俺が書きたかったのは、真面目な吸血鬼関連の話で――――
ささくれが、ささくれが第二関節まで!?
うそ、だろ……夢なら醒め―――
「にゃ~」
「ハッ!?」
いつぞやの拾った猫が鳴いてる声で目が覚めた。
助かったけども、もう飯の時間か?
ばあさん、飯はまだかのぅ~
「どうした猫、発情期か?」
「……にゃあ」
「ん?何言ってるかわかんね。キャットフードとミルク置いとくから、頑張れ」
「……」
別に飼うつもりないし、飼い主のところに帰るなら帰ればいいと思ってます。
好きに生きてくださいな。
ネコジャラシを振って猫で遊んでると、ピンポン!というクイズで聞くようなチャイム音が響く。
ネコジャラシと夢中でじゃれてる猫を置いて、玄関へ。
そこには忍嬢ちゃんがいた。
「キャァァァァァ!!!ストーカーよ!」
「人聞きが悪いよ!?」
「別に近所無いんで、気にせんでいいよ」
「じゃあなんで叫んだの!?」
今更だが、我が家は私有地となっている山の麓らへんに建っている。
近所に家などない。
山には熊やらイノシシやら虎やらツチノコなんかがいるが、気にしてはいけない。
「で、なんか用?」
「えっと、ほら、この前巻きこんじゃったでしょ?だから、そのお詫びと、助けてもらったお礼がしたくて。恭也君はもう誘ってあるから、これから合流するところなの。君のことは調べてあったから一緒にと思って」
「ふむふむ、つまり初デートだけど二人じゃ緊張するから緩衝材になってほしいと」
「ちちち違いますけど!?」
「いいだろう!この俺が初デートから初チューまでいかせてやるぜ!」
「だから違うって!?」
真っ赤な顔で否定されてもねぇ?
ネコジャラシの前で何やら落ち込んでる雰囲気の猫に留守を任せ、出かける。
まずはキョーヤと合流だ!
◇◇◇
巨大なショッピングセンターの広間でナンパされてるキョーヤを発見。
途中で買ったおもちゃの剣で襲いかかる。
「すまないが人を待って、殺気!?」
「リア充は消毒だぁぁぁ!!」
「ぬぉぉぉぉぉ!?」
綺麗なブリッジで回避しやがった。
しかもそのまま飛び上がって、身体を捻りこちらを向きつつ着地。
「何者!?ってなんだ、忍さんとチェコか。いきなり襲いかかってきたらビックリするだろ」
「自分でやっといてなんだけど、ビックリですむアンタに驚きだよ」
俺とキョーヤのことを見ていた見物客たちが、俺の言葉に頷く。
そんなことはさておき、二人のデートを後ろからニヤニヤ見守ろうとしていたら両隣に二人が立って俺の手を掴んでいた。
何を言ってるかわからな───
「なんでさ」
「いや、こうしないとイライラしそうだったから」
「凄い恥ずかしいことをされる気がしたから」
なぜバレた。
下着売場とかそれとなく案内しようと思ってたのに……
「しかしこの図、若すぎる子持ちのカップルである」
「「んなっ!?」」
あらまあ、真っ赤な顔しちゃって~可愛いんだから( ´艸`)
どう見ても兄弟とか従兄弟とかそんな感じだろ。
ホントからかいやすいバカップルだ。
「二人とも若いんだから~もっと爛れた関係にならないと~」
「そうだな、もっと爛れた……爛れたらダメだろ!?」
「清い子作りに励んでるんだな!」
「清いってつければいいってモノじゃないよ!?」
「とりあえず、ゴム買っとく?」
「「いらんわ!!」」
まー聞きました奥さん!ゴム無しでするらしいですわよ!
最近の若い子は全くもう!デキてからじゃ遅いのよ!
そんな会話を近くの奥様方としていたら、顔を真っ赤に染めながら青筋を浮かべている笑顔の二人が左右から俺の頭をアイアンクロー。
あ、これ、割れそう!?
「イダダダダダ!?」
「「ちょっと、黙ろうか?」」
「……ひゃい」
その威圧感、まさに魔王級。
ちょっとだけ、チビりました。
それからは特に問題もなく、ちょっと買い物をして月村宅へ。
そこには姉妹っぽいメイド二人と幼女が一人!
「我が名はチェコ・イーグレット!我が魂の名誉の為に!我が友ピエロの心の安らぎの為に!この俺が貴様を絶望の淵へブチ込んでやる!!」
「「「……」」」
「あ、気にしなくていいよ」
「名前以外は特に意味はないから大丈夫だ。あと、俺の名前は高町恭也だ」
「「「あ、はい」」」
俺のネタを、潰した、だと!?
カエルの小便よりも……下衆な!下衆なネタ潰しなぞをよくも!よくもこの俺に!いい気になるなよ!KUAA!
「お姉ちゃん、チェコ君が凄く変なポーズをとってるんだけど」
「温かい目で見守ってあげて」
「うん、わかった」
……や、やめろ……そんな目で、俺を、俺を見るな……見るなぁぁぁぁぁ!!!
