Fate/Children【改稿中】   作:.副会長.

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どうも、副会長です

Fate/Childrenがいよいよ本格スタートです

感想や質問など大歓迎です、是非ともよろしくお願い致します。と言ってもまだ2話、話の展開的には1話なんですけどw

では、子ども達の聖杯戦争の始まりです





-序章- 聖杯戦争準備期間
〜聖杯戦争の準備期間〜 ① 6月24日03時30分


触媒が使えず、相性によって英霊が召喚されるこの聖杯戦争において、重要なのはそれを召喚するタイミング。

 

他の参加者がどう考えているかはわからないが、少なくともウォルター・マッハはそう思っていた。

 

自分は器量がいいとは言えない。他の者が次々と英霊を召喚して自分に残ったのが狂戦士のクラスだけ、などとなったら敗北は確実だ。

 

戦闘慣れしているであろう三騎士のクラスか、迎撃タイプのキャスター。前者であれば概ねの戦闘は英霊に任せて自分は後方支援、後者であれば他の英霊を調べ上げて対策を練りながら、徹底的な防衛戦をしよう。

 

戦闘スタイルが個々でかけ離れているライダーや、結果を残した記録が少ないアサシンでは自分が使いこなせないだろうし、燃費が悪く言うことを聞くかすら怪しいバーサーカーは論外だ。

 

参戦を決心してから何度も思案した後、出した結論は"一番最初に召喚する"こと。

 

準備期間の始まる6月24日。その日の早朝に儀式を行う。

 

そう決めた彼は、予定通りの6月24日、午前3時半に水道で顔を洗っていた。冷えきった水で目を覚まし、顔を拭いてからお気に入りのポロシャツとシャーリングパンツに着替えて、メガネをかけながら裏庭に出る。

 

「3時43分…そろそろ始めるか」

 

魔法陣を描き、その中心に右手首をナイフで軽く抉り、肉と血を垂らす。

 

準備は完了。陣の外に出てから軽く深呼吸。左腕にはめた時計を確認。3時59分。

 

右手を構え、もう一度深呼吸をしてから、彼は静かに口を開いた。

 

「素に血と肉、礎に石と契約の大公、祖には彼方なる地の三家の悲願

 

閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。繰り返すつどに5度。ただ満たされる刻を破却する」

 

「---Anfang(セット)

 

 

彼の声に応えるかのように、魔法陣が輝きを帯びる。

 

 

「---告げる」

 

「告げる。汝の身は我が元に。我が命運は汝の剣に。聖杯の寄る辺に従い、この意、この理に従うならば答えよ」

 

 

眩い光を放つ魔法陣から噴き出す魔力の圧に、右手を抑え、全身で抗いながら叫ぶように言葉を続けた。

 

 

「誓いを此処に

 

我は常世総ての善となる者、我は常世総ての悪を敷く者。

 

汝、三大の言霊を纏う七天

抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ---!」

 

魔法陣の輝きは最高潮に達し、突風のように吹き荒れる魔力の勢いに思わず顔を背けてしまう。

 

----------

 

それらが収まり、辺りに早朝の静寂が戻った後、まず見たのは自分の右手の甲。

 

そこにあるのは左右対称の、三画で描かれた紋章のような図形だった。

 

「これが…令呪……」

 

成功か?右手を下ろし、急いで魔法陣へ視線を移す。

 

そこには、肩には布で覆われた槍を担ぎ、鍛え上げられた上半身を剥き出しにして此方を静かに見る初老の男がいた。

 

「…………」

 

こいつが…英霊なのか?

