目の前に可愛い女子の体操服が落ちていたらどうする?
ある人は無視するかもしれない。
ある人は届けようとするかもしれない。
ある人はつい魔が差して少し匂いをかぐぐらいはするかもしれない。
俺、甘草奏は高校生二年生として一定の性欲は持ち合わせているつもりだ。でも罪悪感も持ち合わせているし、目の前に可愛い女子の体操服が落ちているからといって匂いをかいだりするようなことは本来無い。
そう、本来なら。
『選べ。
1 体操服を着て益荒男の如く大声で荒ぶる感情を叫ぶ。
2 体操服を装着して益荒男の如く高速で荒ぶる億の同胞を天に召す。 』
こんな声が脳の奥に響いてきた。
そして今、俺は
体操服を拾い上げたあとおもむろにカッターシャツを脱ぎ、体操服を着て叫んだ。
「これが益荒男じゃァァァァァァァァ!!!ああ!いいかほりがするのおおおおお!!!!!ァァァァァァ!!??か、肩が外れるぅァァァァァァァ!!!???」
「学校で堂々と猥褻物を陳列した後テメエの貧相なカラダに可憐な女子生徒の体操服を触れさせるだ?舐めてんのか。来い。特別指導だ。お、丁度いいところに雪平、甘草のカッターシャツを教室に持ってってくれ。遅くなったら燃やしてもかまわん。」
「正直触りたくないですがしかたないですね。」
「ダメ!わかんないで雪平様!」
平和な学校にも幼女のような外見にも全くそぐわないそんな物騒なセリフを吐き、俺の肩が外れないギリギリまで関節技をかけてきた人は俺の担任教師、道楽宴。俺はそのまま指導室まで連行された。
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「さて、説明してもらおうか。」
「説明もなにもまた出たんですよ!『絶対選択肢』が!」
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そう、さっき脳内に響いてきた声のことを俺は『絶対選択肢』とよんでいる。
これが現れたのは高校一年生の時、簡単に説明すると頭に突然さっきのような選択肢が現れて俺にそのとおり行動させる、といったものだ。そして選択肢はくだらないものだが俺の評価を下げまくるモノばかりだ。
そんな選択肢無視すればいいと思うかもしれない。でもほっておくととんでもない頭痛が襲ってきてしまいには死んでしまうぐらい痛くなる。
従って俺は選択肢を断る訳にはいかず、さっきのような行動をとってしまい周りからひかれまくっている、という状況だ。
そして宴先生も昔選択肢に憑かれていたらしく、度々相談にのってくれる。
ちなみに選択肢のことを他の人に話そうとすると頭痛がして話すこともできないが宴先生は昔憑かれていたからか少しなら話ができる。
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「やれやれ、お前も大変だねえ。」
「ホントですよ。ってか先生ももう少し穏便に止めてくださいよ…」
「ああスマン、アレは私の趣味だ。」
「ふざけんな!」
「まあいつものことだし不問に処してやる。学年の奴らもお前なら特に不審にも思わないさ。」
「ありがとうございます。…はあ、その評価も消したいんですけどね。先生はどうやって選択肢消したんですか?」
「ああそれはな、…チッ、頭痛がきやがる、どうも話せねえみたいだな。お前と同じくこっちにもプロテクトがあるからな。」
「そうですか、すいませんでした…。」
「さあ、とっとと戻れ。早くしない雪平にカッターシャツ燃やされるぞ、さっきあと30秒で燃やせってメールしといた。」
「はぁぁ!?ちょっ、早く戻らないと!」
「待て、お前まさか半脱ぎで教室入る気か?」
「せめて上半身裸って言ってくれませんかね!?ってかそんなこと言ってる場合じゃないです!」
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「ハァ、ハァ、ハァ…ゆ、雪平…俺の…」
「あら甘草君、どうしたのそんなに息をきらせて。そんなに急いでもあなたの貧相なモノはどうもしてあげないわよ。」
「ひ、貧相って決めつけんな…ってそうじゃねえよ!俺のカッターシャツだよ!?どうなった!?」
「えっ…」
「えっなに!?まさかもう燃やしちゃったの?」
「いえ、そこにあるわ。燃やそうとしたのだけどマッチもライターも無くてね、今遊王子さんに探してもらってるところよ。私が驚いたのは貧相じゃないの?ってところよ。」
「そこかよ!見てないくせに貧相とか言うな!」
「貧相っていうやつが貧相だとでも言ってたら殺してたわ。よかった。」
「クッ…ってぬぉっ!?」ゴキッ!
