多分文面崩れてるし、誤字脱字が多いかも。
許してください。何でもしますから。
まぁ、これも来月のモンハンXを買うためだ。頑張らねば(血涙)
織斑 一夏は、困惑していた。
何故、あの紺碧の巨竜はこちらの意思を汲み取り、IS学園の方に軌道を直し、くわえていた白い翼竜を地面に叩き付けるのでなく空に放り投げたのか。疑問は潰えない。
が、それよりも一夏に衝撃を与えたものは、先程巨竜から放たれた白い奔流である。あの白い翼竜は何処にもいない。あの一撃で消失したのか、それとも何処かに弾き飛ばされただけかもしれないが、どちらにしろ常識的な威力ではないことは、一目瞭然だった。次は、あんなものを相手にしなければならないのかと、現場にいるものだけでなく、あの奔流を間近でみたIS学園にいた者全員が、絶望にも近いような呆れを感じていた。
『………。』
しかし、その時不思議なことが起こった。紺碧の巨竜は、校庭にゆっくりと降り立つと、その体がまるで氷細工だったかのように砕け散り、中から、紺碧の髪を持ち、深紅の瞳を持つあの青年がまた裸一貫で姿を現したのだ。
ざわ…ざわ…
明らかにざわつく。先程まで戦闘をしていた者達も、IS学園に残っていた者達も、余りにも現実離れした事態の連続で、思考がなかば追い付いていなかったのだ。そんな中、織斑 千冬が腹を抑えウゴゴ…とこの先の後始末を考えて胃に穴が開きそうになっているのは、誰も気に止める余裕は無かった。
『ふむ……。あのフルフルがどこに消えたかしらないが、まぁ脅威が去ったなら戻るか。』
何やら呟いたのを一夏は、ハイパーセンサー越しに見ていた。青年は、踵を返し裸一貫のままIS学園に入っていった。そう。素っ裸だ。それはもう阿鼻叫喚というか、甲高い悲鳴の合唱がIS学園校舎内で巻き起こったのは言うまでもない。
ーーーーーーーーー
「チフユ?」
「そうだ千冬だ。」
場所は再び応接室。再び服を着せられた青年に対しての日本語教室が始まっていた。千冬はひとまず、事情聴取も何もコミュニケーションが取れないんだからどうしようもないと、事態を知り直接電話をしてきた防衛省関係者を説き伏せ、青年に対しての2ヶ月の日本語の習得期間を、なかば無理矢理設けさせた。
「……アナタのナマエ、チフユ。」
だが千冬は、青年の理解力の高さに面食らっていた。これならもしかして、2ヶ月もいらなかったかも知れないと思わせるほどだ。
「そうだ。では、お前の名前はなんだ?」
「ナマエ、……たぶんあるけど、シラナイ。」
暫く考えるような素振りを見せながらコミュニケーションを取る。まだ、日本語教室を初めて二時間程度だが、簡単な会話なら既に出来るようになっていた。だが帰ってくる言葉は千冬が望んでいたようなものではなく、要領を得ない答えのみであった。
「はぁ、ではあの姿はなんだ?空を飛んでいたアレだ。」
「……アレが俺。いまのスガタの方がワカラナイ。」
「つまり、本当のお前はあのドラゴンのような姿で、冷気を操り自由自在に空を飛び回れると。」
彼は、言葉ではなく。頷く事で、肯定の意思を伝える。あれが、どこかの秘密結社とかが秘密裏に作っていた新型IS。とかの方がまた千冬は納得できた。というか処理が楽だった。しかし、この会話全てを鵜呑みにするとすれば、上にどう報告すれば良いのか、彼女は今日何度目かも分からない頭痛に苛まれていた。
「今日は厄日か。」
何故、今日に限って学園長は休みなのだろう。何故、今日に限ってこんなことになっているのだろうと、考えても切りがない事を頭の中で巡らせる。IS学園最強と言っても人間である。辛いときは人並みに辛いものだ。
「……しかし、オレの知っている人には、ここにいるような、空を飛んだりする人はいない。何故、飛べるんだ?」
「……そうか、ISについても説明した方がいいか。」
