ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~   作:Mr.エメト

171 / 174
お待たせしましたー。

もうじき2018年が終わりますが私は元気です

今回はオリジナルストーリー"黄金の夜明けと蒼月の深界編"!!

始まります。




≪第14章 黄金の夜明けと蒼月の深界≫
第一話 サイカイの雨


―――目の前に広がっている光景は赤、赤、赤。

 

 

―――そこに倒れていたのは自分を虐めていた人だった。

 

 

―――近くには剣を持っていた少年はゆっくりとこちらを向いた。

 

 

―――"■■■■"

 

 

◆◆◆◆

 

 

=魔界・狩猟と闘技場の国 タオの家=

 

 

「!!」

 

ガバッと起き上がるタオ。

 

「……夢か」

 

昔の夢を見てか、息が荒くなっており深呼吸をして、落ち着かせる。

外を見ると、ザーッと雨が降っていた。

 

「……あの時も雨だったな……」

 

 

◆◆◆◆

 

 

冥界の騒動から数週間が経ち、平穏が戻った一誠たち。

一誠、アーシア、ゼノヴィア、イリナは買い物をしている。

鋼弥たちは魔界で報告しに行っているので今はいない。

 

「イッセーさん、ドライグさんの様子はどうですか?」

 

「まだ、何も返ってこないんだよ」

 

あの冥界騒動の時―――ドライグは休眠状態に入った。

時折、籠手を展開するが未だに帰ってこない。

 

冥界の魔獣事件では様々な出来事が起きた。

冥府に封印されていたサマエルは奪われて、ハデスは責任を問われ、重い処罰が下される。

教会に属していた戦士たちも、離反を起こし姿を消す者たちもいた。

長い間……敵対していた悪魔・堕天使と同盟を組んだことに嫌気も指していたのだろう。

 

一つの事がすんでも、新たな問題が起きる。

本当の平和は訪れる日が来るのだろうか……。

そんな悩みや不安もあるが今は、この安息を大事にしたい、と思う一誠だ。

 

「―――神は我々に試練を与えています」

 

何か演説が行われているのか人々が集まっており、一誠たちは何かと思いそこへ行く。

白いローブに、顔を隠すほどのフードを被っている男女10人。

旗を掲げており、絵には【黄金の単眼】が描かれていた。

 

「世界は混乱しています。

 災害、紛争、飢餓、疫病、裕福と貧困の格差。

 人類は大きな岐路に立たされているのです。

 我々、グリモワール教団は苦しみも悲しみも喜びも幸福も不幸も無き――"完全世界"へ導かれ、救われます」

 

一人フードを被った人物が前に出てフードをとる。

流れるような金色の長髪、透き通るような水色の目、白い肌にスラッとした脚、人間とは思えないほど美しい美貌である。

 

「……恐れてはいけません。

 我々には聖書の神に代わる大神――――オルメカ神が守護してくれます」

 

集まっている人々はザワザワと騒ぎ始めるが、女性は右手をゆっくりと上げて静粛を求める。

 

「恐ろしい不幸や災厄が来てもオルメカ神に祈れば、顕れ、守護し、"完全世界"へ導いてくれます」

 

女性は瞑目し、お辞儀をする。

演説が終わり、彼女は先頭を歩きフードを被った教団員も後に続く。

 

 

 

◆◆◆◆

 

 

 

=一誠の家=

 

 

「怪しい教団?」

 

リビングに集まって、一誠たちは昼に見かけた"グリモワール教団"について話をしていた。

 

「それにしても、聖書の神に代わるだなんて―――失礼な人たちね」

 

イリナはプンスカと怒っていた。

亡き聖書の神だが、信仰していた彼女にとっては怒るのも無理もない。

 

「その教団だが――――世界各地でも色々と活動しているという話だ。

 貧困の原因となっている者たちに対して暴動を起こしてたり、教会を壊していたり。

 とにかく、色々なデモを起こしていると聞いているよ」

 

祐斗が持ってきた新聞、それには噂の教団に関する活動。

 

「元教会の戦士だが……教会を壊しているのは痛ましい事だ」

 

「ですが……どうしてこんなことを?」

 

「聖書の神……簡単に言えば頼るもの、縋るもの。

 それが無くなった影響が出て、その教団に支持して参加するんだろうな」

 

「そういえば、あの教団の教祖らしき者は?」

 

アザゼルは一枚の写真を出す。

あの時、一誠たちと見た女性だった。

 

「―――クリス・アイズ・クロウリー、グリモワール教団の教祖だそうだ。

 女性でありながらもカリスマ性が高く、自ら難民たちを保護して食べ物や医療を提供している。

 ………表向きはだが、どうにも裏があるんだよ名前に」

 

「名前に?」

 

「クロウリーというのは聞いたことあるだろ?」

 

それは黒魔術師アレイスター・クロウリー。

イギリスのオカルティスト、有名なタロットカードの開発、儀式魔術など執筆した人物。

魔術結社"黄金の夜明け"に入団、更にはグリモアと呼ばれる魔術書。

悪魔を呼び出すための呪文―――ゲーティアを生み出した

 

「じゃあ、そのクリスがクロウリーの子孫みたいなものッスか!?」

 

「それは今後、調べないとわからないし……それよりも、彼女が唱えているオルメカ神だ」

 

「それって、どんな神様なの?」

 

「いや、神様と言うよりも―――メソアメリカ文明の一つにあるやつだ。

 岩の巨人に関することが多くあって、それ以上が不明なんだよな。

 なんで、魔術師クロウリー……本物か解らんが……その神様を祀っているかだ」

 

リアスの疑問にアザゼルは頭を掻いて説明する。

 

「そういえば、サーシャとリアナの姉妹も"完全世界"って言ってなかったか?」

 

一誠の言葉で皆は気が付く。

あの時、ゾロアスターが仕向けた"影"のせいで操られていた。

グリモワール教団もまた、ゾロアスターと何か関係があるのだろうか?

 

鋼弥たちが帰ってくるのを待つしかない。

 

◆◆◆◆

 

 

=魔界・狩猟と闘技場の国 イースロード=

 

 

鋼弥たち魔界組も様々な国へと散り、ゾロアスターの傘下についているものがいないのか調査をしていた。

あの冥界騒動、ゾロアスターの首魁であるアンリ・マンユと配下の悪魔たちを壊滅に追い込ませたが、

彼らが活動できなくなるような状況になって何かしらの策は用意されているからだ。

 

「……異常は無し、か」

 

タオは調査を終えて、帰る道中――――新聞を読んでいた。

 

"地上世界に現れたグリモワール教団"

 

(……動き出したとすれば、きっと……)

 

そんな考えをして前を見ると誰かがいた。

グリモワール教団が身に纏うフードの人物が立っており、その人物はフードを投げ捨てた。

 

「……会いたかったよ。どれほど待ったかな」

 

少年は両手に刀を持ち刀身に黒く濁った水を纏わせて切っ先をタオに向ける

 

「どうして……ここに!!」

 

タオは驚き構えるが、いつもの覇気がなく戸惑いを見せていた。

 

「嬉しい再会だけど、ここでサヨナラかな?」

 

雨がポツポツと降り注ぎ、ピカッと雷が光り轟く。

 

 

 

 

「―――――――殺しに来たよ」

 

 

 

 

 

濁った瞳を持つ少年は三日月の様な笑みとなり、口を開く。

 

 

 

 

 

 

 

「―――――――――タオ兄さん!!」

 

 

 

あの時と同じ……降り注ぐ雨。

呪われたサイカイを果たす。




(ED 真理の鏡、剣乃ように)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。