Fate/Children【改稿中】   作:.副会長.

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お久しぶりです

どうも副会長です

strange fakeの続きが早く読みたくて仕方ありません


〜聖杯戦争〜 7月01日12時18分

液体が湛えられた杯の上で、”無”は初めて自身の姿を見た。

 

それと同時に、自らの背後に何者かが付き従うようにしていることを、知った。

 

影のようなそれは、何も言わず、ただそこに立っているだけだ。

 

しかし、”無”には漠然とだが、それが自分にとってどういう存在なのかを理解していた。

 

気付いていたのだ。彼こそが、自身に問いかけし者だと。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

「だ、か、ら!何度も言っているだろうが。(おれ)は彼の者のような”王”ではなく、ただの”一部族の長”に過ぎぬ。故に、”無数の臣下と共にある心象風景の具現化”などという大それた宝具は持っていない」

 

昼時、都市の中心部に位置するヴァルトハイム家の屋敷の一室に、ライダーの苛立った声が響いた。

 

もっとも、苛立ちというよりはむしろ、呆れと後悔が入り混じったような声なのだが。

 

どうしてこんなマスターの元に呼ばれてしまったんだ。

 

そんな様子で頭を抱えるライダーに向き合う形で、ニコニコとその様子を眺めているのがクルト・ヴァルトハイム。

 

ライダーが言うところの”こんなマスター”である。

 

「そんなこと言わないでよぉ。僕の魔力なら心配しなくていいからさ。ここじゃダメってことなら場所移すよ」

 

「話を聞け。”使えない”のではなく”持っていない”のだ。第一、余と彼奴では格が違うわ。比べられるのも恐れ多い」

 

クルトの額を軽く小突いた彼は、ふと部屋の窓から外を見上げた。

 

そこから見えるのは、普段となんら変わることのない空と屋敷の庭の風景。

 

至って普通。しかし、何か変だ。言いようのない胸のざわめきを感じ、ライダーは窓辺に近寄った。

 

そんな様子の英霊を見て、クルトは声をかける。

 

「ライダー、どうかした?」

 

「ーーーいや、なんでもない。どうやら気のせいだったようだ」

 

首を傾げながらライダーが窓から離れたその瞬間、壁が破壊される轟音と共に赤い塊が飛び込んできた。

 

猫背だが、それでも天井に頭をぶつけそうなほどの長身、加えて大きな逆三角形を描くような、筋骨隆々の人間離れした体型。巨人とでも呼ぶべき威圧感である。

 

完全に隙を突いた奇襲。敵は、背を向けていたライダーを横殴りに吹き飛ばし、呆気にとられているマスター、クルト・ヴァルトハイムに迫っていく。

 

その巨岩の如き拳を振り上げ、呆然とする少年を叩き潰す勢いだ。

 

間違いなく"殺す気"である。躊躇いのないその一撃が繰り出されようとした瞬間。

 

その部屋に、突風が吹き荒れた。土埃が舞いあがり、赤き巨人の視界を眩ませる。

 

拳は空を切り、床に大穴を開けた。外れたか。近くにいるであろう標的へ向け、腕を振り回すが、それもまた空振り。

 

指環の魔人(ジン)どうした?奴らの気配はまだ近くに--ッ!!?」

 

遅れて部屋の中に入ってきたアラジンに向け、土煙の中から突如として矢が放たれる。

 

間一髪のところでそれを掴んだのは、アラジンの元へ控えていた青色の巨人。

 

「チッ」

 

視界が晴れた後、その先に立っていたのは馬に乗り、弓を構えるライダーだった。その後ろには、マスターが顔を覗かせている。

 

いや、馬ではなく、弓でもない。それは風だ。馬の形をとった風に乗り、弓の形を持った風を左手に持っている。

 

右手を構えれば、そこに矢が形作られる。風を操っているかのような姿に、アラジンは首を傾げた。

 

目の前の彼は魔術師の類なのか。風を支配する騎乗兵(ライダー)など見た事も聞いた事もない。

 

風に"乗る"サーヴァント。噂に聞く"概念"としての英霊なのか。それならばなぜ、こんなにもハッキリとした(ビジョン)を持っているのだ。

 

人々の"イメージ"が顕現しているならば、容姿から正体が探れるはず---

 

「なッ!!??」

 

僅かな思考の隙間。一瞬でライダーの姿が失せる。次に矢が放たれたのは自身の背後から。

 

瞬間移動と見紛うその疾さに、なるほどアラジンは心の中で頷いた。

 

「確かにコレについていけるのは僕だけだッ!!」

 

放たれた矢を再び青の巨人に任せると、指環の魔人--赤い巨人を引き連れ部屋の戸から廊下へ飛び出す。

 

彼の乗る魔法の絨毯に、前後左右の概念はない。加えて、高度の自我を持っているのだ。

 

さすがに会話はできないが、自らで考えて行動するその絨毯のおかげで、アラジンは二人の魔人の指示に集中する事ができた。

 

後ろから次々と放たれる矢を避け、廊下の角を曲がり、背後の矢を叩き落とし、階段の地点で階下へ。

 

前を疾るカーペットと、それを追う風。中心を庭として、それを囲うように四角く作られたこの屋敷ではその追跡は終わりはないように思われた。

 

そう、追う側が前に出ない限りは。

 

弓を下ろし、馬の手綱を握ったライダーは前方を行くアラジンを、その先を視界に収めた。

 

ニヤリ、と。片方の口角を上げて笑う。そして。

 

次の一瞬で、ライダーは相手の目の前に出現した。その距離わずか数歩分。急停止しようとするアラジンを絨毯ごと、彼は。

 

足を伸ばし、真横に蹴り飛ばしたのだ。中庭へ突っ込んでいくソレを追って、ライダーも窓から外へ出る。

 

茂みから這い上がってきたアラジンを睨みつけ、ライダーはこう名乗りを上げた。

 

「サーヴァント、ライダー。我が名はテムジン。又の名をチンギス・ハン。魔人を操りし者よ、その魂を余に預け、同胞となれ!!」

 

果たしてその答えは---ー

 




読了ありがとうございました

設定、ストーリーだけならば全fate作品の中でも随一と自負してる程の作品のつもりで書いているので、文章構成を努力したい次第です
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