ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~ 作:Mr.エメト
【鋼弥は我の獲物だ。お前たちは他の者たちを殺せ】
アンリ・マンユが命じると残りの幹部たちは飛び、ドルキーたちを掻っ攫い飛び散る。
リアスたちは後を追おうとしたが……。
「手を出さないでくれ!!あいつらの心配はいらない。生きて帰ってくる」
【くくくく……随分と信用しているようだな?我が部下たちがお前の仲間の首を持ってくる可能性もあるぞ?】
「必ず、戻ってくる。俺と一誠の帰りを待ってくれた様に!!」
鋼弥の決意の心が満たされて、闘志を燃やす。
◆◆◆◆
《タオ、リーザ、シェリル:サイド》
タオはゆっくりと目を開けて辺りを確認すると、丘のようだ。
冥界の都市が見えることから、遠くへ飛ばされてしまったようだ。
他にはリーザとシェリルが横に倒れていた
「……リーザ、シェリル。大丈夫?」
揺さぶるとリーザは呻き声をあげて、目を開けて身を起こす。
シェリルも同じように起きる。
【起きたようだな】
声がする方を見ると、タルウィとザリチェだ
他の者たちもいないとなると、バラバラに飛ばされたようだ。
【ケリを付けるならやりやすいだろ?他の奴らも助けに入れないからな?】
「それで、私たちを分担させたわけね。だとしても……負ける気はしないわよ」
リーザは魔力を高め、シェリルは大剣を振り回し、タオは呼吸を整えて構える。
タルウィとザリチェは本来の姿である悪魔へと戻る。
互いの戦闘準備はできた、戦場に緊張が走る。
先に動いたのはタオとシェリルだ。
タオはタルウィ、シェリルはザリチェと攻撃を仕掛ける。
ケリを数発放ち、牽制するタオ。
一旦距離をあけてからの、突貫して拳を強く握る
「アタタタタタタタタタタタタタタタッ!!!!」
目にも止まらぬ連続パンチを繰り出し、反撃の隙を与えない。
「ハァ!!セイッ!!ヤアッ!!テヤァッ!!」
三節棍を取り出し、タルウィを連続で叩きこむ。
リーザはブフダインを連続で放ち追撃する。
【チィィィィィッ!!】
タルウィは口を開けて、ファイヤーブレスを放つ。
タオとリーザは回避、魔王クラスだとその威力は桁違いで、立っていた場所は地面が抉れて燃えていた。
【焼け死ねぇ!!】
アギダイン×5、マハラギダイン×3と火炎魔法のオンパレードだ。
当たりが火の海と化したが、リーザはマハザンダインで火炎を掻き消す。
「悪いけど、貴方と遊んでいる暇は無いわ」
【生意気な人間が!!】
◆◆◆◆
シェリルは大剣を振りかざしてザリチェに斬りにかかるが、ザリチェは蔓を束ねて剣状にして斬り合う。
距離を取ったシェリルは剣を地に突き刺し、石を散弾のように飛ばす。
ザリチェは蔓を振りかざして、全て叩き落とす。
【調子に乗るな!!】
ザリチェの口から毒ガスブレスを放つ。
シェリルは剣を風車のように回して毒ガスを弾く。
【ムカつくムカつくムカつく!!】
鋼弥を殺せば、戦う気力なくなるかと思えば、立ち向かってくる。
しかも鋼弥は生きて帰ってきたうえに更なる力を得た。
このままでは、ゾロアスターは壊滅してしまうかもしれない、だからこそ……分担させれば勝てると踏んだようだ。
(弄るのは無しだ。テメェはだけは確実に殺してやる!!)
◆◆◆◆
タルウィの火炎攻撃を避けてはいるが流石に体力が底をつきかけようとしていた。
【残念だったな。
俺らはアンリ・マンユ様の加護がある限り、魔力は尽きないんだよ。
大方、魔力切れを狙っていたかもしれんが、間違えたようだな】
タルウィは精神を集中させて大技を放つようだ。
倒すにはリーザの魔法で倒すしかないが、動いていては威力が欠けてしまう。
(できれば、使いたくなかったけど……今はそんな場合じゃないか)
タオは決心して、呼吸を整える。
【二人とも焼き殺してる!!"破壊の熱"!!】
タルウィの口から膨大な炎を吐きだす。
タオはリーザの前に立ち、防ごうと考えているようだ。
「リーザ、魔力に集中して―――僕なら大丈夫」
タオの言葉を信じてリーザは魔力を練る。
二人は業火に呑まれていく――――。
【はっ!!骨も残さず、黒い灰になって…………はっ!?】
タルウィは信じられない光景が広がっていた。
タオの前には水霧の壁が張られていたのだ。
「秘技―――氷雨(ひさめ)」
【お、おま……そんな技を隠し持っていたのか!?】
「リーザ、お願い」
リーザはニヤリッと笑い、足元の魔法陣が強く輝きだし、目を閉じてカッと開く。
「―――強威魔法………ティタノマキア!!」
空が暗くなり、稲光が奔る。
タルウィの頭上から隕石が雨如く降り注がれていく。
【うああああああああああああああああああっ!!】
避けることも敵わず、タルウィは埋もれていった。
◆◆◆◆
ザリチェの猛攻に追い込まれるシェリル。
剣を構えるが、弾かれて手元から離れてしまう。
【くたばれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!"渇きの刺蔓"!!】
ザリチェの背中から無数の植物の蔓が生えて、シェリル目掛けて次々と突き刺していく。
煙が晴れると、大地が乾き砂となっており、中心には無惨にもバラバラとなったシェリルの姿が……。
【ははははははははっ!!ザマァミロ!!
