ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~   作:Mr.エメト

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第八話 =禍の団≪カオス・ブリゲード≫=

第八話 =禍の団≪カオス・ブリゲード≫=

 

 

「動ける様になったか一誠」

 

「鋼弥か・・・?いったい何があったんだよ?」

 

鋼弥は一誠に現状を簡単に説明し始めた

話によれば、旧校舎にいるギャスパーが何者かに拉致され、無理矢理『禁手(バランス・ブレイカー)』が発動させられたらしい

周囲を見渡すと、動ける者と停まっている者に別れていた

サーゼクス、セラフォルー、グレイフィア、ミカエル、アザゼル、シンディは動いており、

姿が見えないヴァーリはアザゼルの命で先程外へ向かった

他で動けるのはリアス、鋼弥、一誠、祐斗、ゼノヴィアで、後の者達は全員停められている

 

「イッセーは赤龍帝を宿す者、祐斗は禁手に至りイレギュラーな聖魔剣を持っているから、ゼノヴィアは直前になってデュランダルを発動させたから無事ね。

 鋼弥が動けるのは、やっぱり"業魔化身"が作用しているからかしら?」

 

「それはともかく。部長、一体何があったんですか?」

 

「テロだよ」

 

一誠の質問に、リアスより先にアザゼルが言った

外から轟音が響き見ると、魔術師みたいな連中が攻撃している。

外に行ったヴァーリが蹴散らすも、魔方陣の中から同じ様な魔術師の軍勢がどんどん出てくる

 

「あのテロリスト共はいったい何者なんだ?」

 

「・・・≪禍の団(カオス・ブリゲード)≫だ」

 

聞き慣れない単語が出てきて、アザゼルは更に続ける

 

「組織名と背景が判明したのはつい最近だが、

 それ以前からもうちの副総督シェムハザが不審な行為をする集団に目をつけていたのさ。

 そいつらは三大勢力の危険分子を集めているそうだ。

 中には禁手(バランス・ブレイカー)に至った神器(セイクリッド・ギア)持ちの人間も含まれている。

 『神滅具(ロンギヌス)』持ちも数人確認してるぜ」

 

「その者達の目的は?」

 

「破壊と混乱。単純だろう?この世界の平和が気に入らないテロリストだ。しかも最大級に性質たちが悪い。

 更に言うと、組織の頭は≪赤い龍(ウェルシュ・ドラゴン)≫と≪白い龍(バニシング・ドラゴン)≫の他に強大で凶悪なドラゴンだよ」

 

アザゼルの話に一誠以外の全員が絶句した

サーゼクスが重い表情となり、口を開く

 

「・・・そうか、彼が動いたのか。

 ≪無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)≫オーフィス、神が恐れたドラゴン・・・。

 この世界が出来上がった時から最強の座に君臨し続けている者」

 

「前にヴァーリが言ってた不動の存在ってのは、≪無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)≫の事か・・・」

 

大魔王ルシファー閣下が言ってた地上に怪しい動きをしている者達とはカオス・ブリゲートと呼ばれるモノ達。

アザゼルの発言からして禁手に至った神器持ちの人間や『神滅具(ロンギヌス)』クラスの人間がいるとすれば、嶺爾がこの地上世界に現れた理由が付く。

 

『そう、オーフィスが「禍の団(カオス・ブリゲード)」のトップです』

 

どこからか声と同時に会議室の床に魔方陣が展開される

見た事のない魔方陣だったが、サーゼクスは舌打ちをする

 

「そうか、そう来るわけか!今回の黒幕は・・・!グレイフィア!リアスとイッセーくんを早く飛ばせ!」

 

グレイフィアは一誠とリアスを隅に移動させ、小さな魔方陣を出す。

赤龍帝と一誠と≪王≫のリアスがいれば、ギャスパーは奪還出来るかも知れない。

頭が切れる男だな、サーゼクス殿。

ならば、俺は目の前の事を片づけるか。

会議室に現れた魔方陣を見て、サーゼクスは苦虫を噛み潰した様な表情をした

 

「――――レヴィアタンの魔方陣か」

 

「ヴァチカンの書物で見た事があるぞ。あれは旧魔王レヴィアタンの魔方陣だ」

 

ゼノヴィアがそう呟く。つまり魔王の血を引く者が残っていたと言う事だ

そして魔方陣から1人の女性が現れた

胸元が大きく開かれ、深いスリットも入ったドレスに身を包んでいる

 

「ごきげんよう、現魔王のサーゼクス殿」

 