「く、首が…首がぁぁ!?」
「アハハッ!ごめんね甘草っち!あ!ふらのっち!ライター作ってきたよ!」
「ごめんなさい遊王子さん。たった今甘草君に焼け跡をつくる計画は頓挫してしまったの。どうやら精神的なMだったみたいで。」
「甘草君のカッターシャツに!な!あと俺はMじゃねえ!」
今まで話していた雪平ふらのという女子、かなりの美少女なのだがとても下ネタが大好きらしく話しているといつもこんな感じだ。あとどことは言わないがとても貧相だったりする。
そして俺の首に打撃を与えてきた女子は遊王子謳歌という。こちらも雪平とはタイプが違うが負けず劣らずの美少女なのだがなにしろ言動が子供っぽい。運動も勉強もできないことはなにもないってくらいのハイスペックで親は超巨大企業UOGグループの会長。あととても豊かだったりする。
『おいおい聞いたかよあいつらの会話…』
『ああ、さすがお断り5…』
ゲッ!
マズい、俺の評価がまた下がる…
あとお断り5というのは俺たちの高校で決められる男女5人ずつの『容姿はいいのに残念すぎて恋愛相手としてお断り』という不名誉な称号だ。
そして大変遺憾なことに俺もその一人だったりする。自分で言うのもなんだが割と容姿は整っているほうだと思う。実際中学のころはたくさん告白されていた。
なのに高校でこんな扱いなのは選択肢のせいだ…
『選べ。
1 教卓の上でオットセイの真似をする。
2 教卓の上で焼き豚の真似をする。』
クッ、こんな時に…!ええい!ままよ!
「ぶ、ブヒィィィィィ!あついブヒ!やめて!焼かないでブヒィ!あああっ!焼けるゥゥゥ!!!」
「「「…」」」
クラスメイトはみんな俺を無視した。秘技『甘草がなんか変なことしだしたからとりあえずスルーしよう。』だ。
「甘草君ってやっぱりM…」
「アハハッ!甘草っちうちのお母さんみたーい!」
いや、絡んでくる二人がいた…
というか遊王子のお母さんって元知的で売ってたトップアイドルで今は評論家?かなんかじゃなかったか…?家ではどんなんなんだよ…
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なんだかんだで放課後、部活に入っていない俺はさっさと帰宅する途中、選択肢が現れた。
『選べ。
1 空から美少女が降ってくる。
2 空から大子さんが落ちてくる。』
…は?
待て、とりあえず2は絶対ダメだ。大子さんは近所のおばさん(100キロオーバー、俺の顔が別れた旦那さんの若い頃に似ているらしく度々襲ってくる。)で、選んだ瞬間俺の貞操は奪われる。
では1は?これも危険ではある。基本的に選択肢は俺に徳があることをしてこないからだ。
「グッ…選ぶしか…ないか…」
そうしてしかたなく1を選ぶ。
「ぐほっ!?」
「あ、こんにちは!甘草奏さんですか?」
目の前に美少女がいた。
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とりあえず俺の上に落ちてきたその美少女に話を聞いたところ、ショコラ(名前は無かったらしく俺の持ち物から適当に自分で決めてた。)は神の下僕?的なもので呪いである絶対選択肢をときに来たという。
「百歩譲って選択肢が呪いでお前が神の下僕だとして、だ。どうやって呪いをとくんだ?」
「えっとですね!まず奏さんにはこれからいろんなみっしょんが届きます!それをかいけつしていくことで呪いがなくなるらしいです!」
「ほう?で、そのミッションはどんなものなんだ?」
「神さまが伝えるものなので、わたしにはわかりません!」
「使えねえな!」
「ごめんなさい!」
プルルル!
ふと俺のケータイに着信があった。
とりあえず相手を見ると『神』とあった。
「あ!神さまです!奏さん!出てください!」
ピッ!
「ああっ!?なんできるんですか!?ってなんで何も言わず先に歩いて行ってしまうんですか!?」
怪しすぎる。ヤバいカルト集団な気しかしない。あのショコラとかいう子も洗脳された被害者なのかもしれないしそうだとしたら助ける必要があるんだろうが俺は関わりたくない。スマン、ホントの名も知らない美少女よ…できたら他のシュチュエーションで会いたかったぜ…
プルルル!
