一撃男が幻想入り   作:海棠

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四十一撃目-フランドール・スカーレットは何故、ああなってしまったのか①/Memory-

同時刻

 

レミリア「・・・」

 

パチュリー「・・・」

 

美鈴「・・・」

 

咲夜「・・・」

 

小悪魔「・・・」オロオロ

 

紅魔館では皆が黙って同じところにいた。

時計の音が妙に部屋に響く。

議題はこれである。

 

 

 

 

 

レミリア「・・・フランっていつからああなったのかしらね?」

 

 

 

 

 

これである。

 

美鈴「そこについに踏み込むんですか?やめといたほうがいいですよ」

 

レミリア「わかってるわよ。踏み込んだらいやな気分になる可能性があるのは」

 

美鈴「だったら・・・」

 

レミリア「でもね、やっぱり気になるのよ。いつからああなったのか。お姉ちゃんとしては知る必要があると思うの。どう?」

 

そういうと皆納得したような表情になった。

実際いつからフランがああなったのか気になる。

 

パチュリー「まずは状況整理よね。あの子がああなったのはいつかわからない」

 

咲夜「私が来た時にはもうああなってましたよね?」

 

小悪魔「多分、そうだった、と思います。確信は持てませんが…」

 

美鈴「咲夜さんが来た時にはすでにああなっていたのは確かですね」

 

パチュリー「というより美鈴は何か知らないの?」

 

美鈴「へ?」

 

パチュリー「だって、あなた咲夜が来るまでメイドしてたじゃない。しかもフラン相手によく遊んでいたじゃない」

 

美鈴「ああ、そういうことですか」

 

美鈴は少し考え込むようなしぐさを見せた。

少し時間がたった後、美鈴は顔を上げる。

 

美鈴「・・・覚えていませんね。いつの間にかああなっていました。ですが、あれは間違いなくフラン様です。つま先から頭のてっぺんまでフラン様です。あれはフランドール・スカーレットというジャンルなんだと思います、多分。そうとしか言いようがないんです。だってレミリアお嬢様とはあまりにも性格がかけ離れているんですから。確かに5歳差なら性格は出るかもしれません。しかし、性格が違いすぎるんです。全く正反対すぎるっていうか・・・、そんな感じです」

 

レミリア「・・・そう」

 

皆は黙りこくってしまう。その場に重苦しい静寂が訪れる。

その時、小悪魔が手を挙げた。

 

小悪魔「・・・アルバム見たらどうでしょうか?」

 

『その手があったか!!!』

 

小悪魔「普通気が付きますよね?!!」

 

レミリア「よし!善は急げだ!咲夜!アルバムとって来い!」

 

咲夜「了解!」

 

そういって咲夜はふっと消えた。

次の瞬間、2、3枚のアルバムを持った咲夜が現れた。

 

咲夜「持ってきました」

 

少し息が荒れている。全力疾走で走ったんだろうな。美鈴はそう思った。

レミリアはさっそくという感じでアルバムを開ける。

 

レミリア「これが生まれた当時」

全員「うん」

 

レミリア「これが多分五歳の時」

全員「うん」

 

レミリア「これがおそらく10歳の時」

全員「うん」

 

レミリア「これが・・・あれ?30歳くらいの時かしら?」

全員「うん」

 

 

レミリア「これが、100歳の時」

全員「うん」

レミリア「このころにパチュリーと知り合ったのよね」

パチュリー「そうだったかしら?」

 

レミリア「これが200歳くらいの時」

全員「うん」

レミリア「この時に美鈴が入ってきたの。あの時のあんたは荒れてたわよね」

美鈴「アハハ・・・、まあ、いろいろありましたからねwww」

 

レミリア「これが300歳くらいの時」

全員「うん」

 

レミリア「これが325歳くらいの時」

全員「うん。・・・うん?」

レミリア「?」

咲夜「ちょっと待ってください。戻ってくれませんか?」

レミリア「うん、いいけど・・・」

 

レミリアはページを戻る。

 

そこには明らかに幼児退行を起こしているフランが写っていた。

 

全員「ここだぁ!!!」

 

レミリア「この25年の間に何かが起こったのよ!」

 

咲夜「この間に一体何が起こったんですか?!」

 

パチュリー「この間よね。いったい何が起こったのかしら?」

 

美鈴「・・・」

 

小悪魔「・・・?美鈴さん、どうかしたんですか?」

 

急に黙りこくった美鈴を不審に思ったのか小悪魔が声をかける。

 

美鈴「え?いや、何でもないですけど…」

 

パチュリー「全く違うわね…、この間よね」

 

レミリア「これで間違いないわ。この間ね?」

 

咲夜「ええ、この間。つまり、今から100~125年前くらいの間に何かがあったに違いありません」

 

小悪魔「調べてみましょう」

 

全員「ええ」

 

そういって全員その部屋を出て行った。

 

美鈴「・・・」

 

美鈴はアルバムを手に取って1ページ、1ページをじっくりと見るように見ていた。

しかし、その手は止まってしまった。

そこはちょうど、フランが明らかに幼児退行を起こしている写真だった。

 

美鈴「・・・えぐっ・・・うぁ・・・」

 

美鈴はそれを見て泣き出し始めた。声を押し殺すように泣き始めた。

そして床に膝から崩れ落ちる。両手を顔に覆って泣いた。

 

美鈴「あぁあ・・・あぁ・・・」

 

皆、覚えていないのだ。パチュリー様も覚えていないのだ。皆、皆、覚えていないんだ。

 

なんでフランが幼児対抗を起こしたのか

 

あれは、すごく暑い夏の炎天下での話だった・・・。

悲劇は起こった。

なぜ、フランがああなってしまったのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――これは美鈴だけが覚えている、紅魔館の歴史から抹消された話―――




今回は明るいと思った?ねえねえ、思った?

残念だったな!

超弩級シリアスだよ!

しかもこのシリアスは自分の全力を出す予定!
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