律のハッキングのお陰で俺と神崎、隼人は二人が捕えられてると思われる、廃工場に着いた。
「ここに二人が……」
「携帯のGPS反応はここから出ています。………あの、よろしかったんですか?殺せんせーや烏間先生に連絡を取った方が」
律が不安そうに携帯から声を掛けて来る。
「ロイミュードが相手なら俺や隼人が適任だ。律、ナビを頼む」
「はい」
俺たちは律のナビを頼りに、廃工場内へと入る。
「神崎、俺から離れるなよ」
「うん」
神崎は本当なら付いて来てもらいたくなかったが、本人がどうしても付いて行くと言って聞かなく、仕方なく連れて来た。
「そこの部屋です。そこからお二人のGPSの反応があります」
「よし……行くぞ」
扉を開け、中に入る。
そして、部屋の奥に千葉と速水を見つけた。
「千葉!速水!」
二人に駆け寄り、俺達は声を掛ける。
二人はコードが大量についた機械に繋げられ、動きを封じられていた。
「これは何だよ?」
隼人が二人を拘束している器具を外そうと触れる。
すると、電流が流れ弾かれる。
「隼人!」
「大丈夫だ……この機械、電気を溜めてやがる………」
「私に任せてください」
すると律が声を出した。
「私がこの機械にハッキングし、二人の拘束を解きます」
携帯の画面が一瞬光り輝き、二人が拘束されてる機械に付いていたディスプレイが動き出す。
「そ、そんな!」
「どうした、律?」
「……ハッキングできません」
律の言葉に、俺たちは驚愕する。
「機械の構造自体単純なんですが、二人を救うには、同時に二人の拘束を解除しないといけません。そうしないと、残された片方が溜まった電気の所為で感電死します、私ではどちらか一人しか………」
「その通りだ!」
背後から声が聞こえ、振り向くと。
底には電球の様な形をしたロイミュードと下級ロイミュード二体がいた。
「ロイミュード!」
「貴様らが仮面ライダーだな。俺はエレクトロロイミュード。俺の目的は話した所で、意味は無い。敢えて言うなら、俺は電気を集めている」
「電気を?」
「何のためにだよ?」
「それを答えるほど、俺は愚かじゃない。お前らに良いことを教えてやろう。俺は既に必要な電気を集め終えた。だから、余った電気は必要ない。だから、それをまとめて人間どもに返してやるつもりだ。逆流と言う形でな」
「なんだって!?」
「そんなことしたら、町中の電子機器が壊れちゃう!」
「壊れるならまだマシだ。下手すりゃ、大火災になるぞ!」
「それはそれで好都合。俺がコピーした人間は酷く歪んた心を持っていてな。その人間の願いは、“人々の混乱と叫びを招きたい”だ。それが実現されれば、きっと俺はこの先に………約束の数の一員に!」
約束の数?
なんだそれは?
「う……うわあああああああ!!」
「ああああああああああああ!!」
エレクトロの言葉について考えていると、千葉と速水が悲鳴を上げた。
見ると機械から紫電が走り、二人を苦しめていた。
「溜まった電気が暴走し始めてるな。何とかしないと、二人は死ぬぞ、もっとも、仮面ライダーと言えども、一ヶ月間かけて、この町中から集めた電気に触れるのは自殺行為だがな。精々、そこで指をくわえて見てるんだな」
エレクトロロイミュードは高笑いをしながら去ろうとする。
「待てよ」
「……ん?」
「お前らは逃がさない」
「ほぉ……なら、友達を見捨てるのか?」
「助けるに決まってるさ………それにしても、驚きだな。いつもなら頭に血が上って冷静でいられなくなるけど、今の俺は怒りが頂点越えて、頭が冷えて、落ち着いてる」
そう言い、俺はシフトテクニックを取り出す。
ベルトさんを鞄から出し、装備する。
「隼人……あの三体を五分だけ任せてもいいか。その間に、二人を助ける」
「………五分だけでいいのか?あんな奴等、三分で片付けてやるよ」
隼人もマッハドライバーを出し、装備する。
「なら、やっぱ二分だ」
「上等………」
《シグナルバイク!!》
「LET'S………変身!」
《ライダー!!マッハ!!》
「追跡!撲滅!いずれも………マッハ!仮面ライダーマッハ!」
隼人がマッハに変身したのを見て、俺はシフトテクニックを使い、変身をした。
『START・YOUR・ENGINE!!DRIVE!!TYPE!!TECHNIC!!』
黄緑色のアーマーを纏い、胸部にタイヤが横向きに填まる。
ゼンリンシューターを手に、隼人がロイミュードに攻撃を仕掛けると同時に、俺は千葉と速水の二人を助けようとする。
「律、お前は千葉の拘束の方を。俺は速水をやる」
「泊さん、その姿……いえ、お願いします」
俺はテクニックの力を使い、律と同時にハッキングを開始する。
「ぐあっ!?」
その時、背後で隼人の声が聞こえた。
すると、目の前に隼人と戦ってるロイミュードの姿と、こちらに向かって電撃を放とうとするエレクトロの姿が見えた。
「ドア銃!」
そう言うと、ドア銃が飛んできて俺の手に収まる。
ドアの部分を翳すと、そこから小型のエネルギーシールドが現れ、電撃を防ぐ。
