグは立ち上がれない、勝利を確信したが――――。

一人の女性が、サイラオーグの傍にいたが、見えているのは一誠と鋼弥だけのようだ。

 

『―――なさい』

 

女性がそういった時、サイラオーグの体が僅かに動いた。

目は虚ろだが、その奥にはまだ強い戦意を感じる

二人は女性の姿を見て、驚いた。

病院で寝ていたはずのサイラオーグの母―――ミスラ・バアルだった。

 

『立ち上がりなさい、サイラオーグ!!』

 

優しい激励ではなく、息子を叱咤する母としての声援だった。

 

『夢を叶えなさい。

 あなたの望む世界を、冥界の未来のために、自分が味わったものを後世に残さないために……。

 そのために貴方は努力を続けて拳を握りしめたのでしょう!!』

 

ミスラの言葉にサイラオーグは、体を起こしゆっくりとゆっくりと立ち上がろうとする。

 

『生まれがどうであれ、結果的に素晴らしい能力を持っていれば、誰もが相応の位置につける世界。

 それが貴女の望む世界のはずです。これから生まれてくるであろう冥界の子供たちが悲しい思いを味わわないいで済む世界。

 それを……作るのでしょう!!』

 

サイラオーグの体は手から腕、腕から足と順番に動き、体を持ち上がらせていく。

ミスラの姿が徐々に消え、最後に微笑みを浮かべる

 

『私の愛しいサイラオーグ……。貴方は私の自慢の息子なのだから……』

 

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!」

 

大地を大きく踏み締め、血を撒き散らしながら、獅子王が咆哮を上げた

それは雄々しさと悲哀を感じさせ、透き通る程に見事なモノだった。

会場が大きく震えだし、一誠と鋼弥は心が震える。

 

「まだだ……。まだ、この勝負……!!終わらせんぞ!!

 兵藤一誠ぇぇぇぇ!!涼刀鋼弥ぁぁぁぁ!!」

 

魂が込められた言葉を発し拳を構えるサイラオーグ。

一誠と鋼弥は覚悟を決めて、挑もうとしたが、サイラオーグの鎧の胸部にある獅子レグルスが声を発した。

目からは涙を溢れさせている。

 

『もういいのです……二人とも……我が主は……サイラオーグさまは……』

 

「サイラオーグさん……?」

 

サイラオーグは――――拳を突き出し、鋼弥と一誠に向かおうとしたまま意識を失っていた。

だが、それでも両の瞳は戦意に満ち、ギラギラしたものを浮かべていた。

 

『サイラオーグさまは……立ち上がった時に意識を失っていた……。

 それでも、嬉しそうに……ただ嬉しそうに……向かっていった。

 ただ、真っ直ぐに、あなた達との夢を賭けた戦いを真に楽しんで……』

 

「あの立ち上がりの時に意識を失ってまで、意地だけでも戦っていたのか……強いよサイラオーグ」

 

「サイラオーグさん……ありがとう、ございました!!」

 

『サイラオーグ・バアル選手、投了。リタイヤです。リアス・グレモリーチームの勝利です!!』

 

最後のアナウンスが流れ、会場が熱気に包まれた。

若手最強決定戦、勝利を掴み取ったのは――――グレモリー眷属。




ここまで、書き溜めててようやく……出せました!!

この章のフィナーレは次回に続きますよ!!
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