千冬は、ひとまず眼前問題の除去を優先する。青年に教えるのは、ある意味世界の基本常識と言える部分である。曰、ISというのは、現在の人類種における最強兵器の一角であるという。しかし、弱点として女性しか扱うことが出来ない。が、特異的な例外として、一夏のみはISが扱えるとの事だ。ここで青年は、初めてあの白銀の鎧をまとう彼の名を知った。
が、ここで違和感を覚えるのはこの青年だ。人類種の最強兵器の一角という説明を受けた彼の頭の中で思い浮かばれたのは、自らを討ち倒した彼等だ。ハッキリ言ってしまえば、あの空飛ぶ鎧をまとう者達よりも、彼等の方が強いと直感していた。それが青年の違和感だとか、疑問の正体だ。だが、彼は知らないが、青年と戦った者達は『ハンター』と呼ばれる者達で、既に人じゃねぇだろお前ら!といった輩であり、彼女達と彼等を比べるなど、少々酷な話なのだが、今はその事は置いておこう。
「それで、お前が戦ったあの化け物はなんだ?」
「記憶がタダシければ、フルフル。でもあんなに強くはない。」
「……なるほど。」
千冬は、ここに来て初めて実のある情報を得ることに成功した。実は、戦闘を終えた一夏を始め、学園内の生徒にも多数、あの化け物に見覚えがあるとのクチコミがあったのだ。それによれば、化け物はフルフルという名前でありゲームの中に登場するモンスターであるらしい。にわかには信じ難いが、フルフルが実在していたか、もしくはゲームの中の世界から姿を現したのか。
苦笑がこぼれる。こんな馬鹿げた話があろうか?これならまだ、この学園を含んだ周辺一体の住民が集団催眠を引き起こしたと考えた方が、まだ現実的だと、千冬はこの事実を笑い飛ばしたかったのだろう。だが、出撃したISの記録データには紛れもなくフルフルと、ドラゴンの姿の青年が記録されていたのだ。IS学園の管制室でもしっかりと事態の記録が残されている。つまりこれは、現実の出来事であり、紛れもない事実なのだ。
恐らく、避難していた市民の中には、あの戦闘を撮影した者も多いいだろう。それがマスコミにリークされたり、ネット上を介して公開されるのは、火を見るよりも明らか。この非常事態が、地球全体に広がる日はそう遠くはないだろう。政府も、必死になって情報を揉み消そうとするだろうが、止められるハズかない。
「今日は、この位にしよう。また明日も日本言語の確認や、事情聴取の続きとなるが、付き合ってくれ。」
「わかった。」
「もし、何か必要だったり要望があればこのスイッチを押してくれ。スタッフがやってくる。そのスタッフに頼めば、大体のものは用意させる。」
千冬が青年に渡したのは、小さなリモンコンスイッチだった。使い方を理解した青年は、それをズボンのポケットにしまう。
「さて、では部屋を移動しよう。あまり広い部屋は用意できないが、まぁ我慢してくれ。」
「わかった。」
席を立つ千冬に続いて、彼も腰を挙げる。が、千冬と違い窓の外の一部を凝視する。
「どうした?」
「……何でもない。」
二人は短く会話を済ませると、応接室から出ていった。
「あちゃぁ、気が付いてたねアレ。」
場所が先程と変わり、薄暗い部屋の中。青白く輝くディスプレイを眺める一人の女性が、美しい笑顔を浮かべながら、しかしどこか残酷な表情をたたえ呟く。もちろん答える者など誰もいない。
彼女が覗くディスプレイには、IS学園の応接室を窓の外から映した映像が流れていた。
「にしても、君の言う通りやって来たね。」
虚空に語りかけるように話続ける彼女は、何処か不気味な印象を抱かせる。
「全く、ゴミ虫の分際で私のちーちゃん達に近づくなんて、きつぅぅいお仕置きが必要だね。」
どこか軽い調子に喋る彼女だが、その顔に張り付いている笑顔は、どこか邪悪でおぞましい。美しく整っているが故に、よりそれは醜悪に見えてしまうのだ。
「もう少し待っててね、皆…。もうちょっとで、私達の理想郷が創れるよ♪」
歌うように言う。