そして、敵をロックオンし、銃口を向ける。
片手でハッキングをしながら、片手で銃を撃つ。
光弾はロイミュードに当たり、隼人を助ける。
「後ろの敵を見ずに銃撃か、やるじゃん!」
隼人はそう言うと、ゼンリンシューターのゼンリン部分を回転さえ、下級ロイミュードに叩き付ける。
それと同時に、二人の拘束が外れた。
俺が速水を装置から外し、神崎が千葉を装置から外す。
「この装置はこのまま破壊する」
シフトカーホルダーから消防車のシフトカー、ファイヤーブレイバーを取り出し、ドア銃に装備する。
『ヒッサーツ!FIRE BRAVER!FULLTHROTTLE!』
銃口からははしご型のエネルギーが出て、装置を掴む。
そして、俺達から遠くまで移動させると、エネルギー弾が放たれ、俺達を巻き込むことなく破壊する。
「神崎!二人を頼む!」
「任せて!」
二人を神崎に任せ、俺は隼人の援護に向かう。
「きっかり三分。遅かったね」
「三分で倒せなかったくせに、偉そうに言うなよ」
「見せ場を残してやったんだよ」
互いに背中合わせになりながらドア銃とゼンリンシューターを構える。
「下級は任せな。そっちは進化態を」
「ああ」
互いが倒すべき相手を決め、俺たちは走り出す。
「くそがっ!」
エレクトロの拳を躱し、テクニックの精密さを活かして、エレクトロの身体に的確に拳を叩き込んで行く。
「はっ!」
回し蹴りを放ち、工場の窓からエレクトロを蹴り飛ばす。
「せやっ!」
『シグナルコウカーン!キケーン!』
隼人は下級ロイミュードを鮫と弾丸を融合させた形状の魔獣を召喚し、二体を攻撃する。
二体はまとめて外に飛ばされ、エレクトロの隣に立つ。
するとエレクトロは何かを取り出し、それを一体のロイミュードに渡した。
「これをハートに!」
「は、はい」
それを受け取り、下級ロイミュードは翼を出し、飛び上がる。
「逃がすか!」
『ヒッサーツ!フルスロットル!マッハ!』
「はっ!」
マッハの必殺技が炸裂し、逃げ出そうとした下級ロイミュードは爆発した。
「なっ!?」
「これで、最後はお前達だけだ」
別のシフトカーを取り出し、タイヤコウカンをする。
『タイヤコウカーン!ROLLING GRAVITY!』
すると、俺の手に10tと書かれた錘が装備された。
予想外の重さに、身体がよろめく。
それを好機と見て、エレクトロと下級が襲い掛かって来る。
俺は無理矢理錘を持ち上げ、振り回し、二体を殴り飛ばす。
「「ぐあっ!?」」
二体は地面を転がり、倒れる。
「これで、終わりだ!」
錘を投げ飛ばし、二体の傍に落す。
すると、重い音が響き、二体は地面に倒れ込む。
ローリングラビティをシフトブレスから外し、ドア銃にセットする。
『ヒッサーツ!ROLLING GRAVITY!FULL THROTTLE!』
上空にタイヤ型のエネルギーを発射し、無数のエネルギー弾が降り注ぐ。
エネルギー弾に撃ち抜かれ、二体共爆発する。
『Nice Drive!』
「つまり、お二人は仮面ライダードライブ、仮面ライダーマッハでロイミュードと戦ってると」
あの後、千葉と速水を家まで送り届け、俺と隼人は律に仮面ライダーのことを話した。
「ああ、そうなんだ。それと、この事は内緒で頼む」
「はい、正体がバレるといけないのは分かってます」
「話が早くて助かるよ」
「そうです!私も、御二人のお手伝いをさせて下さい!」
「「え?」」
律の行き成りの提案に俺と隼人は口を開ける。
「私の力で、ロイミュードの情報を探したり、どんよりの発生ポイントからロイミュードの隠れ家の予想索敵なんでも出来ます。それに、クラスメイトとしてお二人のお力になりたいんです」
「……じゃあ、頼めるか。正直、律が仲間になってくれたら心強い。な?」
「確かに、こんな頼れる仲間はいないわな」
隼人も賛成らしく、俺達の答えは決まった。
「これからよろしくな、律」
「はい!」
隼人の攻撃を食らった下級ロイミュードはまだ生きていた。
フラフラになりながらもある廃教会へと辿り着き、倒れ込む。
そんな下級ロイミュードに一人の青年が近づく。
下級ロイミュードは青年にエレクトロから託されたある物を手渡す。
「ご苦労だった。お前ももう休め、ナンバー103」
下級ロイミュード103はそれで安心したのか、そのまま動かなくなり、身体がコアと共に、消えた。
「ハート、それはなんです?」
「ブレンか」
青年、ハートに声を掛けたのは、眼鏡を掛け、緑色の服を着た男の名は能美壮。
またの名をブレンと呼ぶ、ロイミュードだ。
「こいつは……エレクトロからの贈り物……いや、友情の証だ」
そう言って、ハートは祭壇に寝かされた一人の少女を見つめる。
「これで蘇る……約束の数の一人になれる、大切な仲間が」
ハートはその少女に近づき、エレクトロからの贈り物を少女にインストールさせる。
膨大な電力が少女に供給され、そして、少女は目を開け、祭壇から降りた。
「おはようございます、ハート様」
「おはよう、メディック」