事務員? いえ、公務員です   作:とある物書きMr.R

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第15話 〜にこ、襲来 壱〜

「ゴメン。もう限界。」

「にこちゃんの理想の高さは凄いと思うよ? でも、私たちがしたいのはそんなんじゃないの」

手元にある2枚の退部届。それは私と彼女たちとの溝を表しているみたいだった。

「そう。分かったわ」

私と2人とでは何かが違かった。私の目指す場所は、彼女たちにとっては高すぎる山の頂だったのかもしれない。

「それじゃあ、頑張ってね」

「応援してるから」

私が2人を引っ張り、共に高みへと昇っていく。そんな私の願いは、ただの独りよがりだったのかもしれない。

 

ーー違う。

「一人がなんだって言うのよ。ソロで活動してるアイドルなんてザラだわ」

私はアイドル。

お客さんを、笑顔にさせる存在。

「人数なんて、関係ない……!」

 

 

*****

 

 

「それでは! μ'sの練習を始めたいと思います! 1!

「2!」「3」「4」「5」「6」

「いやぁ〜、6人だよ! 6人!」

「高坂先輩まだそんなこと言ってるにゃぁ〜」

「どんだけ嬉しかったんだ……」

1年生の三人が入部してから数日。高坂さんはまだはしゃいでいた。

「ていうか、その絆創膏どうしたの?」

「何か、変な人がいて……」

「変な人?」

突然、不穏な単語が飛び出してきた。

「まさか、そいつにやられたとか?」

「んー、余り悪い人って感じはしなかったけどな」

「いやいや、危害加えられた時点でアウトだから。

それで、どんな奴だったの?」

「女の人だったよ。サングラス掛けてて、マスクつけてて、コート着てた!」

 

 

完全な不審者じゃねーか!!

 

 

「な、何か言ってたりはした?」

「えっとね、『あんた達、とっとと解散しなさい!』って言ってた」

「南さん、今日朝練行けなくてごめん。明日からちゃんと参加するから」

薄々思ってはいたけど、高坂さんって結構アレだ。アホの子だ。

「それでね、その人に……」

「その人に?」

「デコピンされたの!」

 

 

……は?

 

「デコピンで絆創膏って、大げさすぎないか……?」

「そんなことないもん! 赤くなっちゃったし、すっごく痛かったんだよ!」

「あ、うん。分かった。分かったから、そろそろ練習しよっか」

「先生、今穂乃果の事バカにしてない?」

「いや、そんなことないぞー。この子アホなんじゃないかなとか、欠片も思ってないからな」

「そう? ならいいけど」

 

うん。やっぱりアホだ。

 

 

*****

 

 

「雨だ……」

「やっぱり降ってたか」

「これでは練習は無理そうですね」

外はあいにくの天気。無理して風邪でもひいたら行けないから今日は屋内練習に……

 

「お、雨少し弱くなってきたよ!」

「テンション上がるにゃぁ〜!」

言うが早いか高坂さんと星空さんが飛び出してしまう。

濡れた地面であれだけ激しい動きができるなんてすごいな……

星空さんが決めポーズを決めた途端、そろそろ止むかな? といった感じの雨脚が土砂降りになった。なんだこれ。

「私帰る」

「真姫ちゃん……」

「えぇー! 帰っちゃうのー!」

「それじゃ凛達がバカみたいだにゃぁー!」

「バカなんです」

アホらしいといった感じで帰ろうとする西木野さんに、ズブ濡れの二人が抗議する。

 

もっとも、園田さんに一蹴されていたが。

というより園田さん。よく言ってくれた。

 

 

 

 

 

 




いかがでしたか?
気づけばUAがもう直ぐ10000! ビックリです。こんなに多くの人に読んでいただけるとは……!
これからも頑張ります。感想&評価、お待ちしてます!
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