西南君もデザインリニューアルされて出てましたね。声優さんが同じでちょっと嬉しかったり、仕草は変わっていなくてそれも嬉しかったり。
阿主沙様のお父さまとお母さまも出てましたね~。
九羅密美兎跳様、やっぱお母さまだわ、みたいな(^^)。
今回も力を戴けました。
「・・・ふふふ、こりゃ面白い・・・。話は長くなりそうだね・・・。夷隈先生、瀬戸殿、お腹すかないかい?ノイケ殿と、砂沙美ちゃんが料理を用意してくれているのと、ちょうど一樹殿も上の会議が終わった頃だろう、リビングに帰ろう。」
ニヤリと不敵な笑いを口元に浮かべる鷲羽ちゃん。若干夷隈教授が引き気味なのは、本能的な恐怖を感じ取ったせいかもしれない。瀬戸様は、テーブルに手をついたりせず立ち上がった。ここで、鷲羽ちゃんの研究室の記録映像は終わった。
夷隈教授が、懐から例のキューブAIを取り出し、コトリと自分の前のテーブルに置いた。ほんの少しキラリと光る。石?それとも樹脂?見た目では分からない。
「とりあえず、料理も冷めてしまいます。食べながらお話ししませんか?それで、あの・・・。」
こちらを見る天地君。しょうがないなぁ。
「・・・え~、さっき乾杯したんですけど、超弩級スーパー主婦な瀬戸様と、天木蘭さんに感謝してもう一度乾杯!」
ちょっとぉ、失礼かなと思いながら、乾杯と言って座った。ふふん!と言う感じの瀬戸様だがちょっとうれしそうだったりもする。ああ、自爆自爆。と言う表情のイケメン2人に、天地君、勝仁様だった。
「だってぇ、瀬戸様、このニガウリって言うかゴーヤ初めて料理なさったんですよね?」
うふふ、と頬を赤らめ、かすかに頷く瀬戸様である。
「この野菜、割と最近、この中四国地方でも健康に良いとか、蔓が盛大に伸び上がって葉を茂らせ実を付けるので遮光カーテンでエコだとか言って流行りだしたんですよ。強烈な苦みがあるし。沖縄で確か有名な野菜だし。それを、この激うまきんぴらゴーヤにしてしまうなんて・・・」
瀬戸様、ああ、もっと言って、みたいな表情だったりする。目がとろんと甘ったるい。さっきから、みんなの箸が止まらない。コリコリと噛みしめると確かに苦い。でも薬系の苦さでは無く、しかもごま油と甘辛い味付けが最強コンビで舌をとろかす。お酒にも合うし、ご飯にも合う。
「ほほほ、一樹殿はお上手ね。樹雷ではもっと扱いづらい食材もあるのよ・・・。アイリちゃんのやってるナーシスなんて行くと驚くわよ。」
え、アイリ様お料理できるんですか?と聞くと、うぉっほんと勝仁様がいかにもな咳払いをした。
「・・・アイリは、瀬戸殿の教え子第1号じゃ。」
なんだ、きっちり胃の腑もつかまれてたのね、勝仁様。
「ほおぉ、これがさっきの記録映像のフェンリルなんですか。」
まじまじと見た。やはり樹脂とも石とも分からない素材に見える。うおおお、イツキの研究室に持ち込みたい・・・。
「鷲羽君、この方は哲学士かね?」
夷隈教授が、必死になって見ている僕を見て、鷲羽ちゃんに不思議そうに尋ねている。いえいえ、そんなめっそうもない。と僕は手を振って否定した。
「わたしは、アカデミーに推薦するよって何度も言ってるんですけどね。樹雷皇族は忙しいみたいで。」
「良い目をしている・・・。」
いやぁ、ただのおっさんですから・・・。あはははと言ってるそばから、謙吾さんが、あ、夷隈教授、僕は一樹様の皇家の船、梅皇の機関責任者ですが、これ一樹様が発案した携帯端末です。ちなみに、樹雷とGPでアレンジを加えて標準採用されました。と変幻自在の携帯端末を見せていた。最近は、アストラル・シールドを開発して、この前の戦いで結構有効だったんですよ~、とか言ってくれている。
「わしも、アカデミーに帰れたら、推薦を・・・。」
お酒片手に、鼻の先が赤い教授がそう言う。横で鷲羽ちゃんが当然のごとく大きく頷いている。
「いや、あの、これ以上やっかい事増やしてどうすると、水穂さんに怒られますし・・・。」
「あら、あの皇立アカデミー首席教授でいらっしゃる、夷隈教授の推薦ですわ、とても光栄なことですのよ。」
うわ、ぜんぜん気配が無かった。背後にもの凄い気配が突如出現する。そして、籐吾さんとの間に強引に割り込む水穂さんだった。石けん?シャンプーの香りが鼻をくすぐる。
「お母さま、すみません。こちらのお世話戴いて。天木蘭様、お初にお目に掛かります。」
この声はノイケさんだな。スッとキッチンに消えていく。
「もう一つテーブルを出しましょう。」
