戦艦大和、大海賊時代でも推して参ります!!   作:貧困鎮守府無法地帯

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速度は重さ?……重さ。


艤装は部屋の中では着けません

ガープ中将の部下になるのを元帥閣下は渋々了承してくださいました。しかし、気になる事も仰いました。

 

『それほどの逸材…ゼファーが黙っていないぞ』と仰いました。ゼファーさんって誰でしょうか。それにしても…

 

「速度は重さ。光の速度で蹴られた事はあるかい?」

 

いきなりあの時の黄色いスーツの人に蹴られました。艤装の確認をしようと、水上で艤装を展開した時でした。まぁ、つまり…

 

ガキィン!!と大きな音がしましたが、砲身に蹴りが当たっただけで、大和は微動だにしませんでした。周りの海は大きな波がうねっています。蹴りの威力自体は凄まじい事が伺えます。

 

「おォ~痛いよォ…」

 

「すみません…艤装を着けている時は、本物の戦艦と質量はあまり変わらないので…重さを自由に変える事は可能なんですが、実際の質量の方が、整備やチェックが楽なんですよ」

 

妖精さんの心配りらしいです。正直に言ってどう言う原理かは大和にも分かりませんが。あ、でも調整を誤ると、簡単に床が抜ける重さなので、基本的に艤装は部屋の中では着けません。

 

「いやァ…いきなり蹴って悪かったねェ~…実力を見てみようかと思ったんだけどねェ~。……どれくらい重いんだい?」

 

「えっ…その…71,660tですね…」

 

「………それは…無理だねェ~…」

 

引かれました!?酷い!!

 

「うぅ…酷いです。体重じゃないにしても、気にするんですから!!」

 

大和が怒ると、黄色いスーツの人は笑いながらも謝って下さいました。

 

「それは悪かったねェ~。あっしには女心はよく分からんのでねェ~…今度何かお詫びをさせて貰うよォ」

 

そう言って、黄色いスーツの人は消えました。またもや一瞬光って消えたので、光に変わる能力でしょうか?やっぱり分からないことだらけです。

 

☆☆☆☆☆☆

 

艤装の確認も終わり、ガープ中将に呼ばれた大和は、ガープ中将の所持する軍艦の甲板に来ました。既に十数人の海兵の方々がいらっしゃいました。しかし、戦艦が軍艦の上に居るとはこれ如何に。

 

「ああ!!貴方がガープ中将の言っていた、大和さんですか?」

 

大和が下らない事を考えていると、不意に声をかけられてしまいました。どうしましょう、大和に気付いた他の海兵の方々が大和を見ています。

 

「えっと…大和です!!推して参ります!!」

 

あ、またやってしまいました。

 

「僕はコビーです!宜しくお願いします!!階級は伍長です!」

 

コビーさんは大和の事故紹介(誤字にあらず)を流してくれました。とても気の利く方の様ですね。

 

コビーさんの自己紹介を皮切りに、次々と海兵の方々が大和に自己紹介をしてきますが、そんなにも一度に覚えられません。コビーさん以外に覚えた人は、ヘルメット?ヘッポコメル?あれ?覚えられていないです。

 

「………とりあえず、色々と教えて頂けるのは、伍長であるコビーさんの様ですし、名前は追々覚えましょう!!」

 

こんな時こそポジティブに行きましょう。今考えると、艦娘って特種でしたね。階級は存在せずに、上官、つまり提督は将官ですしね。前に居た世界では軍人不足でしたが、この世界は沢山の人材が居るみたいです。

 

「おお!集まっとるか!!」

 

ガープ中将がやって来ました。皆さん一斉に敬礼をします。

 

「楽にせい。早速じゃが、新入りの大和を紹介する。まぁ、新入りと言っても、お前らよりも強いじゃろうがな!!」

 

ガープ中将が大笑いしながら言い放ちます。大和に凄いプレッシャーをかけて来ます。

 

「あ、あの…大和はそんなに強くはないですよ?買い被り過ぎなのでは…」

 

ホラ、海兵の方々が大和を見ています。皆さんが目を見開いてますよ。若干怖いです。

 

「謙遜するな!!ワシが見込んだんじゃ!自信を持て!」

 

「た、確かに戦艦としての自信はありますが、此方ではまだ戦った事も無いので…自信も何も…」

 

そもそも、深海棲艦以外の何かと戦った事も無いので、艤装でどうこう出来るかどうかも定かではありません。ドロドロの人のせいで、防御力だけは実証済みですが。

 

(……あれ?あの時の大和は艤装を着けていなかった気がします)

 

そうなると、艤装は関係無いのでしょうか?やっぱり色々と試さないといけない様です。

 

「大和…お前さんの言い分も分かった。そこでじゃが…コビーと戦ってみんか?」

 

「僕とですか!?漸く伍長に昇格したのに…」

 

「何を言っとる!!雑用から数ヶ月で伍長にまでなったんじゃぞ?お前ももう少し自信を持て!」

 

コビーさんは大和との戦いに不満の様ですが、ガープ中将はそれを許しては下さらない様です。大和は全然受けて頂いても構わないのですが。それに…

 

「大和は構いません。少し試さないといけない事もありますし、ガープ中将にそこまで期待して頂けるのなら、ご期待に応えるのが大和の務め…いえ、艦娘としての務めです!」

 

(血が騒ぎます…やっぱり大和は艦娘なんですね。上官に…提督に期待されたのならば、それに応えるのが艦娘の務めです!)

 

「ッ!?……分かりました…僕も修行の成果を試させて貰います!!」

 

(なんて気迫だ…本当に僕らよりも強い…!でも、簡単には負けない!!)

 

大和が構えると、コビーさんも構えました。

 

「用意は良いか?……では、始め!!」

 

ガープ中将の開始の合図で戦いが始まりました。大和とコビーさんは動きません。間合いを見ます。大和は今は艤装は着けていません。艤装が無くてもどこまで通用するかの実践です。

 

張り詰める空気の中、先に動いたのはコビーさんでした。

 

「剃!!」

 

動いたと言うより、消えました。光って消えた訳では無いので、さっきの人と違う方法で移動した様です。

 

(高速で移動する技でしょうか…?正面から来る確率は低いでしょうから、狙うなら背後か左右ですね)

 

「指銃!!」

 

「やっぱり後ろでしたか!!」

 

後ろに回り込んだコビーさんが、人差し指で大和の背中に攻撃してきます。しかし、背後に来ると予想していた大和に隙はありませんでした。振り向いてコビーさんにカウンターで拳をぶつけようとしました。

 

ですが…

 

「その勝負…待て!」

 

いきなり現れた紫色の髪をしたご老人に止められてしまいました。




実際、黄猿さんって光の速さでは動いてない…よね?
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