俺に逆らうから、そんな最期になるんだよ!!
さてと、タルウィの方に助けに……】
そう言いかけた途端、―――――ドォン!!
砂の柱が立ち上り、その中から幾重の髪を束ね硬質化して防いだシェリルだった。
【な、なんだとぉ!!?】
そう、ザリチェはシェリルの中身を知らなかったのだ。
自分の能力は"渇き"。血を吸い上げてミイラになったから粉々に砕けていたと思っていた。
つまりは、自分の能力でミスをしたというわけだ。
「……そうやって、人間を見下すから、足元を掬われる」
ダッと駆け出すシェリル、髪を伸ばして地面を強く蹴り跳躍、髪を渦を描き螺旋状の槍となり、突貫する。
「螺旋八重刃!!」
ザリチェは無数の蔓を放つが、止めることはできず破壊されて――――胴体を貫き、二つに千切れ飛ぶ。
【ぐああああああああああああああああああっ!!】
ザリチェを倒して、シェリルは手元から離れていた大剣を拾い、髪を切る。
伸びきったため、斬らなければいけないのだ。
「……髪を斬るの、面倒なのよ」
シェリルはタオとリーザと合流し、元の場所へと向かう。
《ドルキー&望紅:サイド》
タローマティと戦っているのはドルキーと望紅。
しかし、二人はボロボロになっている。
物理な攻撃をしてもテトラカーンで防がれて、魔法で攻撃してもマカラカーンで防がれたのだ。
おまけに多彩な魔法攻撃で傷ついたのだ。
【ハハハハハッ!!楽な相手で助かったわ。死んだら、魂を弄ってあげようかしら】
勝利目前で余裕の笑みをしているタローマティ。
だが、ドルキーと望紅はなんとか、立ち上がる。
【あら?まだ動くというの?
おとなしくしていれば、苦しまずに済むのに。
何をそんなに頑張るのかしら?】
「てめぇには……解らないよなぁ……」
「覚悟を決めた者に……無理なんて物はないのよ」
崩壊していくフィールド、オーフィスと千尋を助けるために残った一誠と鋼弥の覚悟を知っている。
ここで負けたら、二度と追いつくことができなくなる。
望紅から紅蓮の炎が出て、周囲が焼け焦げていく。
ドルキーから風が生まれ、瓦礫が切り裂かれていく。
「女、東雲望紅……」
「男、ドルキー・サーティン……」
「「無理を押し通す!!!!」」
二人が同時に気合を入れ、火炎と旋風が巻き起こる。
【覚悟だが、知らないけど、今すぐに殺してあげるわよ!!】
タローマティの周囲が凍り付き始めて、技を放つ。
【背教の氷乱!!】
どす黒い氷が二人目掛けて、降り注がれるがその中を駆け抜けて―――辿り着く。
ドルキーが風を極限まで集める。
「大・旋・嵐!!」
極限までに集めた風は巨大手裏剣となりタローマティ、目掛けて投擲する。
【バカねぇ!!そんな見え見えの攻撃に当たるものか!!】
タローマティは避けて地面に刺さった瞬間――――荒れ狂う嵐となる
【なっ……!?引き寄せられていく!?】
風に引き寄せられていき、閉じ込め、全身を切り刻む。
望紅は両手を広げて、力を解放した。
「エル・フェニックスゥゥゥゥゥゥゥ!!」
望紅の全身から炎を纏い、紅蓮に燃え盛る不死鳥となる。
―――キュオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!
不死鳥は吼えて、猛スピードで嵐に閉じ込めているタローマティへ突っ込む。
【ああああああああああああああああああああああああっ!!】
絶叫と共に、大爆発が巻き起こる。
爆炎の中から望紅が出てくるが、ドルキーは両腕を広げてキャッチして大の字に寝っ転がる。
「……ナイスキャッチ」
「……サンキュー」
二人は同時に笑う。
少し休んだら、他の仲間たちを探しつ合流しようと考えて、寝てしまった二人。
その後、タオ、リーザ、シェリルと合流することに―――。
タオに隠された意外な能力は後ほど、明かします。
まだまだ、激戦は続く!!