「で、地霊殿ってここなの?」
とサイタマは和服に着替えつつ勇儀に聞いた。
「いや、ここは旧都だよ。地霊殿は、見えるか?アレ」
勇儀が指さした方向をサイタマは見る。そこには少し高めの建造物があった。
「ああ、突っ込んだところか」
とサイタマは言った。サイタマの視力はかなりいい。だからすぐにわかったのだ。
「で、なんでそんなこと訊いたんだ?行くのか?あそこに」
「え?少し興味あるだけだぜ」
「そっか」
勇儀とサイタマはそんな他愛のない会話をしていた。
~☆~
「で、その男が突っ込んできて?」
「「こうなったわけです」」
お燐とお空は自分たちの飼い主である古明地さとりにさっき起こった出来事を報告していた。
「お空」
「はい、なんでしょう?」
「その男の容姿、覚えてる?」
「ハイ!なんか冴えない顔したハゲ男でした!」
「そうなの」
「で、それでどうするんすか?」
「その男を連れてきて頂戴、話がしたいの」
「わかりやした!」
そういってお空は壊れたところから飛び出した。
「・・・どんな人なのかしら」
さとりは少し楽しみにしてそうな顔をしていた。
~☆~
「サイタマさん!」
「お、鈴仙。どした?」
「どしたもこしたもありませんよ!なんで急にいなくなるんですか!」
「だってよぉ~早く行きたかったしよぉ~」
「子供か!」
「俺25だけど」
「そういう意味じゃない!私の気持ちも考えてくださいよね!」
「ゴメンゴメン」
鈴仙とサイタマがそんな会話をしていると、
「そこのお人ー!」
と声をかけられた。
声のしたほうを向くと、先ほど見かけた黒い翼をはやした女、『霊烏路空』がいた。
「ああ、さっきの。どした?」
「さとり様があなたに用があるんすよ!」
「どんな用?」
「わかんないすけど、とにかく来てほしいらしいっす!」
「・・・」
「サイタマさん、さとりという女はそこまで性格がよくありませんよ。人の上げ足を取ってくるようなやつです。この誘いには乗らないほうがいいかと………」
「行くか」
「人の話を聞いてましたか?!」
「聞いてたよ」
「だったらなぜ!」
「え?だって…」
サイタマは一泊置くといった。
「俺が行かないと相手が困るだろ?」
「」
鈴仙は言葉を失った。この人は心が広すぎる。
話によると世間から非難され続けられていた。しかし、彼はそんなことも気にせず、それを受け入れてしまうのだ。よって心が広いことは鈴仙でも理解できた。しかし、ここまで広いのか。
やはり、やはり、サイタマという男は無限大だ。
「フランもいく~!」
フランはすごいニコニコとして言った。
「あ!いいっすよ!さとり様なら許してくれるっす!」
空はにこにことしていった。
「行くぞ、鈴仙」
サイタマが声をかける。
「・・・はい!」
鈴仙はすごくさわやかそうな顔をして言った。
続く