真剣で私に恋しなさい!inガキ大将   作:ぷるたぶっち

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第九話 ~息子が反抗期になって帰ってきた。~

 

 

 

そこは神奈川県川神市、ある住宅街のある二階建ての一軒家。

 

そこの神崎将也の二階にある書斎部屋。

 

椅子に座りコンビニ弁当を食べていた。

 

今から一ヶ月前、息子の将を九鬼社の社長改め九鬼帝に会わせ、ヒュームに会わせ、連れて行かれた…。

 

なんでもこの子は才能があり、修行に連れて行く、だから一ヶ月貸せ。

 

だそうだ、修行内容は一切聞かされていない。

 

もちろん帝やヒュームは信用できる人物であるのは間違いはないので心配はしていないが…。

 

しかしまさかヒュームに『才能がある』と言わせるとは家の将はますます優秀だな。

 

まぁ…、それを妻に話したらお小遣いを70%OFFにされたがな……。

 

どこの大特価バーゲンだ。っと突っ込んだら心温かい愛妻弁当が心冷たいコンビニ弁当に早変わりさ。

 

将よ、早く帰って妻を説得しておくれ…。

 

コンビニ弁当を食べ終え、自分で入れたコーヒーを飲み一息。

 

「ふぅ、しかし…」

 

…息子が武術か。

 

親父達は元気にしてるかな。

 

なんて感傷に浸っているとインターフォンの音が鳴った。

 

ついに帰ってきたか…、何て顔がにやにやするのを我慢して威厳に満ちた顔に直す。

 

書斎の扉を開け、階段を下りる。

 

玄関に着き、鍵を開け扉を開ける。

 

そこには何故か執事服を着ている息子の姿。

 

しかし目を見張るのは息子の顔、前に比べなんて生き生きしているのだろう。

 

これはヒュームに預けてよかった。

 

「おかえり、将」

 

男子三日会わざれば刮目して見よなんてことわざがある。

 

まさにその再現をしているようだ。

 

「あん?おぉ親父、ただいま」

 

……………………。

 

んっ?んんっ?んんんっ!?

 

あれ?想像していた返事とはまるで違うぞ?

 

俺の想像は、『おかえり、将』『うん、ただいま!お父さん!』『立派になったな』

 

なんて感じのはずだぞ?

 

それが、『あん?』『親父?』……。

 

おいぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!

 

ヒューーーーームゥゥゥゥゥゥウウウウーーーー!?!?!?!?

 

貴様息子に何をしたっ!?!?

 

「な、なぁ将?ど、どどどどうしたんだその言葉遣い?」

 

「え?どっか変か?」

 

変どころじゃないよっ!?

 

丸替わりだよっ!?

 

以前なんて、『ねぇねぇ』『お父さん』とか『どっか変かな?』『お父さんかっこいいね!』←親父の妄想

 

だったのに何この変わりよう!?

 

「あぁ、そうだ、外にタクシー待たせてるから支払いよろしく」

 

そんな俺の驚愕はどこ吹く風状態の息子は靴を脱いで家に上がり、リビングに行く。

 

ッ待て!

 

そこには秋恵がいるっ!!

 

今の将の状態を見たら秋恵がショック死してしまう!!!

 

急いで息子の後を追いリビングに入る。

 

そこには妻が息子の言葉遣いに卒倒する姿

 

――ではなく、和気あいあいしている姿。

 

「ただいまっ、お母さん」

 

「将!お帰りなさい!」

 

「わっ…ぷ、ちょっと苦しいよお母さん…」

 

なんて感じにお話している…。

 

俺は夢でも見ていたのかと床に手を付け、まさにorz状態になっていた。

 

ちなみに少し経ち、外に待たせているタクシー代はしっかり払いました。

 

 

SIDE ~将~

 

 

無人島からヘリで一時間と少し、そこまで離れていたわけではなく割と早く九鬼家が所有する川神市のビルの屋上に着いた。

 

俺はヘリから降り、帰ろうとするとヒュームに止められた。

 

「待て将、貴様、その姿のまま帰るつもりか?」

 

そう言えば今の俺の服装は一ヶ月前の綺麗な感じではなく、そこら中が破け、服とはいえない状態になっていた。

 

それに加えまともに体など洗っていなく、正直汚い。

 

ちなみにヒュームが俺を小僧、ではなく将と呼び始めた。

 

一応は認めさせることができたと思っていいのだろう。

 

俺もヒュームと呼び捨てだからな。

 

え?一撃入れたか聞きたいって?

 

それはまた後日のお楽しみに取っておいてくれ。

 

「付いてこい」

 

のヒュームの一言で付いて行ったらそこは従業員、つまりは従者たちが生活する区画であった。

 

そこには現在人の気配はなく、恐らく仕事中で外に出ているのかもしれない。

 

「あそこを曲がれば従者達が使う大浴場がある、そこを使って体を洗え、着替えは新調し届けさせる」

 

無人島の時と比べると天と地の扱いの差、だが理由はなんとなくわかる。

 

一応は帝、主人の友人の息子としての扱いだろう。

 

無人島の時は恐らく弟子としての扱い、なのだろうか。

 

はっきり師弟関係を表明したと言う訳ではないから曖昧な感じだ。

 

俺は遠慮なく脱衣所に入り、服を脱いで風呂場に入った。

 

そこは広く、まるで銭湯みたいな感じであった。

 

広い風呂を独り占めでき、この一ヶ月の疲れを流した。

 

風呂から上がると脱衣所にあった俺の服はなく、別の服、執事服が置いてあった。

 

