ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~ 作:Mr.エメト
第一話 =冥界へ帰省=
朝食を済ませて、リアスから連絡がきた。
これから事について話すので一誠の家に集合と言う事だ。
既にオカルト研究部のメンバー全員が集まっており、リアス達の故郷の冥界へ帰るという事だ。
「夏休みだし、故郷へ帰るの。毎年の事なのよ。どうしたのイッセー、涙目よ?」
「部長が冥界に帰ると突然言い出したから、俺を置いて帰っちゃうのかと思いましたよぉ・・・」
一誠は床に両手を付きながら涙を流す。
恐らく残りの夏休み、リアスに会えないと寂しい思いをしているんだろうな・・・
しかし、リアスはため息をついて一誠に話す
「何言ってるの私だけじゃなく、皆も冥界に行くのよ?長期旅行の準備しておいてちょうだいね」
「・・・俺も冥界に同行しなければいけないのか?」
「当然よ。鋼弥は助っ人として働いているから、主に同伴は当然。一緒に私の故郷へ行くの」
「8月20日過ぎまで残りの夏休みをあちらで過ごします。
こちらに帰ってくるのは8月の終わりになりそうね。
修業やそれら諸々の行事を冥界で行うから、そのつもりで」
「俺も冥界に行くぜ」
冥界での予定を聞いていると、いつの間にか堕天使総督兼オカルト研究部顧問のアザゼルがいた
これにはリアス達も驚いていた
「ど、何処から入ってきたの?」
「うん?普通に玄関からだぜ?」
アザゼルはリアスの問いに平然と答えた
「・・・気配すら感じませんでした」
「玄関から入る前にアザゼルの気配はした」
師匠の下で修業して気配感知+気配遮断を会得したので、鋼弥にとっては朝飯前のようなものだ。
「冥界でのスケジュールはリアスの里帰りと、現当主に眷属悪魔の紹介。
例の新鋭若手悪魔達の会合、それとあっちでお前らの修業だ。俺は主に修業に付き合う訳だがな。
お前らがグレモリー家にいる間、俺はサーゼクス達と会合か、ったく、面倒くさいもんだ」
アザゼルはメンドくさそうに嘆息する。
と言う訳で、リアス・グレモリー陣とアザゼルと鋼弥は冥界へ行く事になった。
◇◆◇◆
出発の日、鋼弥達はまず最寄り駅に集合した
服装は駒王学園の夏制服、リアス曰く、冥界入りするならこれが一番の正装との事。
一応、ハンター時の服装はバックに入れてある
駅に設置されているエレベーターに向かい、リアスと朱乃が先に入る
「じゃあまずはイッセーと鋼弥とアーシアとゼノヴィア来てちょうだい。先に降りるわ」
「降りる?」
怪訝に思う一誠と鋼弥。
言われるまま中に入ると、リアスはカードを出して電子パネルに向ける。
ピッ・・・ガクン
電子音が鳴ると、上にしか行かない筈のエレベーターが下へ降り始めた
「この駅に地下は無い筈だが・・・もしや?」
「そうよ、悪魔専用のルート。普通の人間は一生辿り着けないわ。
こんな風にこの町には悪魔専用の領域が結構隠れているのよ?」
降りること1分、エレベーターが停止して扉が開く。
広い空間に足を踏み入れ、辺りを見渡すと、駅のホームと酷似しており、線路もあった。
空間を照らす明かりは怪しく輝きを放っている。
祐斗、小猫、ギャスパー、アザゼルも合流して歩き出す。
すると突然、手に柔らかい感触がした。いつの間にか朱乃が手を握っていたのだ。
鋼弥も朱乃の手を握り返す。
「・・・鋼弥さんの温もりを感じますわ」
朱乃が頬を染めて言う。
普段はリアスの補佐で頼りになる人だが、乙女な反応をするとドキドキする。
すると反対の手にゼノヴィアが手を掴んでいる。これが両手に花というものか。
しばらく歩いていると、列車が見えてきた。
「部長、この列車ってもしや・・・」
「グレモリー家所有の列車よ」
一誠は改めて主のスケールのデカさを思い知らされた。
◇◆◇◆
列車が動きだし、リアスは一番の前の車両へ。
眷属である鋼弥達は中央から後ろの車両に座らなければならない。
席は一誠とアーシアが一緒に座り、祐斗とギャスパーはその対面席
別の席では鋼弥の隣に朱乃、対面にはゼノヴィアと小猫が座る形となった。
端の席ではアザゼルが座っているが既に眠っていた。
「朱乃、冥界はどのぐらいで着くんだ?」
「一時間程で着きますわ。この列車は次元の壁を正式な方法で通過して冥界に辿り着ける様になってますから」
「いつもの事だから、魔方陣を使って冥界に行くのか思ったが・・・」
「通常はそれでも良いのですけれど・・・。
新眷属の悪魔は正式なルートで一度入国しないと違法入国として罰せられるのです。
だから、鋼弥さん達はちゃんと正式な入国手続きを済ませないといけませんわ」
「俺と一誠はグレイフィアから貰った魔方陣から転移して婚約パーティに乱入したが、あれで問題にならなければいいのだが・・・」
鋼弥は深く考えていたが、朱乃は小さく微笑んだ
「あれはサーゼクス様の裏技魔方陣によって転移したものですから、特例みたいですわよ?勿論、二度は無理ですけれど」
「だろうね」
「鋼弥さんは真面目ですから、罰則はありませんけど、スキンシップは問題ありませんわよ?こんな風に・・・」
朱乃は、鋼弥の手を掴み、自分の太股に誘導する
柔らかい感触が手に伝わり、自分の心臓の鼓動が激しく脈を打っているのが解る。
すると、前に座っていたゼノヴィアと小猫がその手を掴む。
「朱乃さんだけなんてズルいぞ。私にもしてもいいのだからな」
「鋼弥先輩はイッセー先輩みたくエッチな人ではないと思っていましたのに・・・」
小猫の言葉と冷たい視線が突き刺さる。
(・・・・・・すみません、師匠。俺はまだまだ、修行が足りません)
鋼弥は目を瞑って己の不甲斐なさに猛省していた。
列車は冥界へと入った、窓から見てみると山、川、森、街が存在してるのが視界に映った
グレモリー領に入り、リアスから自分も領土を貰える事を知らされた。
面積領は日本で言うと本州丸々らしい。
「赤い所は既に手が入っている土地だからダメだけれど、それ以外の所はOKよ。
好きな土地を指で差してちょうだい。あなた達にあげるわ」
それは良い事を聞いたな、後で別荘地に良そうな土地を探すか。
列車のアナウンスが流れた。いよいよ、グレモリー領の本邸へと到着したのだ