天地君が立ち上がり、立てて収納していたテーブルを出して並べて置いた。阿重霞様と魎呼さんが、何も言わずともふきんでさっと拭いている。その上にお皿やお箸、コップなどが座っている人に合わせてさらに並んでいく。水穂さんと阿知花さんもそれに嫌みなくスッと参加していた。なんだか昔、親戚中が集まって法事とか、宴会とかしていた時を思い出した。だいたいこういう大所帯になると、お膳セットを出してきて、近所の女性陣が手伝いに来、椀物や魚の煮付けを作っていた。それは賑やかなものだった。今では、そう言う南向きの客間を構えるような、部屋を作るようなことはない。葬式は近所のセレモニーホールだし、法事の食事なども仕出し屋にたのんで、今抱えているパック膳にするとか、いっそ部屋を予約してそこで宴会をするようになってきている。みんなが動くのを見て、ああ懐かしいなぁとぼんやり見ていた。
「どうなさったの一樹殿。」
瀬戸様が、僕の方を向いて不思議そうに聞いてくれる。
「はい、この地区も高齢化が進み、こういう大所帯で食事なんかすることがなくなってるよなぁ・・・って思ってました。家の建て方も変わりましたし。僕が小さかった頃は、普通にみんな寄り集まっていたんですが・・・。あ、正木の村は微妙に違うんでしょうけど。」
稲穂の香りをかぎ、夕立の雨のむせかえる湿気に、夕立後のわずかな涼しさを期待する。これが体験してきた日本の夏だった。
「一樹様、是非うちに来てください。籐吾殿も。かなり騒々しいんですけど。」
そう言うのは、謙吾さん。そう言えば立木家は家族が多かったんだよね。籐吾さんも照れてるのか笑顔がかわいい。
「ふと、行政職員時代のことを思い出しました。樹雷でも様々な問題は日々起こっているのでしょうね。この日本の田舎では、一律に少子高齢化、格差社会が問題視されていますね。現在では。」
座って、ビールを一杯開けた天地君が、総務課らしいことを言ったりした。
「そうですね、自前の税収と地方交付税でなんとかやりくりするってゆー。」
「ほほう、殊勝なこと言ってるわね。だれよ、超空間航行のパテントで元締めってて収入ががっぽりな人は?」
瀬戸様が頬をひくひくと引きつらせながらそう言った。さらに夷隈教授に、鷲羽ちゃんちゃんが小声で、去年、超空間航路の新しい航路見つけたんですよ。しかも上位超空間航路も。最大30%程度航行速度が上がり、必要エネルギーも20%OFFで済む航路なんですよ、とか言っている。ほほぉ、と素直に驚く夷隈教授。
「一瞬、西美那魅町役場職員の田本さんに戻りかけましたが、もう、全然だめですね。」
天地君が、やれやれと頭をかきながらそう言った。
この一年で、僕のお財布関連の経済的な話は、それこそ大変なことになっていた。皇族としての収入に加え、様々な手当関連から、たま~に潰した海賊の報奨金やら、様々なパテント代金・・・。樹雷の皇族の中でも金持ちに値するらしい。しかも皇家の船は、ランニングコストは非常に少なく済むし。高価なのは、内部の環境固定の調整費とか、皇家の樹専用の命の水と言われる水やその循環システムのメンテ代金くらいだろうか(これも様々に品種改良された藻や他の植物による浄化システムがあってそんなに大金ではない)。食費は皇家の船に引きこもれば全くかからない。それに贅沢?する時間もない。
「とりあえず保留してるけど、一樹殿には、マスコミ関係からのオファーも大量に来ててね、映画化なんかの話もあるようよ・・・。」
瀬戸様が例の扇子を閉じて、ペシペシと肩をたたきながらそうのたまった。え、初耳だけど・・・。やれやれとイケメン2人と僕のお嫁さんたちは頭を振っていたりする。
「映画よりもドラマチックな生活しているような・・・。」
途切れ途切れの乾いた愛想笑いが僕の口と他の当事者から漏れる。
「ねね!、天地、私たちも紹介してよ。」
白銀といえるような髪を束ねた、目の大きな女性が天地君を呼び捨てにしていた。もしかして、この人が天地君のお姉様?その隣には、目を伏せがちなメガネの美人・・・。
「ああ、・・・ええと、俺の姉の天女と、義母の玲亜です。」
天女と紹介された人は、なんか妙に目をキラキラさせている女性だった。もうひとりは、物静かなメガネの女性。
「やっぱり一度、柾木家の家系図見せてください。遥照様からの連なりがものすごいことになってるのでは?」
「ほほほ、水鏡でじっくり説明してあげるわ・・・。」
色気暴発、瀬戸様の桃紅色の迫力がものすごい。天木蘭さんが、若干顔を背けていたりもする。なんだか自分が子猫になった気までしてきた。
「そういえば、正木淑女会会長さんが・・・。」
「わたくし、天女です。」