「なして執事服?」

 

少し着ようか迷ったが他に考えも思い浮かばず、執事服に腕を通した。

 

脱衣所を出て、ヒュームの気を探す。

 

あの無人島生活でヒュームからのマンツーマン。

 

そこから得た物は癪ではあるが多くあり、その中に気を探すと言うものも含まれている。

 

気を探し出して数秒、ここから50メートルほど先の部屋にヒュームの気はあった。

 

しかしヒューム意外にも二人、知らない気の持ち主がいた。

 

気を図るに二人共なかなかの実力者。

 

そこの部屋に俺は気配を消しながら近づいた。

 

これは半ば癖になっていてもうこのままで良いと思い始めている。

 

扉の前に行き、遠慮なく扉を開けた。

 

 

SIDE ~ヒューム~

 

 

無人島での修行が終わり、九鬼社に帰ってきた。

 

この一ヶ月はなかなかに有意義であったと思う。

 

最初は気を教えるつもりではあったが電撃を教えるつまりは砂一粒ほどもなかった。

 

しかし襲った時に見せた数々の才能の片鱗。

 

才能のベクトルは違うかもしれんが昔の俺に少し似ている。

 

そんな様々な感情が俺をああさせた。

 

ちょうどよかったのかも知れん。

 

俺は妻を娶り子を為すつもりなど毛頭なかった。

 

俺は九鬼家に生涯捧げた身。

 

九鬼のためになるのならば先祖代々の技も賭して見せよう。

 

将を浴場に連れて行き、俺は自分の執務室に入った。

 

そこで内線を繋ぎ、侍女に将の服を頼む。

 

電話を置いたとき部屋にノックが鳴った。

 

「入れ」

 

ドアから入ってきたのはクラウディオ・ネエロ、九鬼家従者部隊序列3位の老兵だ。

 

そしてそのクラウディオと一緒に入ってきたのは星の図書館の異名を取るマープルである。

 

この二人とは同期であり、昔にいろいろあった関係でもある。

 

「ヒューム、貴方という人は今までいったい何処にいたんですか」

 

「なんだ、帝様から聞いていないのか」

 

「あたしゃも聞きたいね、あんたがいないせいでこっちは進まない仕事がたくさんあるんだ」

 

まったく帝様のこれにはほとほと困る。

 

「少しばかり弟子をとってな」

 

「で、弟子ですか、あなたが…」

 

「それはあれかい?以前帝様がおっしゃってた揚羽様のことかい?」

 

「いや、帝様の友人である神崎将也の倅だ」

 

九鬼揚羽様、以前帝様から揚羽様の護衛並びに稽古の相手をして欲しいと頼まれたことがる。

 

だがそれを妻である局様がまだ早いとお止められていた。

 

それは俺も同感だ。

 

まだ未発達の子供を稽古すると体が壊れやすくなる。

 

将は例外だ。

 

あれを俺は7歳として見てはいない。

 

しかし将を見るに揚羽様ももう良いかも知れん。

 

あの方ももうすぐ10歳、帝様に進言するのも良いかもな。

 

将にも良い刺激になろう。

 

「それは帝様に頼まれたからかい?」

 

「いや、今回の件に帝様は最初しか関与していない、弟子を取るにしても俺の考えだ」

 

「そうですか、いやしかしあなたが…」

 

「なんだクラウディオ、そんなに意外か」

 

実際は俺自身も意外なのだがな…。

 

「えぇ、驚きです」

 

「そうか…」

 

その時に入口の扉が開いた。

 

 

SIDE ~将~

 

 

扉を開けたら机に両肘を付いているヒュームの姿(いわゆるゲンドウのポーズ)そして前にいる二人組は…。

 

確か原作で見たはずだが覚えていない。

 

「クラウディオ、マープル、これが俺の弟子の将だ」

 

あっ、やっぱり弟子なんですね。

 

「ほう、この方が…、若すぎませんか?」

 

「いや、若すぎるだろうよ」

 

確かに俺はまだ7歳なんだよね、自分でも忘れがちだが。

 

「将、貴様はもう帰れ、その執事服は返さなくてもいいぞ」

 

「おkおk、んじゃ帰るわ」

 

って言うかクラウディオにマープルね…。

 

覚えといて損はないだろう。

 

俺は振り返り扉に脚を進める、扉を開き、出る直前で少し耳をクラウディオやマープルの方に傾ける。

 

ここ大事、ヒュームではなく、クラウディオやマープル。

 

もしもヒュームに傾けたらすぐにバレていただろう。

 

そして部屋を出て扉をゆっくり閉める。

 

閉めた後は廊下を歩き、エレベーターに乗りながらさっき聞こえた事を整理する。

 

聞こえた単語は、『武士道プラン』『弁慶達』『島』これぐらいだ。

 

ふと頭に残っている原作を思い出してみる。

 

武士道プランは確か偉人のクローンだったか?

 

そして弁慶達、他のクローンの名前は思い出せん。

 

そして島、これはおそらくその偉人のクローン達、言い方が悪いな。

 

弁慶達は島で生活をしていると言うことだろう。

 

まぁ、今無理に考えなくともいずれわかるだろう。

 

しかし今更ながら介入するかどうかだが、別に無理に介入しなくともいいか。

 

正直細かく覚えていないし。

 

九鬼社の美人な受付嬢に笑顔で挨拶を交わし、社を出る。

 

適当にタクシーを拾い、家に向かう。

 

さて、あんの糞親父はどうしてくれようか。

 

なんて事を考えながら家に帰宅した。

 

 

 

 

 

 

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