一撃男が幻想入り   作:海棠

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四撃目ーお手合わせ/Fightー

サイタマ達はそばを食い終わると別の場所に移動した。ここなら周りに被害が及ばないだろうという鈴仙の判断だ。

「で、本気でやるわけじゃないんだろ?」

「何言ってるんですか?本気でやらさせていただきますよ?」

(まじかよ。こいつほんとにジェノスそっくりだな、まじめなところが。)

サイタマはそう思った。

「あと」

「?」

「手加減なしでお願いします」

「勝手に決めるな」

「どちらかが参ったというまで続行します」

「だから勝手にルール決めんな」

「お願いします」

「無視かよ」

次の瞬間、鈴仙がサイタマの目の前まで詰め寄る。そして飛び上がり、膝蹴りをくらわそうとする。

サイタマはその足をつかむと軽く放り投げた。といってもサイタマレベルでの軽いであり、鈴仙は上空へ投げ飛ばされた。

「?!?!?!」

鈴仙は一瞬何をされたのかわからなかった。しかし、すぐに空中で体勢を立て直したかと思うと指先から大量の光弾を発射する。サイタマはそれを横目で見る。

「連続・普通のパンチ」

すさまじい勢いで打ち込まれる拳のせいで光弾がすべて叩き落される。

次の瞬間、サイタマに衝撃がぶつかった。鈴仙がいつの間にかサイタマの胸倉をつかんでいたのだ。

鈴仙による連続パンチがくり出される。しかし、サイタマはそれをすべて手の甲で受け止めていた。そして、超軽く突き飛ばした。しかし、これもまたサイタマレベルでの超軽いであって鈴仙にとっては強烈な一撃でもあった。よって、かなり吹き飛ばされる。地面に着地したが勢いは殺しきれず、ズザーッと滑っていたが途中で空中で回転して着地した。

 

 

 

 

 

 

~鈴仙サイド~

 

皆さまはウルトラ怪獣というのをご存知でしょうか?知ってると思います。ここでは皆さまは知っているという前提でお話しします。

私はウルトラシリーズの最終回に出てきた怪獣が好きですが(というよりウルトラマンたちを苦しめた怪獣が好きですが)、その中でも一番好きなのは『宇宙恐竜』の肩書を持つ『ゼットン』です。あの西洋甲冑のようなフォルムとほとんどを黒でまとめ上げたようなデザインが好きです。そして、何よりもあの強さですね。初代ゼットンはカウンター主軸で戦っていましたが、それでもウルトラマンを軽くねじ伏せることができるくらいのパワーを持っていました。そして、私が初めて見た時の絶望感はすさまじかったものです。ちなみに次に好きなのはパワードゼットンです。あの巨大感が好きですが、初代よりも無機質感が出てて好きです。まるで対ウルトラマン用に作られた怪獣だなって感じがします。そして、それに対抗していたウルトラマンたちの絶望感はすさまじかったのでしょう(ジャックを除きます)。

そして、今私はそれとおそらく同等の絶望感を味わっていました。サイタマさんはカウンターしかしてきません。まるで攻撃しに行くのが無駄な行為かのように。私は無力感を味わいました。しかし、サイタマさんは何を思ったのか知りませんが、自ら少し動き出したのです。次の瞬間、消えました。そして、気づいた時には目の前にサイタマさんがいました。私はびっくりして殴りかかりました。しかし、そこにはサイタマさんの姿はなく、代わりに後ろからかなり強烈な殺気が感じられました。私はそれに向って後ろ回し蹴りを繰り出しました。しかし、手ごたえはまったくもってありません。そのかわりにまた後ろから強烈な殺気を感じました。何かしら対処しなければならないことはわかっていました。しかし、体が追い付いてくれないのです。

この時、私は久しぶりに味わいました。弾幕ごっこでは絶対に味わうことのない感覚です。そう、

 

「死」の感覚です。

 

私は硬直しました。しかし、その拳は目の前で止まったのです。そして、その拳の持ち主は私のおでこをぺちんとたたいて言ったのです。

 

「終わりだ。飯食いに行こうぜ」

 

私は少し唖然としました。手合わせしてほしいと頼んだのは私です。しかし、追いつける気が全くしないのです。私はサイタマさんに遅れてついていきました。

 

 

 

 

~サイタマサイド~

 

