どうも副会長です
Fate/Apocryphaが何処にも売ってなくて困ってます
さてさて、今回はアサシンの話です
「告げる。汝の身は我が元に。我が命運は汝の剣に。聖杯の寄る辺に従い、この意、この理に従うならば答えよ」
光り出す魔法陣。
しかし、赤髪の少年の口からその先の言葉が続く事はなかった。
突如、落ちていく視界。しかし、脳はそれを認識しない。ただ、自分が発したはずの言葉が、自分の耳にすら届かなかったことを不思議に思いながら詠唱し続けるだけだ。
「
地面に崩れ落ち、自分の声が聞こえていないのではなく、そもそも発せられていないという事に気付いた時、彼は自分の目の前に赤いナニカが広がっているのを見た。
「……?」
赤いナニカが自分の全身から流れ出る血液であるという事に気付いた時、彼はふと自分の親友である盲目の少年のことを想った。
「---」
彼が自分の友を想った時、彼は果たして"生きて"いたのだろうか。自分が死んだという事実にも気付かないまま、赤髪の少年は息絶えたのだ。
ーー訪れる静寂。
魔法陣だけが、ただそこで光り続けていた。
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子どもたちの聖杯戦争に明記された
何故なら、"子どもの遊び"だからだ。
鬼ごっこや影踏みにルールブックが存在しないように、この聖杯戦争にもそれは存在しない。
"事前の参加意思表明"も、"不可侵の準備期間"も、あくまで暗黙の了解でしかないのだ。
それを守らなかったところで、声高に咎めるものなどいない。そんなことをしている内に殺されるのがオチである。
子どもの遊びを殺し合いの戦争に変えた大人達としては目的が達成されればそれで構わない。聖杯戦争の監督役である聖堂教会は此処には存在しない。
で、あるならば。律儀に規則を守って戦う必要など無いではないか。
アサシンのマスターはそう考えたのだ。
「終わったぞ、マスター」
「そうか。ご苦労様」
スッ、と空間に分け入るかのように現れたアサシンに労いの言葉をかけ、赤髪の少年の家に背を向けたアサシンのマスターは新たな指示を出した。
「暫く霊体化していろ。使い魔からの映像によれば、他の6人のマスターもそれぞれ英霊を従えたようだからな。英霊の能力はまだわからないから、次に誰を殺るかは"本戦"が始まってから決める----」
その言葉からは、アサシンのマスターが、この1週間を準備期間としてのそれでは無く、聖杯戦争の前哨戦として認識している事が伺える。
「心得た」
短く答え、溶けるように消えたアサシンを横目にアサシンのマスターは誰とも無く呟いた。
「生憎な、聖杯戦争はもう始まっているんだよ」
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