誰だ?さっきの奴は着信拒否にしたんだが…
アレ?ケータイは鳴ってないな。どこから…
プルルル!プルルル!
嫌な予感がする…音を頼りにするなら鳴ってるのは…
俺のケツだ。
いや待てよ!マジでどうすんだよコレ!?
な、なんか鼻の穴が光りだした…どうしよう。
プルルルル!プルルルル!プルルル!プルルル!
ケータイ押しても止まんねえ!こうなったら、鼻の穴に!
穴にさした瞬間音が止んでケータイから声が出だした。
「あ、やっほ〜。甘草奏君?僕神。よろしくね〜」
ブチッ!
なんで着信拒否にしたのにかかってきたのか、とかケツから着信音が鳴ったとか鼻の穴が光ったとかはこの際どうでもいい。さっさと帰りたい。
「プルルル!」
は!?口から鳴りだした!?
ちょっ!また鼻も光ってるし!クソッ!
「もしも〜し?きるなんてひどいじゃん。奏君だよね?」
「あんた何者だ。」
「だから神だよ〜ゴッドだって。」
「一億歩譲って神だとして、何の用だ。」
「譲らなくても神様だしな〜。さっきのも体験したでしょ?」
「わかった、お前が神だってのは認める。で俺に何の用だよ?」
「そうそう、君にかかってる呪いがとくミッションを伝えようと思ってさ〜」
「マジか!教えてくれ!」
「メールするね〜」
「デンワカケルヒツヨウナイヨネ…?」
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ちゃんと届いてるかな?神だよ〜(^O^)/
とりあえず一つ目のミッションは『別世界に行け!』だよ〜
二つ目のミッションもおって連絡するね〜
じゃ!いつでも連絡待ってるよ!b(^o^)d
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「うぜえ…」
何だコイツ…もうチャラ神でいいや。
しかし肝心のミッションだけど別世界ってなんだ?そしてどうやって行けというんだ?
「あ!奏さん!追いつきました!」
「ショコラ…ミッションに別世界に行け、ってあるんだけどどういうことだ?」
「あ、とりあえず世界はたくさんあってこの世界はそのなかのひとつだとおもってください!善はいそげ!ご飯の膳もいそげ!いきますよ!」
「は!?ちょっ!早いって!」
「レッツ別世界!」
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「「「うわぁぁぁぁ!?」」」
間抜けに地面に激突した俺は周りを見渡した。
するとそこには
「い、痛い…」
「うわ!なんであたし飛んでたの!?」
「んだこれは!?」
遊王子と雪平、それに宴先生がいた…マジか…
というかここはどこだ?
更に周りを見ると
『リア充には!』
『『『我らの平穏のために死を!』』』
『イケメンには!』
『『『我らの正義の名のもとに死を!』』』
『美少女には!』
『『『我らの愛を!』』』
『することはわかってるな!』
『『『Yes!』』』
『ではいけ!そこのハーレムクソ野郎を殺せ!』
『『『ヒャッハァァァァァァ!!!!!!』』』
サバトが行われ、俺は殺されようとしていた。
「うおお!助けてくれえええええ!!!」
「待つんだ皆!話を聞こうじゃないか!」
『吉井ィィィィィ!貴様にも聞かなければならない事がある!先日の木下との外出についてなぁ!』
「クソッ!囮作戦失敗か!」
「クソ明久!だから俺が説得すると!」
『坂本ォォォォォ!貴様にも聞かなければならない事がある!霧島邸に侵入した件についてだ!』
「なっ!アレはクスリで眠らされてただけだぞ!」
『それがどうした!』
「ええい!逃げるよ雄二!君も!」
俺のことを囮呼ばわりした奴に手を引かれて逃げ出す。
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「ハァ、ハァ、ここまで来ればなんとか…」
今俺達は女子更衣室にいる。
「だね…それで、君は誰?」
「甘草奏だ…お前らは…?」
「僕は吉井明久。」
「俺は坂本雄二だ。」
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こうして俺の日常、そしてラブコメは脳内に現れる選択肢に邪魔されていくハズだった。そう、こいつらと会うまでは。
読んでいただきありがとうございます!
下ネタがあまり多くありませんがどこまで書いていいのかわからなくて…
脳コメ側のキャラはこれから増やしていくと思います。
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