インフィニットストラトス・ Nine-ball 作:傭兵はつらいよ
〔アリーナカタパルトハッチ内〕
当日になり、箒と鴉と一夏の三人が集まっている。
「なあ、箒。」
「なんだ?」
「・・・俺にIS教えてくれるんじゃなかったのか?」
「・・・・」プイ
「顔を逸らすなよ!」
「で、お前の機体は?」
「それがまだ届いてないんだ。」
「そうか、なら俺が先に行く。」
一夏は専用機が与えられると聞かされているが、鴉の方は専用機の話が来ていない。
とゆうことは訓練機で戦うのだろうか?
「では隠家、ラファールか打鉄を選べ。」
スピーカーから織斑先生が喋りかけてくる。
「いりません、自分のがあるので」
「なに?聞いてないぞ。」
「聞かれませんでしたから。」
織斑先生はチッと舌打ちをした。
聞こえてるんだがな・・・
「まあいい、なら早く展開しろ。」
「来い・・。」
鴉が光に包まれたかと思うと、そこには一体の赤と黒のツートンカラーの全身装甲のISがいた。
右手には中量的機体に合わない、大きなライフル?があり、左手には外付けのような装備、背中にはグレネードキャノン砲な物を二つ、明らかに重量過多だ。
[監視塔]
「あの機体・・なぜここにある・・」
何故あの機体が?束の仕業か?いや、あいつはあの機体の事は『あの時』知らないと言った。それも険しい声でだ。装備も違う・・あの時よりデカイ物を持っている、背中のはグレネード砲が増えて左手の方にも何か外付けのように装備されている。あれもレーザーブレードなのか?分からない、何故アイツが持っている。
「織斑先生!」
「!!」
突如呼ばれ気を取り戻す。
「大丈夫ですか?何回呼んでも反応が無かったんですが。」
「あ・あぁ、大丈夫だ。ちょっと考え事をな。」
「なら良いのですが。」
[カタパルトハッチ内]
『システム、キドウ』
機体に搭載されているIAが戦闘モードになった事を教える。
「ナインボール、出る。」
カタパルトから射出されたナインボールは飛べないのか、ブースターを吹かし地面に着地する。その後、試合開始のブザーが鳴る。
「あら、逃げずにきましたのね。」
手を腰にやり、「ふふん」と鼻で笑う。
・・・?機体に違和感が・・まあいいか。
「逃げるつもりなど、元より無い。」
「そうですか、では最後のチャンスをあげますわ。」
「は?」
「わたくしが空を飛べない貴方に一方的な勝利を得るのは自明の理。ですから、ボロボロの惨めな姿を晒したくなければ、今此処で土下座をして謝るのなら――」
カァオ!!
鴉の撃った弾は、セシリアの顔ぎりぎりの所を通っていった。
「謝る?そんな事すると思うか?」
「なら、お別れですわね!」
セシリアはレーザーライフルを鴉に向けて撃つが、回避されてしまう。
「ふん、所詮はそんなものか。」
「なっ!?いいえ!これからでしてよ!」 推奨BGM、ACfa:Remember
ドヒュン!ドヒュン!
カァオ!カァオ!
セシリアにKARASAWAの弾が、何発か当たるが鴉は全て回避していた。
「本当に初心者ですの!?」
「さあな。」
「くぅぅ~!行きなさい!ブルーティアーズ!」
そう叫ぶとBT兵器四基がナインボールに襲い掛かる。
「遠隔操作系兵器か、ならこうさせてもらう。」
鴉は左腕の月光をしまい、拡張領域から出したのは、右手に持っているカラサワと似たレーザーライフル、カラサワMk-Ⅱを装備する。
「貴様に余裕など無い。」
カァオ!カァオ!カァオ!
カァオ!カァオ!カァオ!
二つのカラサワが四基のBT兵器を即座に撃ち落す。
「そんな!?」
「そろそろ終わり――!?」
何だ?この感覚、何か乗っ取られるような・・・
・・邪魔立てするものは排除する。
排除排除排除排除排除排除排除排除排除排除排除排除・・
「・・なんですの?」
突如、ナインボールが動きを止めた。次の攻撃かと思ったが何もしてこない。
「・・・・ッフヒヒ・・排除・」 推奨BGM:AC4 Overture
「!?」
ドゴォォォォン!!
「グレネード!?」
ナインボールは両肩のグレネード砲を同時に撃っていた。
「ウヒャヒャヒャヒャヒャ!!消えろ!消えろ!消えろ!」
攻撃の手を休める事無く、セシリアに向かってグレネードを撃ちまくる。
「一体なんですの!?あの動きは」
さっきまで的確な動きや射撃などをしていたナインボール、だが今はそれすら越える動きと射撃にセシリアは手も足も出ない。小さくジャンプしながらグレネードを撃ち続け、反動が大きいにも関わらず左手のレーザーライフルで正確な射撃を繰り返す。
「!しまっ―」
回避先を読まれ、グレネードに直撃し、そのままアリーナの壁にぶつかる。
『試合終了!勝者、鴉屋隠家!』
試合終了の合図がなされ、セシリアは勝ち負けを気にせずホッとするが。
カァオ!
「え?」
ナインボールはそのままこちらに銃を向けたまま。
カァオ!
