八撃目ーサイタマ、紅魔館に入館/Welcome to Scarlet's Houseー
「鈴仙」
「なんですか?」
「夜行くか」
「自ら墓穴掘りに行きましたよこの人?!!」
※この小説での吸血鬼は夜、魔力が倍増します。満月の夜は特に魔力が激増します。
「いや、なんかワクワクして眠れねぇだろうからさ」
「遠足のある日の前日の子供ですか!」
「いや、俺25なんだけど」
「そういう意味で言ったんじゃないですよ!!」
「じゃあおやすみ」
「寝にかからないでください!」
「ZZZ」
「もう寝たよこの人!!」
~しばらくして~
「ふぁあ~~よく寝た~」
「あ、おはようございます」
「今まで起きてたのか?」
「いえ、少しばかり眠っていました」
「そうか」
「行くんですか?」
「ああ。行くさ」
サイタマは鈴仙を見やる。
「・・・いやなら残ってていいんだぞ?」
「え?」
「お前つらそうな顔してるしな。俺はそうやって無理するのは好かねぇからよ」
「・・・」
「・・・」
この時、サイタマは鈴仙が拳を握りしめるのを確認していた。更に奥歯をかみしめているのもわかっていた。
「ここに残れ、鈴仙」
「え?」
「お前の師匠が悲しむぞ」
「待ってください!もう少しだけ!いさせてください!」
「いや、あの館には俺一人で行く。お前を巻き込むのはお断りだ」
「何故ですか!」
「相手は俺だけに招待状を送りつけてきた。つまり、お前は付いてくる必要性がないんだよ」
確かにそうだ、と鈴仙は思った。じゃあ、なぜ、私はここにいたいと思ったんだ?
「じゃあ行ってくる」
そういったサイタマを鈴仙はただ、その時は、見送ることしかできなかった。
「あれか・・・?」
サイタマが地図通りに進むと目の前に赤い館が見えた。
「悪趣味な館だな・・・」
サイタマが近づいていくと門の前に立っていた女性から声をかけられた。
「誰です?こんな真夜中に」
「ああ。招待状をもらったものだ」
と言いながらサイタマは招待状を見せる。
「・・・確かにこれで間違いないですね。どうぞ」
「さんきゅー」
そういってサイタマは門を開けて入っていった。
「咲夜さん」
急に現れたメイド姿の女にその門番は声をかける。
「何かしら、美鈴?」
「あの男、只者じゃないですよ」
「そうかしら?私が見た限りではあまり大したことないように見えたけど・・・」
「いえ、あの人は見た目は大したことがないかもしれません。しかし、中身が尋常じゃないのが理解できます」
「そうなの?」
「ええ。異常です。隙がありません」
「え・・・?」
「いえ、言葉が悪かったです。訂正します。隙だらけのはずなんですよ、ですけど、つけ込む隙がないんですよ」
「・・・彼は、人間なの?」
「人間のようには見えましたけどねぇ…」
二人は顔をしかめた。
続く