「すまねぇ助けてもらっちまったな。」
ぼろぼろになり龍田に抱えられた天龍が言う。
「いいっていいって命が助かったのならそれでいいよ」
答えたのは空母にあるまじき姿をした髪の長い艦娘だ。
空母はほとんど白い胴着にそれぞれの色をした袴をはいている。
しかしこの艦娘は上下とも真っ黒の服装だった。
しかも刀を装備している。
「それにどうすればいいのか分からなくてさ。正直こんな手土産を持っていけるのはうれしいかな?」
「ははっ 確かにいい手土産じゃねーか! そういや名前をいてなっかったな。俺の名前は、軽巡洋艦、天龍、こっちは俺の妹の龍田、んでこのちっこいのが駆逐艦、電だ。」
すると相手が顔を真っ赤にする。
「うわ、すみません!名前言ってませんでしたね。私は雲鶴型正規空母一番艦雲鶴です。」
「雲鶴か。(知らねえなまえだな)俺からも言っておくから安心しろ!それにもう手伝ってもらってるしな。」
雲鶴の偵察機が周囲を警戒していた。心強いというもんじゃない。
とても頼りになる。
お陰でかなり助かっている。
その後タンカーに天龍を乗せて何とか目的地の呉鎮守府にたどり着いた。
天龍さんによると現在存在している正規空母は全て呉に配備されているそうだ。
ちなみにタンカーにはボーキサイトが満載だったらしい。
・・・どんだけだよ・・・
第六駆逐隊と天龍と龍田、そして雲鶴は桟橋に来ていたそこには白い制服を着た中年男性と緋色の袴をきた小柄な女性が迎えに来ていた。
「天龍大丈夫だったか?」
白い制服をきた男性が尋ねる。
「ああ、全部こいつのおかげだ。」
と言いつつ雲鶴に目線を向ける。
男性が雲鶴のほうを向く。
「君が雲鶴か、ありがとうお陰で彼らが死なずに済んだ。」
「いえいえ見捨てることができなかっただけです。」
「・・・そうか・・・天龍たちは入渠してくれ。雲鶴は私と鳳翔と一緒に執務室へ来てくれ」
「了解しました。」
執務室は机の上以外がきれいにかたずけられていてそこそこ居心地は良かった。
「鳳翔、茶を入れてくれるか?」
「ええ、提督。・・・というよりお茶くらい出さなければ常識を疑われますよ?」
「うむ、そうだが・・・。」
なんでしょうか?この空気・・・?夫婦のような感じ?
「雲鶴そこのソファーに座ってくれ」
そう言われて腰を下ろす。提督はその向かいのソファーに腰を下ろす。
すると今まで気さくな感じだった提督の雰囲気が変わる。真面目な雰囲気が醸し出される。
いきなり頭をさげて来た。
「天龍たちが生きているのは君のおかげだ。海軍を代表して感謝する。・・・ありがとう。」
「いえ、ほんとにたまたま見つけただけです!」
「そうか・・・」
ちょうど鳳翔がお茶を持ってきたので三人ともお茶をすする。
少しホッとした空気が流れる。
「さて・・・ほんとは疑いたくないんだが・・・君は何者なんだい?」
来たこれから大切になってくることだ。
「今存在する艦娘に聞いても雲鶴という船を知っているものはいなかった。・・・教えてほしい、教えてくれるのなら私たちはできる限り君の助けになることができる。」
「・・・わかりました。・・・すべて話します。」
そして元いた世界のことを話した。嘘偽りなくすべてを・・・
話が終わったときもう日は暮れて外は真っ暗だった。
「そうか・・・よく頑張ったな・・・。今日は風呂にでも入って休みなさい。後のことは私が何とかする。鳳翔、案内してやってくれ。」
そして私は鳳翔さんに連れられて執務室を後にした。
提督しかいない執務室
「どう思いますか皆さん。」
提督がもう一つの部屋に声をかける。
すると中から提督と同じ白い服を着た人たちが五人出てきた。
「別に入れてもいいでしょう。正規空母は今でもまだ四人しかいない貴重だ。」
「歴戦の空母じゃないかそれになかなか苦労しているしな」
「この世界じゃない世界から来たってのはもう慣れっこですしね。」
「ほかの子も何とかやっていけるだろ。」
「空母雲鶴は呉鎮守府に着任それでよろしいか。」
そう尋ねた初老の男性が尋ねると全員がうなずく。
「波佐見提督彼女のことは頼むよ。」
こうして雲鶴の着任が決まった。
次は時間がかかりそうです。