彼女の目に写るものは、先程とは別のディスプレイ。その画面には黒い何かが、まるで子宮の中で眠る子供のように体を丸め、何かの機械の中で鎮座していた。重苦しい胎動と共に。
ーーーーーーー
ここが暫くの寝床だと案内されたのは、お世辞にも広いとは言えない、少し汚れた小さな部屋だった。話に聞いたところ、倉庫を無理矢理開けて、急ピッチで掃除を済ませたのだとか。
『柔らかい。』
だが、今までの生涯を、天廊の固い床で過ごしていた彼からしたら、この柔らかいベットは天国にも近いものだった。
しかし、と彼は自らを振り返る。あの四人に討ち取られ、気付けば人の姿でこの外の世界にいた。そしてフルフルも現れ、それを彼が倒した。さらにフルフルが現れたあの空の亀裂。実は、まだ残っているらしい。今後、あの亀裂から再びモンスターが現れる可能性は十分に考えられる。しかし、調査した結果、あの亀裂。正確にはその向こう側に対しては、こちら側からはどんな干渉も出来ないらしい。くぐろうとしてもすり抜け、何か『物』を入れようとしても、同じくすり抜けてしまうらしい。
だが亀裂の向こう側の景色は、亀裂を介して覗き見ることが出来る。まだ亀裂に映る景色だとかの情報は公開されてないため、彼には詳しいことは知り得ないが、おそらく明日の事情聴取で聞かれると予測していた。話によれば、彼が堕ちた場所もその亀裂の近辺であり、その向こう側の景色の見覚えに対して質問されることは容易に想像できた。
しかし、それを答えることは、おそらく叶わないだろう。彼は今まで、天廊と呼ばれる場所の一室の番をしていたのだから。外の景色は知りようもない。
こんこん
部屋の扉が叩かれる。青年は、これが入室の合図となる行為なのだと理解していた。それ故に扉に目を向け、訪問者が何者なのかを確かめようとする。が、暫くたっても誰も入ってこない。扉の向こうでは「あれ、居ないのかな?」等と話し声も聞こえる。そこで、彼は千冬が「入れ」という言葉を使っていたことを思い出すことが出来た。
「入れ。」
「え?えと、失礼します。」
扉の前に居たのは、一夏だったのだが、予想外の上から目線かつ、それに見合った迫力のある声に面をくらい、少し緊張した面持ちで入室する。
「確か、一夏だったか?」
「あぁ、ヨロシク。お前の名前は?」
「おそらく…無い。いや、最近ドゥレムディラと呼ばれた覚えが。」
「ドゥレムディラか、長いからドゥレムって呼んでも良いか?」
青年は、頷く事で答える。
「にしても、もう日本語も完璧じゃないか。」
「完璧?……あぁ、まだまだだ。時々単語を間違える。」
「それでも、半日やそこらでそこまで喋れてるんだから上々だよ。ところで、ドゥレムは夕飯はもう食ったのか?」
「夕飯?夕飯とはなんだ?」
「え?あぁ、えぇと。ご飯だよご飯。」
「なるほど、しかし、日本語とは難しい。同じ言葉でも沢山の呼称がある。まだまだ勉強不足か。」
「まぁな、日常会話をするくらいなら今の段階でも十分な感じだけどな。で、ご飯は食べた?」
「いや、まだだ。」
「じゃぁ、一緒に食べに行こうぜ!」
一夏はそう言って、青年ドゥレムの手を取り部屋から出る。ドゥレムは突然のことに驚きながらも、一夏に黙って引っ張られる。少し、楽しかったからかも知れない。会話によるコミュニケーションが。今まで一人孤独に過ごしていた彼にとって、言葉を交わすことはほぼ初めての経験だからこそ、ドゥレムは、一夏や千冬との会話に積極的で日本語を逸早く習得しようとしていたのだ。
今日、この日より。彼等の動乱の時が始まる。世界の存在を揺るがす、混沌かつ邪悪な存在の胎動に呼応するように現れたドゥレム。しかしまだ、彼等はこの先のこれからをまだ知らない。今はただ年相応な者は年相応に、世間知らずな者はそれ相応に、この平和な日々をただ楽しむのである、
またお気に入りが、増えててぼかぁ嬉しかったよ。
こんな自己満でも読んでくれる人がいると嬉しいね。
ゆっくりな投稿になると思うけど、付き合ってくれたら嬉しいです。