ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~   作:Mr.エメト

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第九話 =冥界パーティー開催=

シトリー眷属との戦いまであと5日となった。

ゲーム前にも魔王主催のパーティがあるので、修業は明日までとなる

 

「お前達も今日までよくやった。

 しかし、残念だったな赤龍帝。もう少し日があれば可能だったかもしれない。

 明日で修業は終わりだが・・・おそらく無理だろう」

 

タンニーンが残念そうにため息を吐く。

2人はタンニーンの背中に乗ってグレモリー本邸に戻り、タンニーンはパーティ当日にまた来ると言って空へ飛び去った。

そこに祐斗とゼノヴィアが合流したが・・・

 

「ゼノヴィア、どうしたんだ?全身包帯だらけじゃねぇか・・・」

 

「修業してケガして包帯巻いて修業してケガして包帯巻いていたら、こうなった」

 

「ほとんど、ミイラだな」

 

「失敬な。私は永久保存されるつもりはないぞ?」

 

皆がそれぞれの修業の内容を話したところ、鋼弥と一誠のサバイバル生活に全員が驚いていた。

祐斗もゼノヴィアも外で修業はしていたが、最低限の住み処はあったらしい。

 

「あの先生、なんか俺達だけ酷い生活を送ってませんか・・・?」

 

「俺もお前が山で生活出来ていたから驚いたよ。

 鋼弥はともかく、お前は途中で逃げ帰ると思っていたからな。

 まさか普通に山で暮らし始めていたとは俺も想定外だったわ」

 

 

「ええええええええええええええええええええっ!?何それ!?

 お、俺、冥界産のウサギっぽい奴とかイノシシっぽい奴を狩って捌いて焼いて食べてたんですよ!?

 酷い時は変な色したクルミっぽいのを1日の食糧に・・・」

 

「だから驚いているんだよ。お前逞し過ぎ、ある意味で悪魔を超えてるぞ」

 

あまりの事に一誠は滝の様に涙を溢れさせた

 

「ひ、酷い!

 あの山でドラゴンに一日中、追いかけ回されて生活してたのにっ!

 何度死にかけたことか!うええええええええんっ!ツラかったよぉぉぉっ!

 毎晩部長の温もりを思い出しながら葉っぱにくるまって寝てたのにぃぃぃぃ!

 しかも、ドラゴンのおっさんは手加減しないで襲ってくるんだもん!

 酷い時には鋼弥は業魔化身に使って、寝る事も許さずに追い掛け回していたもん!

 本当に殺されるかと思ったよぉぉぉっ!」

 

一誠の体力と精神を鍛えるためにのために、鋼弥は――

ヘルハウンドで炎を撒き散らしたり、アシェラトで岩石の雨を降らせたり、コノハナサクヤで魔力弾巻を撃ったり、

とにかくタンニーンよりも酷い地獄の修業を行っていたのだ。

 

「かわいそうなイッセー、よく耐えたわね。

 ああ、イッセー。こんなに逞しくなって・・・。

 あの山は名前が無かったけれど、『イッセー山』と命名しておくわ」

 

リアスは一誠を抱きしめてヨシヨシッと撫でる。

そんな事で命名していいのか、グレモリー次期当主よ。

なにはともあれ、それそれのサバイバーな修行は終わった。

 

 

 

◇◆◇◆

 

 

 

次の日の夕刻、女性陣の着替えを待つ一誠と鋼弥。

其処に匙と合流した

 

「兵藤、鋼弥」

 

「匙、どうしてここに?」

 

「ああ、会長がリアス先輩と一緒に会場入りするってんでついてきたんだ。

 会場は先輩に会いに行っちまったし、仕方ないんで屋敷の中をウロウロしてたら、ここに出た」

 

匙は少し離れた席に座り、真剣な面持ちで言う

 

「もうすぐゲームだな」

 

「そうだな」

 

「俺、鍛えたぜ」

 

「俺達も鍛えた。ってか、山でドラゴン時々鋼弥にイジメられた」

 

「そ、そうか。相変わらずハードな生き方してんな。まあ、俺も相当ハードなメニューこなしたけどさ」

 

匙は頬を掻きながら、あの事について言う

 

「先月、若手悪魔が集まった時のこと覚えているか?」

 

「あぁ、あの会合か。それがどうした?」

 

「あれ、俺達は本気だ。お、俺、先生になるのが夢なんだ!」

 

「レーティングゲーム学校のかい?」

 

「会長はレーティングゲーム専門の学校を設立しようとしている。誰にも自由な学校をな。

 冥界の業界は少しずつだけど、差別や伝統などが緩和されてきたけど、まだまだ根底の部分を受け入れがたい部分もあるんだ」

 

「つまり、今のレーティングゲームは上級や特別な悪魔でなければ入る事が出来ない状態か」

 

「だからさ、誰でもレーティングゲームが出来るように俺たちは夢を叶えようと頑張っているんだ!!」

 

差別のないレーティングゲームの学校を創るのは、ソーナは人間界で勉強していると聞いた。

なるほど、初めて会った時に駒王学園を愛していた理由がそれだったのか。

 

「レーティングゲーム専門の学校の教師か・・・。立派じゃねぇか、良い先生になれよ?」

 

「ああ、そのためにも今度、お前達を倒さなきゃいけないんだけどな」

 

