ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~   作:Mr.エメト

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第三話 =若手集合=

一誠はミリキャスと共に冥界の社会や歴史などを勉強したり、鋼弥はグレモリー夫妻に魔界の文化を教えていた。

観光をしていたリアス逹が帰ってきて、すぐに若手悪魔との会合の場に向かうことになった。

部員全員、駒王学園の制服に着替えると列車に乗り、魔王の領土を目指した。

列車に揺られること三時間、列車は都市的な街へと着いた。

装飾などは人間界とは少し異なっていたが近代的で人間界と似通った文化を感じさせた。

 

「ここが、冥界の大都市か・・・」

 

「うん、ここは魔王領の都市の『ルシファード』。旧魔王ルシファー様がおられたとされる冥界の旧首都なんだよ。ここからは地下鉄に乗り換えるよ。表から行くと騒ぎになるからね」

 

その説明で納得した。

なにせサーゼクスの妹だから騒ぎになるのは目に見えている。

更に赤龍帝やシルバーハンター(鋼弥の事)の名前が冥界に響き渡っているらしい。

そして、会合場所のビルへと辿り着く

 

「皆、もう一度確認するわ。何が起こっても平常心でいる事、何を言われても手を出さない事。上にいるのは将来の私達のライバル逹よ。無様な姿は見せられない」

 

かなりの上階でエレベーターの扉が開かれ、広いホールへ出た

通路を進んでいくと、リアスが複数の人影の中の1人を見た

 

「サイラオーグ!」

 

紫色の目をした筋肉質で短髪の男が近づいてきた。

ふむ、魔力は微弱だが、闘気は凄まじいな。

 

「久しぶりだな、リアス」

 

「ええ、懐かしいわ。変わりないようで何よりよ。初めての者もいるわね。

 彼はサイラオーグ、私の母方の従兄弟でもあるの」

 

「俺はサイラオーグ・バアル。バアル家の次期当主だ」

 

バアル家と言う事は魔王の次の位を約束されている大王の者か。

ちなみ、魔界ではバエルと呼ばれる魔王がいる。

こちらは上級貴族の位に就いている

 

「それで、こんな通路で何をしていたの?」

 

「ああ、くだらんから出てきただけだ」

 

「くだらない?他のメンバーも来ているの?」

 

「シトリー、アガレス、アスタロト、挙げ句にグラシャラボラスだ。着いた早々グラシャラボラスとアガレスがやり合い始めてな」

 

ドオオオオオオオオオオオオンッ!!

 

突然建物が大きく揺れ、近くから破砕音が聞こえてくる

 

「全く、だから開始前の会合などいらないと進言したんだ」

 

リアスはすぐに駆け出し、サイラオーグと鋼弥逹もその後に続く。

音の根源らしき大広間に着くと、両陣営に分かれた悪魔逹が睨み合っていた。

 

「ゼファードル、こんな所で戦いを始めても仕方なくてはなくて?

 死ぬの?死にたいの?殺しても上に咎められないかしら」

 

一方は冷徹な言葉を発し、眼鏡をかけた青いローブを着た女性悪魔と、

 

「ハッ!言ってろよクソアマッ!

 俺がせっかくそっちの個室で一発仕込んでやるって言ってやってんのによ!

 アガレスのお姉さんはガードが固くて嫌だね!だから未だに男も寄って来ずに処女やってんだろう?

 ったく、魔王眷属の女どもはどいつもこいつも処女臭くて敵わないぜ!

 だからこそ、俺が開通式をしてやろうって言ってんのによ!」

 

一方は下品な言葉を連発し、顔や体にタトゥーを入れ、緑髪を逆立てたヤンキー男がいがみ合っていた

 

「ここは時間が来るまで待機する広間だったんだがな。

 もっと言うなら、若手が集まって軽い挨拶を交わす所でもあった。

 ところが、若手同士で挨拶したらこれだ。血の気の多い連中を集めるんだ、問題の1つも出てくる。

 それも良しとする旧家や上級悪魔の古き悪魔逹はどうしようもない」

 

サイラオーグがため息交じりに説明する

ヤンキー男の沸点があまりに低いのか魔力弾を女性に向かって放った。

鋼弥は一瞬で間に入り、魔力弾を受け止めて粉砕した。

 

「おいてめぇ!人の獲物を横取りしようとしてんじゃねぇよ!ぶっ殺されてぇか!?」

 

暴言を吐くヤンキー悪魔だが、鋼弥は無視して女性悪魔の安否を確認する

 

「大丈夫か?」

 

「何者ですか!?これは私とそこの凶子との問題です!!そこを退きなさい!!」

 

「そんなに憤るな」

 

鋼弥はアガレス家の女性の頭をポンポンと撫でる。

突然の事で驚いたが、不思議と怒りが静まる。

 

「もう一度聞くが・・・大丈夫か?」

 

「あ、ありがとうございます」

 

「それで、貴女とあの男の名前は?」

 

「シーグヴァイラ・アガレス、大公アガレス家の次期当主です。あれはグラシャラボラス家の凶児ゼファードルです」

 

鋼弥はグラシャラボラス家の次期当主のゼファードルと向きあう。

その目には、魔界で知っているグラシャラボラスと似ても似つかぬ目の前の男に呆れていた。

 

