ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~ 作:Mr.エメト
グレモリー眷属VSバアル眷属のゲームが終わり、アザゼルはある人物に会っていた。
その人物が姿を現した。
五分刈りの頭、丸レンズのサングラスにアロハシャツ、首には数珠というラフな格好だ。
「これは帝釈天殿、ゲームはいかがでしたかな?」
「よー、正義の堕天使さん!イカしたゲームだZE!
現魔王派と癒着しているあんたにとってみれば"教え子"ってのが勝ってよかったんだろ?
グレモリーチームと助っ人の銀の魔人、ありゃ常識を逸したメンツが集い過ぎだ。
並のチームじゃ相手にできんだろ」
皮肉の効いたことを言う帝釈天。
だが、この男こそ……全勢力のトップ陣でも最高クラスの実力者。
アザゼルはどうしても訊きたいことがあったのだ。
京都で起きた英雄派とゾロアスターのテロ事件。
「訊きたいことがある、曹操の事を俺たちよりも先に知っていたな?」
「だとしたら、どうすんよ?
俺様があいつをガキの頃から知っていたとして何が不満だ?
報告しなかったこと?それとも、通じていたことか?」
「インドラ……!!」
「そっちの名で呼ぶなんて粋なことをしてくれるじゃねぇか。そんな怖い顔をスンナや。
それだったら、冥府の神ハーデスのやってることなんざ、勢力図を塗り替えるレベルだぜ?
それに……どこの勢力も表面は平和、講和なんてもんを謳ってやがるがな、
腹の中じゃあ……"他の神話なんて滅べ"って思っているよ。
オーディンとゼウスが例外的に甘々なだけだ。
信じる神が少なきゃ、人間どもの意思を統一できて万々歳だからな!!
だいたい、てめぇらの神話に攻め込まれて、民間の伝説レベルにまで落とした神々がどれくらいいると思う?
――――神ってのは人間以上に恨み辛みに正直なんだぜ?」
【それは違いますよ】
不意に聞こえた女性の声。
アザゼルと帝釈天は振り向くと、四季の花冠を被っている美しい女神が立っていた。
「おっとっと……あんたまで、ここに来ていたのか」
【噂のグレモリー眷属と銀の魔人である涼刀を観戦です。
命の輝きを持つ者たちは素晴らしいものです。
それと、帝釈天殿……、我々、神々は人間を支配するのではなく、見守ることではないかしら?】
ニコッと笑顔を見せる。
帝釈天は片眉を上げて、ハァーとため息をつく。
「解った解った。あんたには敵わない所があるしな。ここらで失礼するよ」
帝釈天はそう言って、立ち去る。
アザゼルは女神の方へと向き、話す。
「いやいや、貴女までここに来ていたのは驚きですよ。ダヌーさん」
【お久しぶりですね、アザゼル】
美しき女神―――ダヌーは微笑む。
数ある女神の中でも美しく慈愛に溢れている女神。
【古の時代、多くの神々は聖書の神により、追放されてしまいました。
聖書の神は消滅、悪魔、天使、堕天使は人間に頼らなければいけない時代となったのも事実。
しかし……、私はそれでもいいと思っています。
私は弱き者たちの為に力を使う。それを間近で見た女性を知っています】
ダヌーが思い出す人物、彼女は妖精の為に力を使う女性を知っている。
一誠と鋼弥、仲間たちがこの時代を照らす希望となる事を信じているようだ。
【アザゼル。時が来たら私も助力します。無理はしないように、ね?】
「あんたの言葉があればご利益がありそうだな。堕天使の俺が言うのもなんだがね」
◆◇◆◇
あの激戦のあと、グレモリー眷属は回復し、駒王学園祭が始まった
オカルト研究部の出し物はお化け屋敷、占い、喫茶店、オカルト研究の発表などだ。
喫茶店では好きな店員と学生が撮れるシステムが大盛況だ。
女子生徒が一番呼ばれているのは、鋼弥だ。
クールな表情を決めたり、レアの困り顔とかで殺到中なのだ。
更には手伝いに来てくれたドルキー、タオ、アルスにも呼ばれている。
あの戦いから数日後、上層部はサイラオーグから手を引いたのだ。
敗者に群がるほど、構ってはいない。
ただ、次期頭首の座は変動はしない。滅びの力が無くても実力者だから無下にはしない。
ポンポンと肩を叩かれて、振り向くとドルキーがいた。
「よぉ、大将。あの試合凄かったな。俺はあんなに燃える戦いは初めてだぜ」
ドルキーはサイダーを一誠に渡し、受け取る一誠。
「しかも、愛の告白もするとは、すげぇな。"戦場で愛を叫ぶ"というタイトルで出せば売れるかね?」
ニヤニヤッと笑うドルキー、一誠は噴きだしそうになったが堪えた。
「あ、あれは勢いで言って……その……本当だったら、サイラオーグさんに勝ってから告白しようかと」
「いいんじゃねぇか?あの場で勢いよく言った方が、良いと思うぜ。
リアスが部室で待っていぞ、急いで会いに行け」
一誠が立ち上がり、行こうとしたらドルキーが更に……。
「それから、ライブは18時に始めるから、忘れずに来いよ!!」
=オカルト研究部部室=
