一撃男が幻想入り   作:海棠

35 / 58
三十五撃目-決着/The real condition-

『ところで鈴仙さん』モグモグ

『はい、なんでしょう?』モグモグ

『なんでサイタマ、だっけ?あの男について行ったの?』ゴクゴク プハー

『理由ですか?そうですね・・・』ゴクゴク

鈴仙は少し考えているようなポーズをとる。

『あの圧倒的強さですかね』モグモグ

『ほう、教えてくんない?』ゴクゴク

『あの人、里に出てきた怪物を一撃で葬り去ったらしいんです。そして、その噂はすぐに永遠亭まで来ました。私は少し疑ってかかってたんですけど、撃ってみたらキャッチされましてね。そのあとお手合わせもしてもらったんですがすごく強くて。私はどうやってサイタマさんがあの強さを手に入れたのか、知りたいんですよ』ゴクゴク

鈴仙ははにかむように言った。

『なるほどねぇ・・・』ムシャムシャ

『まあ、今のところまだつかめてませんけどね』モグモグ

『そっか~・・・』ゴクゴク

『あぁーっと?!霊夢選手、ここで近接戦に出たようです!』モグモグ

『あ、あれはぁ!』ムシャムシャ

『知っているんですか、萃香さん?!』ゴクゴク ムシャムシャ

『あれは、博麗の巫女代々に伝わる近接用の拳法、≪博麗厄殺拳(はくれいやくさつけん)≫・・・!』ムシャムシャ

『一方のサイタマ選手、その博麗なんたら拳を流すこともせず、ただ堂々と受け止めております!なんか顔やら鳩尾やらにもろに入っていますが平然としております!苦痛の表情のくの字もありません!やっぱすごいぞサイタマ選手――――!!!!』モグモグパクパク

そんなことを言う鈴仙の顔はなぜかうれしそうだった。そしてどんな状況であろうとも酒を飲んだりつまみを食べたりするのをやめないのも評価しておきたい。

『あ――――っ!!!!!サイタマ選手、はね上げられた――――――!!!!霊夢選手がすぐに飛び上がる!!!!そして、なんだ?!!叩き落としたぁ―――――!!!』

サイタマが地面にたたきつけられる。

『サイタマ選手、地面にたたきつけられております!!!!そして、霊夢選手!それに追い打ちをかけるように思い切り踏みつけたぁ―――――!!!!!!地面が!地面が陥没したぁ―――――――!!!!さすがは博麗の巫女!容赦ねぇぜ!!!』

『お前そんなキャラだったっけ?』ゴクゴク

 

 

~☆~

 

 

「ねーねー」

「なぁに?」

「こいしちゃんってさ、なんでこれ、あなたのおねえさんみたいにひらいてないの?」

「これ~?こいしのはなしきいてくれる~?」

「いいよ~」

「わかった。じゃあはなすね。・・・こわいの」

「え?」

「にんげんがこわいの。なにかんがえてるかわかんないから」

「こころよめるの~?」

「うん、だけどそのせいでわるくちいわれてて~・・・」

こいしはシュン…とする。

「それはすこしおかしいよ!」

フランは勢い良く立ち上がる。

「え?」

「なんでこころがよめるくらいでわるくちいわれなきゃいけないの?フランにはりゆうがわかんないよ」

「やさしいね~フランちゃん」

「そんなことないよ~。・・・だったら、なんでおじさんにはついてきたの?」

「え?おねえちゃんをこうていしてくれたから?」

「そっか~・・・」

「おにいさんはいいひとだよね」

「うん!」

ドォン

「「あ」」

「だいじょうぶかな~、おじさん…」

「だいじょうぶかな~、おにいさん…」

 

 

~☆~

 

 

こんな展開前もあった気がする。俺はそう思いつつ起き上がる。

上を見るとすがすがしいくらいの晴天が見える。どうやらまじで地下まで叩き落されたらしい。

「あれ?」

立ち上がっていると偶然鬼と遭遇した。

「あんた、さっき星熊の姐貴と戦っていた人間だよな?ここで何してんだ?」

「ああ、霊夢ってやつに叩き落されたとこなんだ」

「博麗の巫女に?!あんた何やったんだよ」

「ああ、神社壊しちまった」

「それは仕方ないな」

「そうだな。俺もそう思う」

まあ、あの怒り方は少し異常だけどな。

俺は服についた土埃を払うと上を見据える。

「じゃあ戻るわ」

「おう。元気にしてくれよな」

「そっちもな」

俺は飛び上がった。

 

 

~☆~

 

 

『あ!戻ってきました!さすがです!サイタマ選手!』

『そろそろアンタの主観も入ってきてるな』

『もう疲れたんですよ!これくらいいいじゃないですか!!』

『怒んなよ』

『怒ってないですよ。あ、霊夢選手何か取り出しましたよ?』

『あれお祓い棒だよな?なにする気だ?』

『あぁ―――っ!巨大化しました!あれは何でしょうか?!!!』

『あれ当たったらさすがにきついんじゃないのかい?!!』

『ああ、サイタマ選手に霊夢選手の巨大化した無慈悲なお祓い棒がぁ――――!!!!そのまんま真横にフルスイングで降ったぁ――――――――――!!!!!!!』

『おいおい!このままじゃ当たっちまうぞ!』

『あぁっ?!!!サイタマ選手、そのお祓い棒を片手でキャッチしました!!やはり規格外すぎます!』

『やっぱあれ人間じゃねぇだろ!!』

『私も薄々そう感じています!!!そしてサイタマ選手、霊夢選手の両手首をつかみました!そして何か話しております!!おぉ―――ッとぉ!!!!霊夢選手の顔から怒りの表情が消えていきます!説得に成功したのでしょうか?!!』

『ああ、霊夢が!人にめったに謝らない霊夢が!頭を下げた!!』

『試合終了!勝者はサイタマ選手です!!!』

そして鈴仙と萃香は大笑いして転げまわった。

 

続く

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。