ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~ 作:Mr.エメト
アザゼルは降りずに冥界の魔王城へと向かった。
組織のトップの為、絶対に参加との事だ。
『リアスお嬢様、おかえりなさいませっ!』
パンパンパンパン!
駅のホームに降りた瞬間、花火が上がり執事やメイド達が出迎えをする。
ギャスパーは人の多さにビビって一誠の後ろに隠れていた。
そこへ銀髪のメイド長のグレイフィアが一歩前に出てきた。
「お嬢様、おかえりなさいませ。お早いお着きでしたね。
道中、ご無事で何よりです。さあ、眷属の皆様も馬車へお乗りください。
本邸までこれで移動しますので」
其処には馬車があったが冥界の馬は地上での馬よりも大きいようだ。
馬車に乗り本邸へと向かった。
◇◆◇◆
馬車のドアが開かれ、全員が降りる。
巨大城――リアス家の本邸に到着し、巨大な城門が開かれていく。
カーペットの上を歩き出そうとした時、紅髪の少年がリアスに抱きついた。
「リアス姉さま!おかえりなさい!」
「ミリキャス!ただいま。大きくなったわね」
リアスは愛おしそうに紅髪の少年を抱きしめる。
「あ、あの、部長。この子は?」
「この子はミリキャス・グレモリー。
お兄様、サーゼクス・ルシファー様の子供なの。私の甥と言う事になるわね」
サーゼクスの子供と言う事は正真正銘の冥界のプリンスということになる。
ミリキャス・グレモリーはリアスの次の当主候補との事。
リアスは甥と手を繋いで進み出し、鋼弥達も城の中へ進んでいく。
広大な玄関ホールに着き、グレイフィアを始めとしたメイド達が集合してきた。
「お嬢様、早速皆様をお部屋へお通ししたいと思うのですが」
「そうね、私もお父様とお母様に帰国の挨拶をしないといけないし」
リアスはグレイフィアと話をし、一誠とアーシアは何度も玄関ホールを見渡す。
どうやら上級悪魔のスケールの大きさにクラクラとしているんだろうな。
「あら、リアス。帰ってきたのね」
階段からドレスを着た亜麻色の美少女が下りてきた。
胸が大きかったので一誠は即座に反応していた。
「お母様。ただいま帰りましたわ」
「お、お母様あああああっ!?どう見ても部長と歳の変わらない女の子じゃないですか!」
美少女の正体はリアスの母親だった。リアスの母は嬉しそうに微笑む。
「あら、女の子や綺麗過ぎるだなんて、嬉しい事をおっしゃいますのね」
「悪魔は歳を経れば魔力で見た目を自由に出来るのよ。
お母様はいつも今の私ぐらいの年格好なお姿で過ごされているの」
「つまり、部長が美しいのはお母様の譲りか!!遺伝子万歳!!」
「・・・お母様に熱い視線を送っても何も出ないわよ?」
リアスは一誠の頬をギューッと抓る。
やれやれ、懲りないというか飽きないというか・・・。
「リアス。その二人が兵藤一誠くんと涼刀鋼弥くんですね?」
「俺たちの事を知っているのですか?」
「ええ、娘の婚約パーティに顔ぐらい覗かせますわ。母親ですもの」
一誠はヤバい事をやらかしたかなと汗を垂らしている。
鋼弥は相変わらずの涼しいそうな顔をしている。
「初めまして、私はリアスの母、ヴェネラナ・グレモリーですわ。よろしくね、兵藤一誠くん、涼刀鋼弥くん」
◇◆◇◆
大食堂で豪華な食事がズラリッと並んでいた。
要人護衛に関する仕事で依頼人と一緒に食事を食べた事はあるからテーブルマナーの心得はある。
魔界の料理も美味しいが、冥界の料理も中々のものだ。
子猫を見ると、元気がないようだ。食事の事ならばよく食べるのにどうしたのだろうか?
「うむ。リアスの眷属諸君、ここを我が家と思ってくれると良い。
冥界に来たばかりで勝手が分からないだろう。
欲しい物があったら遠慮なくメイドに言ってくれたまえ。すぐに用意しよう」
リアスの父ことグレモリー郷は朗らかにそう言った
「そうだ、兵藤一誠くん。今日から私の事をお義父さんと呼んでくれてもかまわない」
グレモリー郷の突然の発言に、一誠は戸惑い。リアスは片眉をピクッとあげる。
「そ、そ、そんな、恐れ多いですよ!!」
「あなた性急ですわ。まずは順序と言う物があるのでしょう?」
「しかし、赤と紅なのだ。めでたいではないか」
「あなた、浮かれるのはまだ早い、ということですわ。
ところで一誠さんと鋼弥さん、しばらくはこちらに滞在するのでしょう?」
「はい。部長、リアス様がこちらにいる間はいます・・・けど、それが何か?」
「そう、丁度良いわ。
あなた達には紳士的な振る舞いも身に付けてもらいましょう。
少しこちらでマナーのお勉強をしてもらいます」
その時、リアスがテーブルを叩いて立ち上がっていた
「お父様!お母様!
先程から黙って聞いていれば、私を置いて話を進めるなんてどういう事なのでしょうか!?」
「お黙りなさいリアス。あなたは一度ライザーとの婚約を解消しているのよ?
それを私達が許しただけでも破格の待遇だとお思いなさい。
お父様とサーゼクスがどれだけ他の上級悪魔の方々へ根回ししたと思っているの?
一部の貴族には『わがまま娘が伝説のドラゴンと魔界の半魔を使って婚約を解消した』と言われているのですよ?
いくら魔王の妹とはいえ、限度があります」
やはり、あの時の婚約パーティの件か・・・。
二人はライザーを叩きのめして、リアスを奪還したからね。
リアスとヴェネラナが言い争っているが、結局は母には勝てずリアスは諦めて座った
「リアスの眷属さん達にお見苦しいところを見せてしまいましたわね。
話は戻しますがここへ滞在中、一誠さんと鋼弥さんには特別な訓練をしてもらいます。
少しでも上流階級、貴族の世界に触れてもらわないといけませんから」
「俺は貴族社会に興味は無いが・・・どうしてもか?」
「あなた逹は次期当主たる娘の最後のわがままですもの。親としては最後まで責任を持ちますわ」
ヴェネラナは真っ直ぐな表情で言い、視線をリアスへ向ける。
なるほど、この両親は一誠とリアスと結婚させようという計画か。