部室に入ると、リアスがそこに立っていた。
見慣れていた制服に着替えていた。
「仕事お疲れさま、ゆっくり休めたかしら」
「はい」
あの戦いの後、一誠とリアスはギクシャクしていた。
大衆の面前で、愛の告白をしたからだ。
鋼弥と約束したんだから、言わないといけないな、と一誠は勇気を出して―――
「リアス……。俺はリアスの事を、一生、守っていきたいです……。リアスの事が大好きです!!」
リアスの眼から大粒の涙をポロポロと流していく。
一誠は慌てていたが、涙を拭った。
「違う……私、うれしくて―――。
やっと、名前で呼んでくれた……。ずっと待ってた。
私、勇気が無くて、言えなくて、ダメかと思った。
貴方の想いを聞いて、本当にうれしくて……試合中なのにどうにかなりそうだった……」
「そ、それじゃあ……!!」
「私も貴方の事を、愛している……。誰よりもずっと、貴方の事を……」
お互い、痛いほど抱きしめ合う。
やっと、結ばれて笑顔になる。
◆◇◆◇
=体育館=
学園祭、最後の催しのライブ。
沢山の生徒たちが集まっており、上の方ではシンディ、レイハ、ミランダ、ノアもいる。
辺りが暗くなり、ライトを照らされるのは鋼弥、タオ、ドルキー、アルスの四人。
同時に、音楽が流れ始めた。
(HEART GOES ON:ここからは台本形式で書きます。音楽を聴きながら、合わせて見てください)
鋼弥、ドルキーがエレキギターを引き慣らし、アルスがキーボードを引き、タオがドラムを担当して演奏が始まる。
ボーカルメンバーAが登場し、マイクを持って歌う
珠樹「頼りないキモチ抱えて、ここにいるけど、後には引けない」
彗華「ガンバった日々を信じて、1歩踏み出そう、今こそ…その時」
珠樹&彗華「「Ready go!」」
二人同時に拳を天に突き上げる。
次にリーザとリオが歌い始める。
リーザ「例え立ちすくんでも」
リオ「諦めない!逃げない!」
リーザ&リオ「「大事な宝を……みつけたから!」」
リーザとリオは背中を合わせて熱唱。
赤、青、緑のライトと順番に照らす。
珠樹&彗華「「晴れ、わたるココロのそら!オクターブ高く飛ぼう!」」
リーザ&リオ「「Heart・goes・on!友達と響きあえば~」」
「「「「夢は遠い、夢じゃなくて、いつか現実-リアル-になる!!」」」」
辺りが暗くなり、楽器を弾く鋼弥たちを照らす。
しばらくの間奏をしていると、紫色のライトが紫を照らす。
紫「限界って多分不安がつくる幻…今ならわかるよ…」
紅のライトが望紅を照らす。
望紅「いつだって信じてくれたね。支えてくれた。みんなは勇気の素」
フィーナとカナンをライトで照らし、二人は背中合わせで歌う
フィーナ「きっと暗闇、越えた」
カナン「瞳だから、誰より」
フィーナ&カナン「「ホントの光をーみつけられる!」」
ライトが激しく照らして、四人は歌う
紫&カナン「「限りないココロのそら!メロディーが羽ばたいてる!」」
フィーナ&望紅「Heart・goes・on!何1つ無駄にしない!!」
「「「「涙―きらり―種も―ひらり―いつか花が咲くよ!!」」」」
同時に、色とりどりの花びらが宙へと舞い上がる。
曲もいよいよ、終盤に入り演奏は激しくなる。
ボーカルたちが登場しライトアップされ、鎧を外した状態のシェリルが登場
「「「「晴れわたる!!ココロのそら!!オクターブ高く飛ぼう!!」」」」
「「「「Heart・goes・on!友達と響きあえば!」」」」
シェリル「夢は遠い夢じゃなくて、いつか現実-リアル-になる。
愛も~ふわり~星も~きらり~。みんな、ここで光る」
演奏が終わり、辺りが鎮まる―――拍手と喝采が響き渡る。
駒王学園祭は最高に盛り上がった。
◆◇◆◇
=冥界・シトリー領 病院=
いつもの通りに病院へ辿り着き、見舞いしようとするサイラオーグ。
すると―――。
「サイラオーグさま……」
執事が息を切らし、歓喜の涙にぬれていた
「どうした?」
「……ミスラ様が……」
医師や看護師たちが集まっており、サイラオーグが入り込む。
永い眠りから覚めた女性が風景を見ていた。
サイラオーグは体を震わし、近くまで歩く。
「母上、サイラオーグです……おわかりになりますか」
「ええ、解りますよ……」
頬を撫でるミスラ、震える母の手をサイラオーグは優しく掴む
「私の愛しいサイラオーグ……夢の中であなたの成長をずっと、見続けていたような気がします……」
ミスラは静かに笑み、一言だけ続けた。
「立派になりましたね……」
「……まだまだです、母上。……元気になりましたら、帰りましょう。あの家に……」
ずっと戦い続けて来た獅子の男に一筋の涙が流れていた
これで、学園祭&サイラオーグ編、終了!!
次の章が始まるのは未定ですが……ストックが溜まったら投稿します。
その間は短編集やら別小説の更新、新小説の投稿をするかもしれません。
ではでは、原作の第11巻目に会いましょう!!