言うが速いか即答されて、ぽ、とほほを赤らめていらっしゃる。さすが天地君のお姉さん、あの関わってはいけない系の笑顔である。なんだかとても複雑な柾木家なので、あまり触れない方が得策かもと思ってしまう。ちょうど瀬戸様の「迫力」が、かしましい女性陣へのシールドになっていて、それ以上会話も弾まない。
「!!!」
けたたましい、警報が鳴り響く。鷲羽ちゃんが、無言で半透明の端末を開く。こちらから見てもレッドアラートを示す表示がばらばら開いていく。
「・・・来たらしいね。あのチョココロネ。」
正式名称がないのでチョココロネで決定?ヨルムンガントと言ってたような。
「現在太陽圏に侵入、恒星間航行速度で冥王星軌道を通過。20時間程度で地球軌道に到達するね。」
「よし、梅皇起動。イツキ、転送可能高度まで上昇してくれるかい?」
立ち上がり、迎え撃つ準備をする。瀬戸様も天木蘭さんと、平田兼光さんに目配せしている。
「まあ、まちなって。ぐふふふふ、鷲羽ちゃん太陽系絶対防衛線はまだ突破されてないからさ。」
どす黒いオーラが鷲羽ちゃんから立ち上っている。そういや、十数年前、割と簡単にZとか言う敵の侵入を許してしまったとか聞いたような・・・。それなら、銀河一の天才科学者が狂気、いや根性入れて作った防衛システムどんなものか見せてもらいましょう。梅皇に待機命令を出して、イツキも肩に戻った。
「亜鏡面シールド天王星軌道に展開。これは、一種の亜空間である鏡面空間へ閉じ込めるシールドだよ。鏡面空間にとらわれたが最後、手近のブラックホールへ真っ逆さまだ。続いて、アクティブ・ホーミング重縮退ミサイル発射艇、亜空間より浮上せよ。敵の亜鏡面シールド突破同時に発射。魎皇鬼型内部炸裂徹甲弾搭載全自動水雷艇起動。木星軌道上に迎撃態勢で展開っと。まあとりあえずは、こんなもんかね。そうそう、冥王星、海王星、天王星から長距離ホーミング・高エネルギー粒子ビーム砲台も起動だね。」
にぱぱっと晴れやかな笑顔でそこまでを一気に言う鷲羽ちゃん。どす黒いオーラはそのままである。
「あきれた。ちょっとした惑星国家並みの防御兵器ね。しかも各小艇2千隻ずつとか、魎皇鬼型エネルギージェネレーター搭載って・・・。」
鷲羽ちゃんの端末が開いた半透明のウインドウをのぞき込んだ瀬戸様が、だいぶ呆れた顔をしている。鷲羽ちゃんが半透明の端末を操作し、大きく広げられたウインドウの一つに模式図というか、可愛らしくデフォルメされ、カニマークのついた各種武器や艦船が映し出された。これも可愛らしいアニメ風で太陽系の外縁部に集結し、展開しつつあった。あのチョココロネ宇宙船はゆっくりとまっすぐに侵攻してきていた。
「うっふっふっふっふ。天地殿へ手出しはさせないよ!二度とね!!わたしの絶対防衛線の力、思い知るがいい!」
結構、鷲羽ちゃんも根に持つタイプ?とか思ってしまう。
「砂沙美ちゃん、・・・どうしたの砂沙美ちゃん??」
鷲羽ちゃんの勢いに負けてそちらばかり見てたけど、天地君が、砂沙美ちゃんの肩を持って前後に揺さぶっている。目に力が無く、砂沙美ちゃんはぼんやりしていた。
「姉様・・・。」
揺さぶられながら、その小さな口は確かにそう言葉を紡ぐ。
「ヨルムンガンドのコア部分は、壊さないで・・・。」
天地君が、揺さぶるのをやめた。助けを求めるように鷲羽ちゃんの方を見る。
「それはまた、どうしてだい?」
端末の操作の手を止めて、鷲羽ちゃんが目を丸くして砂沙美ちゃんの方を見る。
「もう、この宇宙には残っていないと思っておりましたのに・・・。」
うつむき加減になった、砂沙美ちゃんが深海を思わせるような声音で独り言のようにつぶやく。そして、周囲が薄暗くなり柾木家のリビングは、宇宙空間のように止めどなく広がっていく。その真ん中に二つの影を従えた、津名魅様が顕現した。
「フェンリルとヨルムンガンド・・・。記憶がすでに定かではありませんが、地球時間で30億年ほど昔、初めてアストラルの力を汲み出し恒星間を飛び、その結果、自前のアストラルを消耗し共に滅びようとしていた、フェンリルとヨルムンガンド・・・。この存在を不憫に思ったわたしは、フェンリルとヨルムンガンドを対にし、エネルギーのくみ出す先を熱的死を迎えつつある宇宙、・・・この宇宙の隣とも言うべき異次元宇宙に変えました。そうやって創ったのが皇家の樹の種なのです・・・。その数は確か5つ。」
<9月28日追記>
魎皇鬼第4期終わっちゃいましたね・・・。多田最後の画面の「?」が怪しいですが(^^;;;。
こっちは、下手くそながら出来るだけ遠くに行きたいと思っています。
もう2,3日で次話投稿します(^^)。