暗殺教室~アサシン・ドライブ~   作:ほにゃー

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転校生の力は一体何なのか

烏間先生にメッチャ怒られた。

 

どうやら烏間先生もハートのことは知っていたらしく、今後はハートと出会っても戦わず、逃げるように釘を刺された。

 

『今の君では、奴の相手は荷が重すぎる』

 

わかってはいるけど、はっきりそう言われると、傷つくよな。

 

『佑一、君は強くなってる、それは確実だ。ただ、まだ戦うべき時ではない。それをわかってくれ』

 

「分かってる。そこまで子供じゃないさ」

 

ベルトさんにそう返事を返すも、俺はハートのことを考えていた。

 

(ハートか………敵としては恐ろしい奴だったけど、アイツは本気で俺に倒されたロイミュードの死を悲しんでいた。それに、部下じゃなくて、友達か。案外、いい奴だったな………)

 

そんなことを考えながら、E組に着く。

 

E組内は異様に賑わっていた。

 

「隼人、なんだか今日は騒がしいな」

 

「烏間さんから昨日連絡があったんだよ。律に続いて、二人目の暗殺者転校生が来るってさ」

 

「ふ~んってか、E組は無駄に転校生が多いな。お前とか」

 

「ま、教師がアレだし、それも仕方ないんじゃない?」

 

隼人とそんなやり取りをし、席に着く。

 

「烏間先生から聞いているとは思いますが、転校生のことは知っていますね?」

 

せんせーの問いかけに、皆が頷いた。

 

「まあ、ぶっちゃければ殺し屋でしょ?」

 

「ヌルフフ、律さんの時は油断しましたが、今回は油断しません。それに何より、このクラスにまた新しい仲間が増えることはうれしいです」

 

嬉しそうにするせんせーを見つつ、原が後ろにいる律に問いかけた

 

「律は何か知ってるの?」

 

「はい。当初は私が遠距離での暗殺を行い、彼が近距離での暗殺をする予定でしたが、二つの理由でキャンセルされました」

 

「その理由は?」

 

「一つは彼の調整が予定より時間が掛かったから。そして、もう一つは、私が彼より暗殺者として劣っていたからです」

 

その言葉に、全員が戦慄する。

 

殺せんせーの指を吹き飛ばした律が、劣っているとか………一体、どんな奴なんだ?

 

その時、教室の扉が開いた。

 

全員が一斉にそちらを向く。

 

そして入って来たのは全身を白い和服で身を包み、顔も白い頭巾で覆った人だった。

 

全員がその恰好に驚く。

 

そして手を差し出し、なぜか鳩を出した。

 

「ごめんごめん驚かせたね、私は転校生ではなく保護者、…まぁ白いしシロとでも呼んでくれ」

 

シロと名乗った人物は自己紹介を始める。

 

殺せんせーはというと、奥の手の液状化を使い、天井の隅に避難していた。

 

「ビビってんじゃねーよ殺せんせー‼」

 

「いいや…律さんがおっかない話するもので…」

 

天井から降り、元の姿に戻ると殺せんせーは挨拶をする。

 

「初めましてシロさん。それで肝心の転校生は?」

 

「初めまして殺せんせー。色々特殊な子でね、私が直に紹介させてもらおうと思いまして」

 

シロは一度、E組のメンツを見渡す。

 

「みんないい子そうですなぁ、これならあの子も馴染めやすそうだ。おーい、イトナ!!入っておいで!!」

 

全員がもう一度扉の方に注目する。

 

そして、教室の後ろの壁を壊し、何事もなかったかの様に転校生は席に着いた。

 

壁を壊した時点で、ただの人間じゃないよな…………

 

「俺はこの教室の壁に勝った。この壁より強いことが証明された。それだけでいい……」

 

しっかし、また変なのが来たな…………

 

「ねぇ、イトナ君」

 

隣の席になったカルマがイトナに話掛ける。

 

「今、外から手ぶら来たよね。外、雨降ってるのにどうして濡れてないの?」

 

赤羽が聞くが、イトナはそれを無視し、赤羽の頭を掴む。

 

「お前は、強い、だけど、俺より弱い。俺は俺より弱い奴は殺さない。殺すのは俺より強いと思った奴だけだ」

 

そう言ってイトナは殺せんせーへと向かう。

 

「この教室では殺せんせーあんただけだ」

 

殺せんせーはシロからもらった羊羹を頬張りながら話す。

 

「強い弱いとは喧嘩の事ですか?残念ながら君では先生と同じ土俵に立つことは出来ませんよ」

 

「立てるさ」

 

イトナは殺せんせーが食ってる羊羹と同じ羊羹を取り出す。

 

「だって血を分けた兄弟なんだから」

 

そう言って羊羹を包装ごと齧り食べる。

 

『兄弟ッ!?』

 

全員が行き成りのことに驚く。

 

「兄弟同士、小細工はいらない。お前を殺して俺の強さを証明する。放課後、この教室で勝負だ。今日があんたの最後の授業だ。こいつらに別れでも言っておけ」

 

イトナはそう告げると、壊した壁から出て行き、シロも教室を出て行った。

 

「おい!先生、兄弟ってどういうことだよ!?」

 

「そもそも人とタコじゃん!?」

 

「し、知りません!先生、生まれも育ちも一人っ子です!両親に「弟が欲しい」ってねだったら、家庭内が気まずくなりました!」

 

結局その日は、先生とイトナが本当に兄弟なのかで教室では様々な憶測が飛び交った。

 

俺は昼休みの時間に外へ出て、ベルトさんと話す。

 

「ベルトさん、あいつの力、どう見ても普通の人間じゃないよな」

 

『それは私も同意見だ。だが、ロイミュードでないのは確かだ』

 

「ベルトさんがそう言うならそうなんだろうけど、ロイミュードでもないのに、あんな力が出せるのか?」

 

『………いや、ロイミュードではないが、尋常じゃない力を持つものならいる』

 

「本当か?誰なんだ、それは?」

 

『殺せんせーだ。彼は月を破壊したほどの人物だ。あの子が、自分を殺せんせーの弟というなら、あの力も頷ける』

 

「なるほど。兄弟ってのも、本当の兄弟じゃなくて、同じ力や能力を持っているって意味での兄弟か」

 

だとすると、殺せんせーは勝てるのか?

 

今までは能力も力も、まったく及ばない俺たちが相手だった。

 

だが、今回は殺せんせーと同等の力を持った奴が相手だ。

 

もしかしたら、本当に暗殺されるかもしれない。

 

それはそれでいいかもしれない。

 

だが………なんだろう?

 

それはすごく嫌な感じがする…………

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