やはりナイトは格が違った!!-第5次聖杯戦争-   作:まじでやばい

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感想を残してくれた方の意見を参考にして書いてみました。
読みやすくなったでしょうか?

あと1話の最後のほうに新しい話も追加しました。


プロロんグ 2exp

銀髪の少女は、驚いたことに自分はブロントさんだと主張した。

このブロントさんが言うには、今朝目が覚めたらかばんの中のグラットンソードが暴走していたのだとか。

グラットンソードとは、人間が持つとされる七つの大罪のうちのひとつ「暴食」が封じ込められた、ヴァナディールに眠っていた魔剣だ。

グラットンは殺したものの魂を食らうらしく、ブロントさんが使い続けるうちにナイト以外が持つと頭おかしくなって死ぬダークパワーというものを宿すようになった。

グラットンはそんなダークパワーを剣の端っこから飛ばしてかばんの中のアイテムを壊しまくっていたらしく、その惨状は鬼の破壊活動でもあったかのようだった。

ブロントさんは暴れるグラットンをかばんか引き抜くとダークパワーを抑えようと両手で柄をつかんだが、うまくいかない。

それどころかどんどんダークパワーは膨れ上がり、ブロントさんを頭おかしくして殺そうとグラットンは牙を剥いてきた。

まじでやばいとあせったブロントさんは手を離そうとしたが時すでに時間切れ、ダークパワーを制御することができなかったあわれなナイトは、グラットンが作り出す闇に飲み込まれてしまったらしい。

 

「・・・というわけなんだが俺にもご飯くださいまえんか?」

「なんでアンタにご飯ださなくちゃいけないのよ?これはブロントさんの分であってアンタの分じゃないわ」

「だから俺がブロントだと言っている!ワキ!」

 

せっかく作った朝食が無駄になるのは許せないので、霊夢とルーミアはとりあえず朝食を食べることにした。

銀髪の少女も自然にテーブルを囲んで座っていたのだが霊夢に追い返されてしまった。

霊夢たちが朝食を食べている間ブロントさん(仮)は必死に今までの経緯を説明していたのだが、霊夢はその話をまったく信じなかった。

博霊の巫女である霊夢が神社のなかでそんなことがあったのなら気がつかないわけが無いし、なにより見た目が天人になってしまったと言うこともう胡散臭い。

幻想郷では何が起こってもおかしくないが、こんな身も蓋もないことを信じられるほど霊夢は甘くは無かった。

 

「というかアンタ天子でしょ。ブロントさんのコスプレまでしていったい何をたくらんでるわけ?」

「だからグラットンに体をサポシされてこの姿になったといっている!人をコスプレ扱いとかお前まじぶっころしょ?」

 

グラットンに飲まれてしまったブロントさんは、延々と闇が続く裏世界っぽいところにきてしまったのだという。

いきなりの出来事に心がログアウトしてしまいそうなブロントさんだったが、すぐに気を持ち直してこの裏世界から抜け出すための出口を探し始めた。

自分の冒険者としての感を頼りにしばらく闇をさまよっていると、遠くの方に一点の明かりがあるのを発見した。

それを出口だと思ったブロントさんはとんずらを使ってそこに向かって走り出したのだが、途中で苦しそうにうずくまる人影がいるのに気がつき足を止めた。

本当はすぐにでもここから出たいブロントさんだったが、ブロントさんはナイトなのでそれを見過ごすことができなかったらしい。

出口に背を向けうずくまる人影に近寄ったブロントさんは、顔を覗き込もうとしゃがんで声をかけたのだが返事が無い。

ただの屍か?と心配になったブロントさんは、やさしく肩をゆすろうと手をかけたのだが、右腕はその人影にズブリ(アッー!!)と泥に手を沈めるように突き刺さってしまった。

驚きのあまり情けない声を上げたブロントさんだったが、人影が獲物を飲み込もうと形を変えたのに気がつくとその場から離れるために勢いよく腕を引いた。

そのまま出口に向かってとんずらしようと思っていたブロントさんだったが、引き抜いた腕にそのまま絡みつくように人影はくっついてきた。

ズブズブと音を立てながら腕を飲み込みながら這い上がってくる泥のようなものにブロントさんは生まれて初めてビビり、振りほどこうと体ごと腕をふったが、抵抗むなしく泥に飲み込まれていった。

体を泥に飲み込まれながらブロントさんは、自分の体から意識が離れていくのを感じたという。

自分の体を外側から見ているような変な感覚がが強くなっていき、他人を眺めるみたいに自分の体が見えたときは、「おいィ、首が長い不具合が・・・」みたいなのんきなことを考えていた。

