妖怪が悪いと誰が決めた   作:星杯の神子イヴ

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また、再開しました。
オリキャラも出します。
今回、会話が多いです。


S.A.H.O
1話 絶望が始まる夜明け


「九尾さん、お久しぶり。」

私は天狐になった救火(きゅうび)君を呟いた。

 

「ファラク♪、元気だったんだ。」

救火(きゅうび)君の顔がとても嬉しそうに笑った。

「ええ、元気だよ。九尾さん…私はね、この世界の秘密を知ったの。貴方がこの世界を再構成したのね。私の伝承は…信じ…ている…」

私は大蛇の幻影、ファラクの憑代と言っていいかな。

「君は本当は知っているんだろう?全ての神話…人間が…自分達…ために…考えたという…」

 

「そうだね。私だって…わかっているよ。でも、君も私も存在していると信じている人間がいるから存在するんだ。」

私は救火(きゅうび)君に思いを込めて言った。救火(きゅうび)君、君だって人間として生きたいのじゃないの?

 

 

 

「九尾の狐の頃、僕は1人の巫女に救われた。でも、やっぱり巫女って人間じゃない?」

私はアッラーさん、なんて信じてなんかいない。信じているのは救火(きゅうび)君、ただ1人。

 

「…君はなんていいたいの?精霊としてどうしたいの?」

精霊は本来、(人間や動物)を守る存在なんだ。

 

「人間として暮らしたいけど、その為には憑依しないとね。」

 

「憑依…何をする気なの?人間に精霊が憑依するなんてそんな事をしたらそれって…じゃないか。」

私は精霊というものだが精霊の意味を知らない。

 

「それじゃあ、僕は行くよ。憑依対象の人間を探すために」

救火(きゅうび)君はそう言って消えてしまった。

 

 

 

救火(きゅうび)視点

 

まさか、ファラクに気づかれるとはね。大蛇を侮っていたよ。

(君だって忘れていないかもしれないね。君だって世代を超えて知り合った人間なんだから。)

僕は小さな声でつぶやく。

 

???視点

人間ってなんで生きているんだろう?

私は呟いた。人間として生きても意味がないよね。

 

<君は体が要らないのかい?>

 

(貴方は誰なの?)

 

私は思わず、心の中で呟いた。

 

〈世間でいう精霊という者さ。君は自殺がしたいんだろう?なら、その体に憑依させてくれよ。〉

 

(ひょ、憑依!?私の魂はどうなるの?)

 

〈成仏するよ。それって君が望んでいたんだろう?)

まさか、死ぬ前に幻聴が聴こえるとはね。

 

〈もし、姿を見せてほしいのであれば後1日だけ生きてね。〉

 

私は自殺を1日遅らす事にした。

 

 

 

 

ファラク視点

全く、救火(きゅうび)君は自分勝手だよ。

ぶつくさ言っても始まらないよね。

 

 

そして僕は少女の前に姿を見せた。

その少女は魂だけ成仏し、その体に僕は憑依した。

 

 

禁断のS.A.H.Oの開発が後、一段階で終わる事を誰も知らなかった。

 




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