「で、なんでお前がここにいるんだよ」

俺はなぜか自分の部屋にいる鈴仙に尋ねた。

「サイタマさんはどのような薬を使っているのですか?」

人の話聞けよ。

「いや、使ってねぇけど・・・、なんでそんな質問したの?」

「いえ、禿げているのは薬のせいかと」

「ちげぇよ」

「では、なぜ禿げているのですか?」

こいつ、節操つぅものがねぇな・・・。

「三年間トレーニングに勤しんでいたらこうなった」

「トレーニング?」

お、喰いついた。

「知りたいか?」

「はい!」

「まず強靭な肉体を作ることから始まる。

 

毎日、腕立て100回、スクワット100回、腹筋100回、マラソン10㎞欠かさず行う!そして、精神を鍛えるためにどんな日でも暖房器具や冷房器具を使わない!」

 

「・・・ゑ?」

なぜそんな顔をする。

「たったそれだけですか?」

「ああ」

「そのちょっときつめの筋トレを毎日行うだけですか?」

「ああ」

「・・・ふざけないでいただけますか?」

「ふざけてねぇよ」

「・・・やっぱり薬のせいで」

「だから違うっての!」

「だったらなんで禿げたんですか?!!」

「これは禿げるまで筋トレしたからだよ!」

「毛根弱すぎやしませんかね?!」

「うっせぇ!余計なお世話じゃい!」

しばらくお互い息切れするまで口げんかが続いた。

「「ゼェ・・・ゼェ・・・」」

「・・・あのなぁ」

「・・・なん・・・ですか・・・?」

「お前はいったい何なんだよ」

「私ですか?私の話を聞いてくれますか?」

「・・・いや、いいわ。別に興味ねぇし」

それになんか既視感あるし。

「・・・あれは今から 「人の話聞けよ」 36万、いや・・・本当に何年前の話だったでしょうか 「覚えてねぇのかよ」 ・・・。まあ、いいんです 「いいのかよ」 そんなことはどうでもいいんです 「お前実は面倒くさがり屋だろ」 。私はもともと月の兎でした。あの頃はすごくしみったれた世の中で 「月にも世の中とかあるんだな」 、それでも私はすごく幸せな毎日を送っていました。・・・まあ、アポロが月面に降り立つということはありましたが 「それ結構昔の話だぞ」 。そして、私はすくすくと成長していき、いつしか訓練生になりました 「なんのだよ」 。・・・月には軍が存在するのですが、その前に試験があるのです。体力試験と筆記試験の二つです。私はどちらも満点で合格し、訓練生の時期エリートとして早くも君臨してしまいました。そして、上司からも将来有望だと言われ、訓練に勤しんでいたのです。もう誰にも負けない。絶対勝てると思っていたその時です。外界の強力な妖怪どもが攻めてきました。奴らは赤い旗を持ち、月の都を次々と破壊していきました。私も戦闘に参加しましたが、結果は惨敗。部隊は壊滅し、私の故郷も壊滅しました。息は絶え絶えでもう死ぬかと思ったその時、救助部隊の中にいた八意永琳、後の私の師匠です。彼女が現れたのです。私はこの時、命を救ってもらったのです。私はここで思いました。この人の役に立ちたいと。そして私は彼女の近衛兵となり、その後を過ごしていました。しかし、彼女は輝夜様の教育係でもあったのです。その輝夜様が突然下界におりたいといったのです。師匠はそれについていくしかありませんでした。そして、私もついていくことになったのです。しかし、このころから私はすごく不安を覚えていました。私は脱走兵になっただけではないか。ほんとは大したことはないんじゃないかと。そんな恨めしい毎日を送っていたある日のことでした。村に出てきた怪物を一撃で粉砕したという外来人が現れたというではありませんか。そう、その外来人こそがサイタマさん、あなたです。私はあなたから何か学べるのではないかと思いました。そして私は思い立ったのです。あなたに強さの極意を教えてもらおうと!強くなる秘訣を教えてもらおうと!そう思ったのd 「うるせぇ!話が長い!20字以内でまとめやがれ!」 ・・・サイタマさんの弟子にしてください!」

こいつ頭の回転速すぎだろ…。

・・・こいつの決意はわかった。俺も相応の返事しなければかっこが付かねぇな。

「・・・鈴仙」

「はい!」

「実を言うと、俺もなぜ自身が強くなったのかいまいちよくわかってない部分があるんだ」

「そうなんですか?」

「ああ。しかし、お前の決意や信念は十分に伝わった」

「つまり・・・?」

「お前の好きにしろ」

「・・・はい!「ただし」・・・?」

「俺はこの世界についてよくわかってない。しかし、興味はある。よって、お前に俺の案内役をしてほしいんだ。できるか?」

「はい!任せてください!」

俺は鈴仙と握手した。

 

続く




サイタマが原作よりも熱血キャラになってしまった…。
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