ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~   作:Mr.エメト

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第三話 =摩天楼の死闘=

時刻はすっかり夜になっており、大きな満月が浮かんでいた。

鋼弥は高層ビルが並び立つ場所へと着き、気配が感じる方へと昇って行った。

屋上に辿り着くと、銀色の髪の少年―――涼刀嶺爾がいた。

 

「こんな所で俺を呼び出すと言う事は、勝負をする気か?」

 

「ああ、お前は十分強くなったからな。退屈はしないだろう」

 

周辺の気配を探ると一般の人間は誰もいない。

勿論、周りのビルの中に居る人々も全て、いなくなっている。

嶺爾が人払いの陣を張っているようだ。

おそらく、朝にならない限り解除はされないだろう。

 

「夜は短いからな、早く始めよう」

 

「・・・今夜は眠れない夜になりそうだな」

 

同時に駆け出し、拳と拳がぶつかる。

両者の拳の雨が繰り出され、周辺のコンクリートが削られてた。

回し蹴りがぶつかり合い、力の均衡となったが、弾け飛んで両者とも距離を取った。

 

「アンヴァル!!」

 

「グランガチ!!」

 

業魔化身を発動させて、悪魔へ変身する。

アンヴァルはジオダインを無数の球状にさせて、蹴り撃つがグランガチは口から凍える息を放ち相殺する。

その隙に、素早い動きで、近付き蹴りを放つがグランガチの強固な鱗でダメージが入らなかった。

グランガチは尾を振りかざしたり、大きな口で噛み砕こうとしてきたが、避ける。

お互い解除して、次の悪魔へと変身する。

 

「スィームルグ!!」

 

「ダッキ!!」

 

スィームルグは一気に近づいて、蹴りを機関銃の様に放つがダッキは手で受け流していた。

ならばと思い、空へと飛び風の渦が3つ生み出していく。

 

【マハザンダイン!!】

 

3つの竜巻がダッキに襲い掛かるが、手を翳して呪文を唱えた。

 

【マカラカーン!!】

 

魔法反射の呪文を唱えて、竜巻を反射させるがスィームルグはダッキの背後に回り蹴りを放つ。

しかし、ダッキは瞬時に振りかえり、蹴った脚を掴んでそのまま放り投げた。

 

【馬鹿ね。貴女がやろうとしていることぐらいお見通しよ】

 

【だったら・・・この動きに付いて来れるかい!?】

 

スィームルグはスピードを上げて縦横無尽にダッキの周りを飛ぶ。

すると、残像が残るほどの速さでダッキを翻弄させる。

 

【ふん。高速移動による残像か。けどね・・・】

 

ダッキは印を結び、バンッと両手に付ける。

 

【広範囲攻撃を得意とするアタシ相手には無駄な攻撃だけどね!!】

 

無数の雷撃が周りを奔り、スィームルグの残像達が消える。

だが、本物のスィームルグの姿は見つからない。

 

【ハァァアアアアアアアアッ!!】

 

雷撃の雨を避けて、地面擦れ擦れのスライディングキックがダッキの腹部に直撃する。

 

【グッ!!】

 

"く"の字に曲がったダッキはそのまま、吹き飛ばされて壁を突き破り瓦礫に呑まれた。

瓦礫を弾き飛ばすと、髪をかき上げて、怒りが込められた目で睨む

 

【・・・・・・殺すっ!!!!】

 

ダッキの身体から、青白い炎が噴き出し、頭上に青白い炎の塊を作った。

 

【プロミネンス!!】

 

白熱の炎の塊を放り投げるとダッキ。

スィームルグは身体を回転させて、風を巻き起こす。

 

【真空刃!!】

 

切り裂く風の波動を放つスィームルグ。

白熱の炎と風の渦がぶつかり、均衡しているが耐え切れずに大爆発が起こる。

互いに変身を解除して、次なる悪魔を呼び出す。

 

「ルーグ!!」

 

「アガートラーム!!」

 

鋼弥が変身したのは、≪輝ける者≫の意味名を持つルーグ。

対して、嶺爾が変身した銀色の甲冑を身に纏った騎士はアガートラーム。

ケルト神話に登場する神の一柱で、トゥアハ・デ・ダナーン(ダーナ神族)の王。

闇より生まれしドラゴンのクロークルワッハと死闘を繰り広げた猛者だ。

ルーグはブリューナクをアガートラームはクラウ・ソラスを手に、構える。

同時に駆け出し、槍戟と剣戟がぶつかりあい火花が散る。

 

【オオオオオオオオオオオオオオッ!!】

 

【デャアアアアアアアアアアアアッ!!】

 

同時に繰り出される神速に近い攻撃は周りを削いでいたのだ。

ルーグを弾き、ビルへと落すが、アガートラームは追撃しにビルへと落ちる。

高層ビルから飛び出した二体の魔神は落ちながら戦っていた。

武器がぶつかり合う音と、火花が散る。

アガートラームはクラウ・ソラスを振りかざして、ルーグを後ろのビルに叩き付ける。

態勢を立て直すが、アガートラームは眼前に迫り、剣で串刺しにしようとしたが、間一髪避ける。

そして、再び落下しながらの戦いが始まる。

ルーグのブリューナクから光のオーラが、アガートラームのクラウ・ソラスから闇のオーラが溢れだす。

この一撃で、勝負を決める気だ。

 

【ライトスピアッ!!】

 

【ダークセイバーッ!!】

 

極光の槍と闇黒の刃が同時に放たれ、凄まじい閃光と衝撃波が巻き起こった。

衝撃波によるビルのガラスが全て粉々に粉砕されて、舞い散る。

鋼弥と嶺爾は元の姿へと戻り着地する。

お互い、連続の業魔化身を使ったせいか、疲労が襲っている。

嶺爾は、その場から立ち去った。鋼弥は、その場に座り込んだ。

夜の摩天楼の戦いは引き分けに終わった―――。

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