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今までの戦いで、一郎、直樹、ノアの三人を殺され、残るはあと四人になってしまった。
人数が一人減ってしまったが、大平が立てた作戦を実行する事になる。
「今から作戦を実行するが、くれぐれも無茶はするなよ!どんな状況でも、自分の安全を最優先に考えて行動してくれ‼︎」
俺達は頷く。ドラゴンは再び空中へと舞い上がる。あの炎の球を放つ攻撃だ。
俺達は瞬発力を生かして素早く避ける。ドラゴンは乱れ打ちをしてくるため、軌道が全く読めない。
「このっ!早く終われよぉ‼︎」
一生懸命に避けながら、敦が喚く。十数秒後、ドラゴンは空中からの攻撃を終了し、地上へと降りてくる。
「よし!行くぞ!作戦開始だ‼︎」
大平の声で、俺達は一斉にドラゴンに向かっていく。
大平はドラゴンの背後に回り、里奈は右横から。敦は左横から攻撃をしかける。そして俺は、真正面からドラゴンに向かって突っ込んでいく。ノアが死ぬ直前、あの作戦を立てている時ーー。
『なら、俺が真正面から奴を攻撃する!』
『なっ⁉︎いいのか⁉︎かなりのリスクを伴うぞ‼︎』
俺は自ら危険な道を選ぶ。俺は昔から、嫌な事から度々逃げてきた。その都度その都度、明里を困らせてしまった。もう嫌な事、怖い事から逃げないと決心したのだ。
『そうか。なら、優。頼めるか?』
『あぁ!任せとけ‼︎』
俺は、この戦いで変わるんだ!もう逃げたりはしない‼︎
「優!前方から攻撃来るぞ‼︎」
敦の声だ。見ると、ノアを殺ったあの爪が、俺の方へと迫っている。
「このぉ‼︎」
俺は上手く爪を避け、剣でドラゴンの腕を貫く。ドラゴンは呻き声を上げ、腕を乱暴に振り回す。
「よし!今だ‼︎」
大平の声で、里奈と敦は動き出す。ドラゴンの腕などを剣で貫けば、きっと暴れ出すはず。その冷静さを失った状態ならば、連撃のチャンスが来るかもしれない。これは大平が立てた作戦だが、まさにその通りだった。
里奈と敦は横側から攻撃を仕掛ける。冷静さを失っているドラゴンは、どう動けばいいのか分からず、ただ暴れ回っている。
「くっ!とっとと消えやがれ‼︎」
連撃を繰り出しながら、叫ぶ。ドラゴンはなかなか消えない。これ程の攻撃を与えても、まだ倒せないのか。その時俺は、ある物を見つけた。それは、ドラゴンの胸部にーー。
「な、なぁ皆!ドラゴンの胸部に、何か紋章の様な物が付いてないか?」
「何っ⁉︎」
俺の言葉に、大平が振り向く。確かにある。六芒星の様な紋章が、ドラゴンの胸部に確かにある。
「もしかしてあれ、弱点なんじゃない⁉︎」
里奈が叫ぶ。恐らくそうに違いない。あそこを突けば、奴を倒せるかもしれない!
「こうなったら仕方ない。作戦変更だ!当たって砕けろ!もうフォーメーションなんて考えるな!ただ、あの紋章を目がけて攻撃を仕掛けるぞ!攻撃のタイミングは各自に任せる!以上だ‼︎」
俺達は、ドラゴンの胸部にある紋章を目がけて突っ込んでいく。するとドラゴンは、口から物凄い炎を吐き出す。
「くそっ!こいつ、まだこんな技を隠し持っていたのか‼︎」
俺は喚きながら、ドラゴンの横腹に回り込む。そこから懐に入り込み、思い切りジャンプをする。
「うぉぉー‼︎いっけぇー‼︎」
俺は叫ぶ。だが、あと一歩のところで届かない。
「くっそー!もう一度だ‼︎」
失敗しても、諦めない。何としても俺はこいつを倒す。そして、明里との約束を守る。絶対に。
「はぁぁぁっ‼︎」
里奈もジャンプするが、なかなか当たらない。
「くっ……一体どうすればいいんだ‼︎」
俺は喚く。だがその瞬間、ある事を思いついた。かなりの危険性があるが、上手くいけば奴を倒せるかもしれない。
「きゃあ‼︎」
叫び声がする。見ると、里奈がドラゴンに叩きつけられ、倒れている。ドラゴンは雄叫びを上げ、里奈に鋭い爪を向ける。その爪を、里奈に向かって振り下ろす。
「り、里奈さんー‼︎」
気付くと俺は、体が動いていた。里奈に向かって、一目散に走る。そして俺は、里奈が受けるはずの攻撃を受けていた。俺は腹部から胸部にかけて出血し、その場に倒れ込む。
「ゆ、優君⁉︎優君‼︎しっかりして!優君‼︎」
里奈は叫ぶ。
「う……気にせず攻撃を続けて!俺は、大丈夫だから。」
「何言ってるの‼︎そんなに出血して、大丈夫なわけないじゃない‼︎」
里奈が叫ぶが、俺は立ち上がる。
「今は、休むわけにはいかないんだ!それに、奴の倒し方を見つけたしな‼︎」
俺は傷口を押さえながら言う。
「えっ⁉︎本当に⁉︎」
里奈が叫ぶ。そして俺は、ドラゴンの方へと走り出す。
ドラゴンの目の前で、俺は再び高くジャンプする。ドラゴンは腕を振り下ろしてくる。
(かかった‼︎)
俺は剣を横に振り、その攻撃を回避する。そして、俺は敢えてその腕を利用した。一旦ドラゴンの腕に着地して、そこから再びジャンプする。
「い、いける。いけるぞ‼︎」
「あぁ、勝てる‼︎」
敦と大平は手に汗を握り、その様子を見ている。だが、里奈はとても不安な表情だ。
「これで、終わりだぁぁぁ‼︎‼︎」
俺は思い切り、剣をドラゴンの胸部に突き出す。そして俺の剣は、奴の胸部を貫いた。すると突然、ドラゴンの胸部が眩い光を発する。ドラゴンは、次第にその光に包まれていく。ドラゴンは、断末魔と共に消え去っていった。
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