「ひっ!?」
「ヒャヒャヒャ・・・」
ナインボールはそのままセシリアに近づき左手の武器をしまい、首を掴む。
「・・・・」
「や・・やめ・・」
アリーナの真ん中に放り投げ、左腕に月光を装備し青い光が出る。
「い・・いや・・」
「ハハハ・・排除排除・・」
月光を起動させ、セシリアに振りかざそうとした時。
「やめろぉぉぉぉぉぉ!!」
「!!」
そこに割り込んできたのは、白のISに乗った織斑だった。
「貴様・・・乱入してくるとは、とんでもない奴だな・・」
「鴉!何でこんな事をするんだ!」
「・・・死の恐怖を教えてやろうと思ってな・・・」
「だからってこんな事をする必要があったのか!」
「別にいいだろ、俺の勝手だ。」
「お前ぇぇぇぇぇ!!」
織斑は装備されている刀を鴉に向けて振るが横に回避される。
「なら、お前も教えてやる・・」
ナインボールは全体の装備を変える。右手はパルスライフル、左腕には内蔵式レーザーブレード、左肩はミサイル
右の武装は変わっていない。
「このぉぉぉぉぉ!!」
「ふん。」
織斑は必死に当てようとするが当たる気配はない。
「くらえ!!」
鴉は避けた後、ミサイルを二発撃ち、グレネードを回避先に撃ちこむ。
「うわああああ!!
「ハハハハハ!!馬鹿な奴・・だ・・ん?」
確かにグレネードは直撃した、だが奴は落ちてこない。それどころか、さっきより何か雰囲気が違う。
爆風が消え、姿を現したのは真の姿をした白のIS
「な・・なんだ?」
一夏はディスプレイを見ると「フォーマットとフィッティングが終了しました」と出ていた。
「あ・・あの機体・・似ている・・あのウイングスラスター・・・あいつだ・・俺の人生を・・全てを破壊した、あの機体・・くっ!」
突如頭痛に見舞われる。
ターゲット、白騎士確認、最終フェーズに移行。
なんだ、この声・・くっそ!
「まあ、これでちょっとは戦えるな。」
そう思い、鴉のほうを見ると、ナインボールが光り輝いていた。
「チェック終了、戦闘モード起動。」
「な・・なんだ?」
光がなくなると、そこには異様なISが一機、背中にはフライトユニットがあり、両手は何も無いが、内蔵式だろうか。
「ターゲット確認、排除開始」推奨BGM:ACMOA 9
すると鴉はチェーンガンを撃ちながら接近してきた。
「うおっ!」
さすがにあの連射力はマズイと思い、空に逃げるが向こうも空を飛び追いかけてくる。
「マジかよ!?飛べなかったんじゃないのかよ!?」
「白騎士・・・消えろ・・」
鴉は白式に向けて垂直ミサイルとパルスキャノンを撃ちまくる。
「くそっ!こうなりゃ、一か八かだ!」
一夏は被弾覚悟でセラフに突っ込むと向こうもレーザーブレードを出し、近接戦闘に入ろうとしていた。
「てえぇぇぇぇぇぇ!!!」
「・・・・!!」
二つのエネルギー刃がぶつかると思いきやセラフのレーザーブレードのレーザー部分が消滅し、そのまま白式の刃がセラフに直撃、一気にシールドエネルギーを0にする。セラフは待機状態になり、鴉は空中に放り出されるが一夏が手をキャッチする。
「おっと、危ない危ない。」
『一夏そのままそいつを連れ帰ってこい。』
外部音声から千冬が指示をする。
地上にいるセシリアに声をかける。
「そういえば、セシリア大丈夫か?」
「え・・えぇ、大丈夫ですわ。」
「そっか。」
そう言い終わると、ピットに戻っていく。
こうして一戦目の試合は終了した。
後に一夏とセシリアが戦ったが、一夏の自滅とゆう形で終了したそうな。
〔保健室〕
「それで、何も覚えてないのか?」
「ええ、何も。只・・」
「ただ?」
「途中、何かに乗っ取られる感覚がありました。」
「そうか・・お前の機体だが勝手に調べさせてもらった。」
「それで?」
「殆ど、表示は文字化けかエラーしか出ない、分かったのは特殊機能と武装、それと名前だ。」
「名前?ナインボールじゃないのですか?」
「一次移行したから機体の姿が違ったのだが、名前は変わりない。セラフとゆうのが追加されただけだ。」
「ナインボール・セラフ・・フフッ・・いい名だ・・」
そう言うと、鴉は立ち上がり保健室から出ようとする。
「まて。」
「・・なんですか?」
「何故あんな事をした?」
「・・・気づいてましたか。」
「当たり前だ。意識は半分あった状態でやってただろ。」
「ええ。」
「ならもう一度聞く、何故あんな事を?」
「死の恐怖を教えるためですよ。」
「っ!?」
鴉は少しだけニヤつく。その顔に千冬は一瞬寒気を感じた。
「いずれ貴女にも教えてあげますよ。織斑先生・・いやこう言った方が良いかな?」
「何?」
「――――さん」
「っ!!お前!」
そのまま鴉は保健室を出て行った。
「アイツ・・・」
どうも、風疹に掛かった作者です。今回なんか意味深ですね。ただそれだけです、はい。皆さん風邪とかは気をつけて過ごしてください。