と一通りボケ終わったら暇になってしまったぜ。
「せっかく来てやったんだ、茶を出せ!!」
「どうぞ」
「……茶菓子を出―――」
「こちらを」
「……………アイスが―――」
「ここに」
「メイドさんが超優秀なんですけど」
今更だが、妹ちゃんは月村すずか、双子メイドは姉がノエル・K・エーアリヒカイト、妹がファリン・K・エーアリヒカイトらしい。
そのまま二時間ほどお茶をしばきながら話していたら……
「そう言えば、チェコに聞きたいことがあったんだ」
「キョーヤが俺に聞きたいこと?……あぁ、忍嬢ちゃんのスリーサイズ?上から82―――」
「やめてぇぇぇぇぇ!?というか何で知ってるのぉぉぉぉぉ!?」
「昨日までは80だったはずなのに、一日で?お嬢様、恐ろしい子」
「私の個人情報ダダもれぇぇぇぇぇ!?」
無表情なノエルの姉御と一緒にサムズアップ。
( ^ー゜)b d( ゜―゜)
「あ、え、その、そういうのじゃなくて、もっと別のことで」
「なんだ、早く言ってくれよ。忍嬢ちゃんの持ってる卑猥な本の隠し場所は―――」
「え?そんなの持ってないけど?」
「あ、この情報は君らの父親が昔隠してたやつだったな。故人を辱めるのはいかんからな、忘れてくれ」
「「お父様ぁぁぁぁぁ!?」」
「……それで本題なんだが、翠屋を知っているかい?」
床をゴロゴロしてる姉妹をガンスルーだよ。
キョーヤ、成長したな!
そんなキョーヤに、ボクは敬意を表する!!
「知ってる。地味に常連だな」
「じゃあ、なのは、妹によくみかんをくれるお客はやっぱり君か」
「
てか、それがどうしたよ?
みかんゼリーでも持って行こうか?
「その、いろいろあってな、なのはには寂しい思いをさせたことがあるんだ。俺は、それに気が付けなかった……いや、気が付こうとしてなかったのかもしれないな……」
「あ、はい」
「俺は、なのはを幸せにしてあげたいんだ。所詮他人でしかない君に、こんなことをお願いするのは間違っているのはわかってる。だけど、どうか、なのはのことを見守ってはくれないか?」
ごめん、重い。
もっと軽くしてほしいわ。
所詮ただの幼女なんだ、酷いことにはならないさ!
……………おかしいな、想像してみた大人のなのは嬢が笑顔で襲い掛かってくる姿しか想像できない。
「できる範囲でなら」
「そうか!頼む!」
「それはそうと、忍嬢ちゃんの今日の下着の色は黒だぜ」
「へ?」
「何で知って!?」
「薄いピンクと迷ったみたいだけど、キョーヤが黒が好きそうだからっていう理由で黒なんだぜ!良かったな!」
「……えっと」
「だから何で知ってるのぉぉぉぉぉ!?」
それはもちろん聞いたからさ。
すずかたそではない。
姉妹メイドでもない。
なら誰にかって?
俺の左右に浮かんでる月村夫婦ですが、何か?
魂視ができるんだ、霊視ができて当然じゃまいか?
娘の着替えシーンを見てしまった旦那の顔はボコボコで、完全なホラーだけど気にしてはいけない。
「ちなみにすずかたそは姉の下着を見て鼻で笑ったことが数回」
「何のことかわからな~い♪」
「すずかぁぁぁぁぁ!!!」
姉妹の追いかけっこが始まる。
なんて醜いのでしょう!
「仲の良かった姉妹が決裂するなんて……いったい誰がこんなことを!!」
「「アナタのせいでしょ!?」」
「てへぺろ♪ちなみにキョーヤは裸ワイシャツ、つまり何もつけてない派だよ♪」
「キサマァァァァァ!?」
メイド二人が眺める中、四人の追いかけっこは数時間続くのだった。
「逆に考えるんだ。“教えちゃってもいいさ”と考えるんだ」
「「「うるさいわぁぁぁぁぁ!!!」」」
ピ「
主「俺が逃げながら話した」
ピ「そっか~」
主「ついでに、吸血鬼の彼女とか、夜もたっぷり吸われるんだな!って言ったら、飾られてた剣まで持ち出して襲い掛かってくるんだもん。俺はホントのことを言っただけじゃないか!!」
ピ「眞實を謂わないこともまた、信日なんだよ」
主「ピエロの言うことは深いぜ!それはさておき、猫、犬、兎、熊」
ピ「なにそれ?」
主「すずかたその持ってるパンツの―――」
鬼「さあ、お仕置きの時間だよベイビー」
主「 Σ(OдO;)」
鬼「というわけで、脳みそズル出してやる!背骨バキ折ってやるッ!」
主「た、助け―――」
ピ「あ~また自戒♪」