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俺がこの世界に来て今日で二日。ジャイアント・キング・ベアーを倒し、俺達は別々の道を行く事にした。
俺はサルマンの街を出て、次の街へと向かう予定だ。その頃、現実世界ではーー。
「明里!大丈夫⁉︎」
「明里!大丈夫か⁉︎」
明里の病室に入るなり、二人は同時に叫ぶ。
「あ!亜美(あみ)、太一(たいち)!来てくれたんだ!」
明里は笑顔で二人を見た。
亜美と太一は明里の幼馴染で、同じ大学に通っている。
「交通事故にあったって、今日聞いたから急いで来たのよ!でも、何があったの⁉︎」
明里は事故の事を全て話した。
「……そんな事があったのか。でもさ、それって優は悪くなくないか?」
太一が言う。
「そうだよ!優君はただ、信号の変わりかけで走っただけでしょ?私だったらそうするし、信号無視をしてきた方が絶対に悪いよ!」
亜美も言う。
「でしょ?二人もそう思うでしょ?」
明里はそう言い、下を向く。そして一言、
「……足は、動かなくなっちゃったけどね。」
そう言い言った。
「え⁉︎それって、退院した頃には治るんじゃないの⁉︎」
亜美は驚いた表情で叫ぶ。
「ううん。もう二度と、足は動かないんだって。お医者さんに言われたの。」
「そんな……」
太一はそう呟く。明里は下を向いたまま、自分の足をさする。もう、動かない足。いや、まだわからないか。なぜなら、優が……。
「それでいいの?二度と足が動かないのよ?もう、歩く事ができないのよ⁉︎それでいいの⁉︎」
亜美は必死に言う。
「そんな事分かってる!でも……仕方ないでしょ?治療方法もないみたいだし。どうしようもないの!」
明里もまた必死だ。
「でも、優君はそんな事、許さないと思うよ。まだ可能性があるなら……」
亜美が言いかける。だが、そこで明里が口を開く。
「許してくれなかったわ!だからあの子……『願いの世界』に行ったの。二日前に。私の足を、取り戻すために。」
明里は不安な表情で下を向く。
「え⁉︎嘘だろ⁉︎それって確か、千人が挑戦して、十人も帰って来なかったって所だろ?」
太一が叫ぶ。
「そんな……それじゃあ、優君が帰って来る確率は、かなり低いって事?」
「そうなるな……」
太一と亜美が言う。
三人はしばらく黙り込んでいた。すると、明里が顔を上げ、二人の方を見る。
「優……無事に帰って来るよね?」
そう呟く。その目からは、涙が流れ出ていた。愛する家族である優の事が不安なのだ。
亜美は明里の肩を掴む。
「明里!何不安になってるのよ!信じるの!あんたが優君を信じなくて、誰が信じるのよ!優君は絶対に帰って来る!だって、優君が死ぬ姿なんて、私想像できないもん!太一は想像できる?」
「……できないな。」
亜美の問いかけに、太一はそう答える。明里は涙を拭う。
「二人共……ありがとう!そうよね!優は絶対に帰って来るよね!」
そう言って笑った。
その頃俺は、サルマンを出てすぐの所にある森の中にいた。
すでに森は終わりの方で、その間に数体のグラー・ロッガーに襲われたが、ジャイアント・キング・ベアーとの戦闘もあったせいか、楽々と倒す事ができる様になった。
「フゥ〜、やっと出口が見えてきたな。でも、街や村らしい物は見えないな。どうやら、まだまだ先に進むしかないみたいだな。」
俺はそう呟き、森を出る。辺りを見回す。するとーー。
「うぅ……やめてよ!こないでよ‼︎」
という様な叫び声が聞こえた。俺はすぐに声のする方へと駆け寄る。見ると、幼い子供二人がグラー・ロッガーの群れに襲われていた。
「ま……まずい‼︎」
俺は剣を抜く。この二人を助けなければ!俺はそう思った。
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