Knight of Astora   作:Рей Самар

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初ということで試験的に文字数は少なめです。


Prologue
アストラの上級騎士


ダークリングは呪われた不死の証。

だからこの国では、不死はすべて捕らえられ、北へ送られ。

世界の終わりまで、牢に入る。

 

「...」

 

1人の不死人が嘆いていると、天井から死体が降ってきた。

 

「...?」

 

不死人が不思議そうに上を見上げると、自分と同じ装備...上級騎士の装備を着た者が、見下ろしていた。

 

「...」

 

上級騎士は、不死人がまだまともである事を確認すると、後ろを振り向き行ってしまった。

 

「今のは...?」

 

不死人が死体を漁ると、懐から鍵が出てくる。

形状から考えて、恐らくこの牢屋の鍵である事がうかがえる。

 

「出ろと、言っているのか?」

 

不死人は少しの間思案し、やがて顔を上げると、牢屋を開ける。

牢屋の外は、考えうる限り地獄だった。

考える事をやめてしまった不死人達...亡者が大量にいる。

あるいは牢屋から手を伸ばし、あるいは壁に向かって何かを嘆いている。

自分も、いつかああなってしまうのだろうか。

そこまで考え、不死人は思考を捨てた。

牢屋から出られた、その事実に今は浸っていたかったのだ。

 

「先ほどの騎士殿はどこへ?」

 

しばらく歩みを進めると、目の前に大きな扉が現れた。

 

不死人がゆっくりと扉を開け、少し進むと、上空から大きな化け物が現れた。

 

「な、なんなんだこいつは!?」

 

不死人が走って逃げると、小さな穴が開いていることに気づく。

不死人が急いでそこに入ると、後ろの柵が大きな音を立てて降りた。

 

「ひとまず安心...か?

より注意を払っておこう」

 

不死人がしばらく歩いていると、遥か向こうの方から弓矢が放たれ、不死人の兜の頬をかすめる。

 

「...っ!?」

 

急いで壁に隠れると、足元に何かがぶつかる。

 

「これは?」

 

盾であった。

古く、傷なども目立つが、使えない事はないだろう。

 

「これを構えながら進むか」

 

不死人が弓の方向へ盾を構えながら進んでいくと、1人の亡者がこちらに向かって弓を引いていた。

 

「亡者が...なぜ?」

 

小さな疑問を抱くが、今は目の前の状況をなんとかしようとし、進むことにする。

やがて亡者が逃げていき、不死人もそれを追いかけるが、またしても足元に何かがぶつかる。

 

「剣...か。

無いよりマシ、だな」

 

不死人が足元にある剣を拾い上げ、先ほどの弓亡者の元へと歩みを進める。

 

「ふん!」

 

不死人が二、三回斬りつけると、やがれ弓亡者は物言わぬしかばねと成り果てた。

 

「死にすぎて...考える器官が壊れてしまった不死人...

そういう者の総称が、所謂“亡者"であることは聞いてはいたが...

いざ目の当たりにすると、凄いな」

 

不死人がより一層気を引き締め、歩みを進める。

すると、突如前方から何かが転がってくる。

 

「ッ!?」

 

不死人が横に避けると、転がってきた鉄球が後ろの壁を突き破る。

その壁の奥から、何者かの苦しそうにする声が聞こえた。

 

「なんだ...?

もしかして、先ほどの上級騎士殿か?」

 

不死人が壁の中へ入る。

奥には、予想通り上級騎士がいた。

何をしたのかはわからないが、怪我が大きく、出血も多そうだ。

 

「君は...無事だったんだな。

私はもう...ダメだ、死ねば、あいつらのように亡者になってしまう。

その前に...話を聞いて欲しいのだ」

 

不死人がしばらく考え込み、そのあと何かを決意したように、ゆっくりと頷いた。

 

「同じ不死人の身だ...観念して聞いてくれ。

恥ずかしながら、話というのは私の使命のことだ。

ここから離れた遠くの地...ロードランというところの二つの鐘を鳴らす...

鳴らして何が起こるかわからないが、とにかくそれが私の使命なのだ。

...聞いてくれてありがとう、これは礼だ」

 

上級騎士がそう言いながら、二つの物を手渡してくる。

一つはどこかの鍵、そしてもう一つは...不死人の宝とも言える物、エスト瓶であった。

 

「それじゃあ、もうさよならだ。

死んだあと君を襲いたくない。

いってくれ」

「その前に...名をお聞かせ願いたい」

「私の...名は、オスカー。

アストラの上級騎士、オスカーだ」

「...わかりました。

私の名前は"ヴェルデコール"

好きなように、呼んでください」

「フフフ...先程のような堅苦しい喋り方には慣れていないようだな...ヴェル、でよいか?」

「はい」

「...ありがとう、ヴェル」

 

オスカーがそこまで言うと、やがて動かなくなった。

ヴェルは、その姿をしっかりと目に焼き付け、先へ進んでいく。

 

目指すは...遥か遠くの地、ロードラン。

その為にも、まずは先程の化け物を倒さなくてはならない。




オスカーさんはとても好きなキャラです、ライバルとしての登場というシナリオは是非やってみたかったですね。
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