「先代レヴィアタンの血を引く者、カテレア・レヴィアタン。これはどういう事だ?」

 

サーゼクスの問いにカテレア・レヴィアタンは挑戦的な笑みを浮かべて言う

 

「旧魔王派の者達は殆どが『禍の団(カオス・ブリゲード)』に協力する事に決めました」

 

「新旧魔王サイドの確執が本格的になった訳か。悪魔も大変だな」

 

アザゼルは他人事の様に笑う。

普通はそんな余裕をかましている場合ではないが・・・

 

「カテレア、それは言葉通りと受け取っていいのだな?」

 

「サーゼクス、その通りです。今回のこの攻撃も我々が受け持っております」

 

「クーデターか・・・。カテレア、何故だ?」

 

「サーゼクス、今日この会談のまさに逆の考えに至っただけです。

 神と先代魔王がいないのならば、この世界を変革すべきだと、私達はそう結論付けました」

 

彼女を含めた旧魔王派は和平を認めず、神の不在を知った上でクーデターを起こしている

しかも、平和とは真逆の考えも述べている

 

「オーフィスの野郎はそこまで未来を見ているのか?そうとは思えないんだがな」

 

アザゼルの問いかけにカテレアは息を吐く

 

「彼は力の象徴としての、力が集結するための役を担うだけです。

 彼の力を借りて一度世界を滅ぼし、もう一度構築します。新世界を私達が取り仕切るのです」

 

「天使、堕天使、悪魔の反逆者が集まって自分達だけの世界、自分達が支配する新しい地球を欲した訳か・・・」

 

「カテレアちゃん!どうしてこんな!」

 

セラフォルーの叫びにカテレアは憎々しげな睨みを見せる

 

「セラフォルー、私から"レヴィアタン"の座を奪っておいて、よくもぬけぬけと!

 私は正統なるレヴィアタンの血を引いていたのです!私こそが魔王に相応しかった!」

 

「カテレアちゃん・・・わ、私は!」

 

「セラフォルー、安心なさい。この場であなたを殺して、私が魔王レヴィアタンを名乗ります。

 そして、オーフィスには新世界の神となってもらいます。彼は象徴であれば良いだけ。

 あとの『システム』と法、理念は私達が構築する。

 ミカエル、アザゼル、そしてサーゼクス、あなた達の時代は終えるのです」

 

その言葉にサーゼクス、セラフォルー、ミカエルは表情に陰らせていた

 

「言いたい事はそれだけか?」

 

一人だけ、カテレアに向けて言葉を放った。

銀色の髪の少年、――――涼刀鋼弥だ。

 

「貴様がレヴィアタンとしての、魔王としての器はない。

 民の事を考えず、自分達が都合の良い世界を作り、支配する事だけしか思ってない。

 ≪無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン≫の力を借りて、仕返しをする。ただの子供の我がままだ」

 

「黙って聞いていれば・・・!!」

 

カテレアは魔力弾を放つが、鋼弥は手刀で両断した。

 

「悪いが、女性だからと言って容赦はせん」

 

「全く怖いもの知らずな男だな。旧魔王派の一人に説教するとは面白い奴だな」

 

アザゼルはクククッと笑っていた。

 

「祐斗とゼノヴィアは外にいる魔術師たちを相手にしてくれ。

 その隙にサーゼクス殿とミカエル殿が結界の強化をすれば、湧き出てくる事は無い筈だ。

 俺と師匠とアザゼル殿で、カテレア・レヴィアタンを相手をします」

 

「そこまで考えていたのか。君が妹の仲間で良かったよ。では、頼んだよ」

 

サーゼクス達は別行動をして、それぞれの役割を行う

 

「やはり、『あの者たち』が言っていた事は本当ね。銀色の少年。貴方が一番の危険分子だということを」

 

「『あの者たち』?一体誰の事なんだ?」

 

アザゼルは怪訝な表情をし、カテレアが答えた

 

「私達だけでは無いのよ?魔界という世界から追放された者達が組織と手を組んでいるのよ。

 彼らは自分たちの事をこう言ってたわ。≪ゾロアスター≫と」

 

その言葉を聞いて、鋼弥とシンディは目を見開き"そういうことか"という表情をしていた

 

「・・・尚更、貴様とお前たちと戦う理由が出来た」

 

スッと構える鋼弥。

その表情と瞳は、静かに怒りの炎を燃やしていた。

 

「俺の両親を奪った者達と手を組んだ貴様達を、倒すという理由を!!」

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