Fate/Children【改稿中】   作:.副会長.

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お久しぶりです

どうも、副会長です

何でこんなに更新が遅くなったのか? 予約投稿を来年の10月31日にしていたからですね

もう2度と予約投稿なんかしません 使いこなすことができません

では、今回は主人公の話です



〜聖杯戦争の準備期間〜 ④ 6月26日05時37分

白髪の少年は、自身の部屋の中でため息を吐いた。

 

最後に残ったクラスの英霊で勝利してやろうなんて、調子に乗りすぎたかな。

 

召喚には成功した。令呪が宿る感覚はあったし、"視界"が大量の魔力で覆われたから、それは確信している。

 

しかし、自身の眼では見た目こそ分からないが、目の前に立っている英霊であろう者のステータスは非常に低かった。

 

僕の魔力量でこれって、元のステータスはどれだけ低いんだろう…

 

そう思いつつ、目の前の英霊のクラスはアサシンだろうと目星をつける。

 

アサシン。暗殺者のサーヴァントで、"気配遮断"のスキルを有する。他の英霊との戦闘はなるべく避けてマスターを直接殺す、という戦術を主とする変則的なクラスである。

 

代わりにステータスは低く、サーヴァントの中では最弱と言われることが多いのだが、"天才"は焦らなかった。

 

アサシンの場合も想定済みだ。残念ながら、僕の"眼"とアサシンの戦闘スタイルは相性抜群なんだよ。

 

彼の眼は、通常の視力と引き換えに"魔力(マナ・オド)を視認する"という特殊なモノに成っている。

 

つまり、魔力でこの世に留まっている英霊と、それを使役するマスターを見つけることなど造作もないのだ。

 

"線"で繋がった二人組を6組見つけるだけ。あとはアサシンに任せればお終い。

 

そんな事を考えながら、彼は勝利を確信していた。

 

が、目の前の英霊の言った予想もしない言葉が彼の確信を揺らがせる。

 

英霊(サーヴァント)セイバー。召喚に応じ現界した。問おう、其方が俺のマスターか」

 

「…………」

 

ーーなんだって?今こいつ、自分の事をセイバーって言った?

 

セイバーと言えば、聖杯戦争の中では最優のクラスと呼ばれているはずだ。なのに、こんなにもステータスが低いのか?それとも…"これが最優になるほど今回の英霊は弱い"のかな?

 

天才などと呼ばれていようと、彼もまだ16歳の子ども。年相応の様子で狼狽える彼を見たのか、セイバーが困った様子で続ける。

 

「---そう戸惑った顔をしないでくれるか。俺自身、なんで呼ばれたのか分かってないんだ。日本ならともかく、こんな場所で……」

 

「日本ならって、君は日本出身の英霊なの?」

 

セイバーの言葉を聞き、ステータスの低さに納得した。確かに、あんな島国の英雄など、自分でも知っているのは数人だ。

 

英霊の強さを左右する要因の一つが、召喚された地での知名度である。彼でも数人しか知らないほどマイナーな国の英霊が、この地で万全の力を持てるはずがない。

 

セイバーもそれは自覚しているようで、申し訳なさそうに答える。

 

「そうだ。見たところ君は盲目のようだが、ある意味幸運だったな。俺の姿を見ていたら、落胆は今の比じゃなかっただろう」

 

どれだけヒドイ姿をしているんだよ。

 

彼はもう一度ため息を吐いた。

 

「ーーまあ君の強さは一旦置いておいて。僕が君のマスターだから、真名を教えてくれるとありがたいな。君が誰だか分かれば、ある程度の戦術も立てられるかもしれないし」

 

------沈黙。

 

英霊にとって真名を教えるという事は、弱点を教えるに等しい。

 

英雄として後世に残るような者であれば、その死に様も当然記録されている。つまり、"名前"がその英霊の弱点を教える事に直結するのだ。

 

…が。

 

自分でも自覚するくらいマイナーな英霊のクセに何を迷っているんだ。

 

彼は目の前の英霊の決断力の無さに苛立ちを感じた。相手もそれは察したようで、慌てた声が聞こえる。

 

「や、日本武尊(ヤマトタケル)だ。どうせ知らないだろ。知らない名を言う意味はあるのか、と思っただけだ」

 

どうやらこの英霊、相当な小心者であるらしい。イジけたように言うその声からは、哀愁が漂っていた。

 

「日本武尊…あぁ、よかった。知ってる人だ。わざわざ調べる手間が省けたよ」

 

嘘ではない。が、詳細に知っている訳でもなかった。ただでさえイジけた様子の本人の前で知らないと言えば、更に面倒なことになると考えただけだ。

 

要するに気を遣ったのである。

 

なんで僕の方が自分の英霊に気を遣ってるんだ?

 

面倒くさいヤツを引き当ててしまった、と心の中で嘆くが、セイバーはそれに気づく様子も無く嬉しそうな声を上げた。

 

「おぉ、俺を知っているのか。それはありがたいなぁ。是非とも今後に生かして欲しい」

 

「今後に、って…まだ真名しか聞いてな-」

 

「ところでマスターよ。まだマスターの名前を聞いていないのだが」

 

「僕の名前を聞く前にまず僕の話を聞いてくれ」

 

なんなんだ。なんなんだこいつは。この場で叫びたい衝動を抑えながら、彼は文字どおり両手で頭を抱えた。

 

6月26日05時37分のこと。ヨハン・ラインスドルフ、16歳。若き"天才"に初めて、面倒臭いという感情が生まれていた。




読んでくださってありがとうございました

主人公、主人公と言っているのですが、この人が特別なんかある訳でもありません

強いて言うなら、7人の主人公の中で彼を中心に話が動いていく、というだけの話です

感想、質問、評価など、お待ちしております
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