 

もう少し神秘じみたものを想像していたのか、魔法陣の中に現れたその男を目にしてウォルターはただその場に突っ立っていた。

 

そのまま時間が過ぎること数十秒、魔法陣の中の男が静かに口を開いた。

 

「少年よ。お前が私を呼んだのか?」

 

驚きと、疑問が入り混じったような声にウォルターは気を取り直し、答える。

 

「ーーそうだ。お前が英霊なら…だけど」

 

ウォルターの返答に男はパッと顔を輝かせ、豪快に笑いながらこう続けた。

 

「そうかそうか。なるほどな。私は槍兵のクラスの英霊だ。ランサー、とでも呼んでくれ」

 

まぁ好きなように呼んでもらって構わんがな、と笑いながら告げるランサーに、ウォルターは圧倒されるばかりだ。

 

こんなのが英霊なのか?もっと殺気立ったものを想像していたが…それにランサーだと?こんな筋肉質な男が英霊でもトップクラスの敏捷性を持つというのか。いや、そもそもこんな老体が戦えるものなのか?

 

疑問ばかりが頭に浮かぶウォルターの様子を察したのか、ランサーは可笑しそうに笑いながら言う。

 

「こんな老人が戦えるのか?みたいな顔をしているな。お前さんの気持ちは分からんでもないが、今此処でこれと言ってできることもない。ただ、ガッカリさせることはしないと保証するぞ」

 

自信ありげに言うランサーを見ながら、よく笑うやつだな、と彼は呟く。こういう奴は苦手なはずなんだがな…と、聖杯を呪う。

 

自分が望んでいたのはもっとこう、淡々とした仕事人、のような英霊だったはずだ。なのになぜこんな大らかな、悪く言えばガサツそうな男が選ばれたんだ?

 

だが、聖杯が自分にこの男を割り当てたならば何か理由はあるはずだ。そう考え、彼は先ほどの思考を打ち消す。

 

そして、再びランサーに向き直ると、

 

「ランサー。俺の名前はウォルター・マッハ。これからお前のマスターとなる男だ。これからよろしく頼む」

 

そう言って右手を差し出すウォルターにキョトンとしていたが、暫くしてその意味を察したのか困ったように笑ったランサーは、こう返した。

 

「そういう堅苦しいことはしないでいいんだがな。ふむ。では私も、友好の意も込めて改めて問おう!英霊(サーヴァント)、ランサー。召喚に応じ此処に参上した。汝が我を召喚せし者か?」

 

大きく、無骨だが柔らかい手がしっかりと握り返してくる。ウォルターはランサーをハッキリと見据えた。

 

「そうだ。俺が、お前の、マスターだ」

 

ゆっくりと、一言ずつ噛み締めるように返答する。聖杯戦争に参加するのだ。その事に、今更ながら初めて実感が湧いた。

 

「そうか、ならば契約は完了だ。聖杯を目指し、頑張るぞマスター!」

 

魔力の"線"が相手と繋がるのをウォルターは感じた。そして再び大声で笑うランサーを見て、ウォルターは苦笑いしながらもホッとする。

 

召喚したのは三騎士のクラスの中の一人。ここまでは上出来だ。今すぐにでも、何匹か使い魔を飛ばしておこう。常に、他の者より先手を取り続けなければ。

 

子どもたちの、子供たちによる、大人達のための聖杯戦争。一番手は努力の秀才と豪快な槍兵。

 

時間は6月24日04時38分。聖杯戦争の準備期間は、まだ始まったばかり。

 




読んでくださって、どうもありがとうございました

さて、記念すべき1話目は眼鏡の秀才君がマッチョなランサーを召喚する話です。

それにしてもこのランサー、よく笑う人ですね。構想段階ではここまでは笑ってないです。メガネ君が望んだ通りの寡黙な老兵になる予定でした。

これじゃあイスカン○ルとキャラが被る…何処でどうしてこうなったって感じです。

まぁ最初だけなんですよ、最初だけ。優しいんです。彼は。


そんなこんなで第2話の投稿は明日を予定しております。俺の心が折れない限り、1週間おきに毎日投稿、持たなければ2日おきに1話、最低でも1週間に3話は投稿したい…な

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