「確かに血を見るのが大好きな殺戮の総統と似ているが、貴様の場合は品位が欠けているな」

 

「ほざいてろ!!このクソ悪魔が!!てめぇを八つ裂きに倒した後、そこのクソアマを・・・」

 

「黙れ、駄犬」

 

鋼弥は一瞬でゼファードルへと詰め寄り脳天チョップを叩き付ける。

思いっきり叩き付けたため、地面へとめり込みピクピクと痙攣している。

 

「それがお座りだ。よく覚えておけ」

 

そう言いながら両手で埃を払い除ける。

 

「おのれ貴様!」

 

「よくもゼファードル様を!」

 

「下級悪魔の分際で!」

 

主のゼファードルを叩きつけられて眷属が飛び掛ろうとしたが、鋼弥は鋭い眼光で睨む。

眼光は明らかにゼファードルの眷属達を威圧させていた。

その証拠に、眷属達はピクリッとも動く事が出来なかった。

威圧をやめると、眷属達は呼吸が乱れてその場で座り込んでいた。

それを見ていたサイラオーグが感嘆の声を上げる。

 

「ふむ、ゼファードルの眷属達を眼光と威圧だけで動きを止めるとは・・・カテレアを倒すほどの実力は納得できる」

 

「鋼弥!!貴方なにしてるの!!問題は起こさないようにってあれをほど言ったじゃない!!」

 

「躾がなっていない駄犬に躾を教えただけだ。第一、俺はあくまでお前達の助っ人だ何をしようが勝手だ」

 

リアスの説教をあっさり受け流す。

サイラオーグはクククッと笑っていた。

 

「良いじゃないか、リアス。お陰で俺が出なくて良かったんだからよ?」

 

「サイラオーグ!!貴方まで!!」

 

「まぁまぁ、リアス。

 説教は後にしたらどうだ。今広間を片付けさせるから。

 おーい、誰か!修復作業を手伝ってくれ!」

 

 

 

◇◆◇◆

 

 

 

「先程は失礼しました。改めて自己紹介を、私はシーグヴァイラ・アガレス。大公アガレス家の次期当主です」

 

修復作業が終わり、ゼファードルとその眷属を抜かした者達でテーブルを囲んでいる。

主は席に着き、眷属は後方で待機している感じである。

 

「ごきげんよう、私はリアス・グレモリー。グレモリー家の次期当主です」

 

「私はソーナ・シトリー。シトリー家の次期当主です」

 

「俺はサイラオーグ・バアル。大王バアル家の次期当主だ」

 

「僕はディオドラ・アスタロト。アスタロト家の次期当主です。皆さん、よろしく」

 

先程の騒ぎに介入していなくお茶を飲んでいた少年も優しげな声で自己紹介をする

 

「グラシャラボラス家は先日、御家騒動があったらしくてな・・・。

 次期当主とされていた者が不慮の事故死を遂げたばかりだ。

 それで、先程のゼファードルは新たな次期当主の候補と言う事になる」

 

なんと、そんな事情があったのか。不慮の事故と言うのは気になるが・・・。

それにしても、集まった悪魔の家柄は名高い名門ばかり。

 

―グレモリーがルシファー。

 

―シトリーがレヴィアタン。

 

―アスタロトがベルゼブブ。

 

―グラシャラボラスがアスモデウス。

 

現四大魔王が輩出された四家、大王のバアル家、大公のアガレス家

超豪華ドリームメンバーが目の前で揃っていた。

 

「おい兵藤。そんな間抜けな顔を見せるなよ」

 

匙が嘆息しながら一誠にそう言った

 

「だってよ、上級悪魔の会合だぜ?緊張するじゃないかよ。皆強そうだ」

 

「何言ってんだよ。お前は伝説の赤龍帝だぞ?涼刀みたいにし堂々とすれば良いじゃないか」

 

「そんな事言ってもよ・・・。って、なんで匙がキレてんだよ?」

 

「いいか眷属悪魔はこの場で堂々と振る舞わないといけないんだ。

 相手の悪魔逹は主を見て、下僕も見るんだからな。だから、お前がそんなんじゃ先輩にも失礼だ。

 ちったぁ自覚しろ、お前はグレモリー眷属で伝説のドラゴン、赤龍帝なんだぞ」

 

すると、鋼弥はシーグヴァイラに呼ばれて、隣に立つ

 

「先程はありがとうございます。あの凶児よりも紳士ですわね」

 

「駄犬を躾しただけだ。大した事はしていない」

 

「ウフフフ、謙虚ね。益々気に入ったわ。フェニックス家の三男とのゲーム試合を見たのですけど、貴方が様々な者達に変身する能力を見せてくれないでしょうか?」

 

「すまないが、俺の能力は戦う時だけしか使わない。仲魔を見せ物みたいな真似はしたくない」

 

「あら、そうでしたの。残念ね・・・」

 

「うむ、是非とも涼刀鋼弥の力を見たかったが、それはお楽しみと言う事で取って置くか」

 

シーグヴァイラとサイラオーグは残念そうに諦めた。

鋼弥と契約した仲魔達は主人の気配りに、嬉しい気持ちでいっぱいだった。

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