それからしばらくして完全に体と意識が分離したブロントさんはいろいろとあきらめてしまったらしく、深い絶望に襲われながらひっそりと裏世界で幕を閉じた。

 

「しかし気がついたら押入れにいたのでよかった、夢か系のことをつぶやいてみたんだがもうだめ。謙虚なやわらかさに触れてやはり現実だった!と言うか鬼なったので思わずシャウトしてしまったがどこもおかしくは無いのでしんじてくだしあ;;」

「信じられるか!!お前絶対天人だろ・・・いい加減にしないと腕とか血走ってて騒ぐとやばい」

「ちくしょうエイ夢は馬鹿だ;;」

 

もう何度目かになる説明をするブロントさん(仮)だったが霊夢に信じてはもらえず、霊夢のヘイトを稼ぐだけに終わった。

観念する様子の見せない天人に怒りが溜まり怒りが完全にオーラとなって現れた巫女は、我慢の限界だったのか夢想天生しそうな勢いでブロントさん(仮)の胸倉をつかむとブンブンと片手で揺さぶり始めた。

揺さぶられる気持ち悪さとギリギリと首が絞まるような息苦しさにブロントさん(仮)はしたばたともがき抜け出そうとするが、霊夢はよほど力を込めているのか抜け出せない。

そんな霊夢の怒りっぷりを見たルーミアは「あ、これは許されないな」と小さくつぶやくと、とばっちりを食らう前に寺子屋に逃げ出した(通学話)

 

「・・・お、おいィ!いい加減にしろよ!暴力は犯罪だからな!!天狗ポリスに捕まりたいのか!!早くはなしテ!!」

「人を誘拐した奴のセリフとは思えないわね。ブロントさんどこにやったのかしら?」

「だから俺がブロントだと言ってる!ワキ!さっきから何度も説明してるでしょう!?」

「根拠のない説明は嘘と同じよ。信じてほしかったら早く証拠ログだしてください^^はやくwやはくwはやくw」

 

霊夢の言う証拠とは、グラットンの事だ。

霊夢はこのブロントさん(仮)が一度目の説明を終えたとき、すぐさまグラットンを見せるように言った。

この銀髪雑魚が本当にブロントさんならグラットンを持っているはずだし、なによりあれはブロントさんしか扱えない一種の専用装備みたいなものだ。

しかしブロントさん(仮)はそれを渋り、なんかもっともらしいことを言ってはぐらかそうとした。

当然霊夢はそれを汚い天人のいいわけだと思った。

 

「・・・今のグラットンのダークパワーは鬼の力といったところだから、かばんから出すと高確率で危険」

「まただよ(笑)証拠ログの出せない天人はそのまま骨になる。ちょっと神社の裏にいきましょうか・・・」

「マジ震えてきやがった・・・!!怖いです;;」

 

霊夢は霊力をたぎらせながら手をボキボキとならしてブロントさん(仮)を威嚇する。

ブロントさんも本当はかばんからグラットンを出して霊夢に見せたいのだが、そうするわけにはいかなかった。

その理由はグラットンにある。

最初に提示を求められた時、ブロントさんはグラットンを取り出そうとかばんの中を調べた。

たしかにグラットンはそこにあったのだがブロントさんが柄に触れた瞬間、真っ黒い泥のようなものが刀身から染み出してきた。

じわじわと湧き出すそれは明らかに体によくなさそうだし泥が収まる気配も見えないので、そんなものを霊夢の前に出すのはためらわれた。

 

「エロ夢、お前がなんと言おうがグラットンを出すのは危険。今のグラットンはどう考えても不具合で修正が必要。だから・・・」

「だから?」

「グラットンここに出すわけはいかにぃのでかばんを覗き込んでくだしあ」

 

そういうとブロントさんは腰につけていたかばんの口を開ける両手で抱えるようにして持ち、霊夢に向けた。

さっきはそれほどでもなかったが、並々と溜たまった真っ黒い泥に霊夢は何を感じ取ったのか、口に手を当てて息を詰まらせる。

真剣な表情をしているので、ただ気持ちの悪いものを見て吐き気がしたわけではなさそうだ。

ブロントさん(仮)は霊夢に、これはグラットンから染み出ている泥だと告げると、しばらく黙ってブロントさん(仮)とかばんの中の泥を交互に見ていた。

 

「・・・いいわ、とりあえずは信じてあげることにする。なんか言い争ってる場合じゃなさそうだし」

「やっと封印がとけられた!助かった。もうだめかと思った」

 

霊夢はこの銀髪の少女の話を完全に信用したわけではなかったが、とりあえず納得することにした。

ブロントさんのことも気になるが、今は「それどころではない」と異変解決のプロである博麗の巫女の感がそう告げたから。

 

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