「あー、なるほど。ならダメだ。俺達が勝つさ!」

 

「いや、俺達だ。上にバカにされた以上、俺達は結果で見せなきゃいけない」

 

一誠と匙は互いに笑いながらも、真剣な目で勝利宣言を交わす。

次に鋼弥と向きあう。

 

「それとさ、鋼弥。お前にも礼を言いたいんだ。あの時、会長の為に真っ当に反論してくれてありがとうな」

 

「気にする事は無い。夢を忘れずに付き進めば不可能な事は無い。それを忘れるなよ?」

 

「おうっ!!」

 

「イッセー、鋼弥、お待たせ。あら、匙くん来ていたのね」

 

「鋼弥さん、お待たせしました」

 

振り向くとドレスに着替えたリアス達がやって来た。

朱乃も西洋ドレス、アーシア、ゼノヴィア、小猫の3人もドレスを着ていた

ただ1つ、ギャスパーは・・・。

 

「なんでお前までドレス姿なんだよ!」

 

「だ、だって、ドレス着たかったんだもん」

 

女装癖もここまでくれば大したものだ。

ソーナ会長もドレス姿でやって来て、しばらくすると執事がこう言ってきた

 

「タンニーン様とそのご眷属の方々がいらっしゃいました」

 

庭に出てみると、タンニーンと同じサイズのドラゴンが十体もいた

 

「約束通り来たぞ、兵藤一誠」

 

「うん!ありがとう、おっさん!」

 

皆はタンニーンを含めたドラゴン達の背中に乗り、会場となる場所へ向かっていった

 

 

 

◇◆◇◆

 

 

 

「あー・・・疲れた」

 

パーティ会場に着き、上級悪魔達との挨拶を終えた一誠、アーシア、ギャスパーはフロアの隅っこにある椅子に座り込んでいる。

慣れない事や緊張に気疲れしたせいでグッタリしている。鋼弥は仕事上、魔界の貴族達と交流していた為か平気だった。

冥界で広がりつつある≪赤龍帝≫や≪シルバーハンター≫をみようと注目されたのだ。

鋼弥は席を離れると言って、冥界の飲みモノや料理を吟味していた。

 

「冥界の料理も中々、美味いな」

 

「お、お久しぶりですわね、シルバーハンター」

 

「君は確か、ライザーの妹の」

 

「レイヴェル・フェニックスですわ。覚えて下さり光栄ですわ」

 

ライザー・フェニックスの妹であるレイヴェル・フェニックスだった。

上級悪魔だから、このパーティに参加していてもおかしくは無いか。

 

「ライザーは元気か?」

 

「あなたと赤龍帝のお陰で塞ぎ込んでしまいましたわ。

 よほど敗北と、リアスさまを取られた事、あなたに追い詰められた事がショックだったようです。

 才能に頼って調子に乗っていたところもありますから、良い勉強になったはずですわ」

 

「厳しい評価だね。レイヴェルもライザーの眷属ではないか?」

 

「それなら現在トレードを済ませて、今はお母さまの眷属と言う事になってますわ。

 お母さまが自分の持っていた未使用の駒と交換してくださったの。

 お母さまは眷属になりたい方を見つけたら、トレードしてくれるとおっしゃってくださいましたから、

 実質フリーの『僧侶(ビショップ)』ですわ。そもそもお母さまはゲームしませんし」

 

「そう言う事があったのか」

 

「と、ところで、私は貴方にお礼を言いに来たんですの」

 

「礼、何を?」

 

「あの時、私とお兄様を助けて下さった事ですわ」

 

「あれは、嶺爾の暴挙を止めようと必死になっただけだ。礼を言われるほどの事ではない」

 

「でも、感謝していますわ。お兄様と私を助けて下さって。

 その、よろしければ、貴方のお前を教えてくれませんか?」

 

「・・・涼刀鋼弥」

 

「コ、コホン、で、では・・・鋼弥さま」

 

「呼び捨てでも構わないよ」

 

「いえ、貴族だから決して呼び捨てはしませんわ」

 

「レイヴェル、旦那さまのご友人がお呼びだ」

 

そこへ更に見知った女性がやって来る、ライザー眷属の1人のイザベラだった。

 

「わ、分かりましたわ。鋼弥さま、今度お会い出来たら、お茶でも如何かしら?

 わ、わ、私でよろしければ、手製のケーキをご、ご、ご用意してあげてもよろしくてよ?」

 

「・・・ああ、その時を楽しみにしているよ。ケーキは好きでね」

 

「そうですの。それから、イザベラ達も貴方の事を会いたがっていましたわよ。魔界の文化とか教えて欲しいとか」

 

「ああ、時間が出来たら会いに行くと伝えてくれ」

 

レイヴェルは顔を少し赤くしながら、その場を去って行った。

料理に食するのを再開する鋼弥だが、今度は小猫がズボンの裾を引っ張ってきた。

 

「どうした小猫?」

 

「鋼弥先輩、私と一緒に来てください・・・」

 

真剣な表情の小猫に鋼弥は断る理由もなく承諾した

 

「解った。一体どこへ?」

 

「・・・ついてきてください」

 

小猫は鋼弥の腕を握って、一緒にエレベーターを降り、外へと出る

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