5つの炎の継承者   作:DYNA

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保健室

 相原冬馬(9歳)職業:小学3年生

家庭教師ヒットマンREBORN!大好きの善良な男の子。座右の銘は「極限に噛み殺す」

私立聖祥大学附属小学校の小学3年生をやっている精神年齢20歳。

神様と名乗る不審者から特典として5人の守護者の力を貰っている。

 

ボンゴレ嵐の守護者 獄寺隼人の力 嵐のボンゴレリング

嵐のボンゴレ匣にSISTEMA C.A.Iを形成する匣16個と嵐猫の「瓜」が入っている。

ダイナマイトはその気になれば量産できるけど、爆死したくないから造る気ない。

 

ボンゴレ雨の守護者 山本武の力 雨のボンゴレリング

雨のボンゴレ匣に時雨金時と雨燕の「小次郎」と雨犬の「次郎」が入っている。

時雨蒼燕流は一応扱えるけど、カス鮫に挑んだら絶対に瞬殺されるレベル。

 

ボンゴレ雷の守護者 ランボの力 雷のボンゴレリング

雷のボンゴレ匣に雷牛の「牛丼」だけ。

サンダーセットとか無理だから、牛丼が電撃角担当。

 

ボンゴレ晴の守護者 笹川了平の力 晴のボンゴレリング

晴のボンゴレ匣に晴カンガルーの「漢我流」 我流の腹の中には晴グローブと晴シューズがある。

ルッスーリアのフットワークは出来るけど、まだまだ拙さがある感じ・・・。

 

ボンゴレ雲の守護者 雲雀恭弥の力 雲のボンゴレリング

雲のボンゴレ匣に雲ハリネズミの「ロール」 雲雀さんのトンファーが入っている。

特に風紀とかには興味ないから、噛み殺す大義が見つからない。

 

ボンゴレ匣の醍醐味である形態変化は勿論出来る。

 

 以上、だいたいこんな感じ。

 

 俺が転生してから、もう3年の月日が流れようとしていた。

 

「なのはー♪ 一緒に帰ろうぜーーー♪」

「何言ってるんだ!? なのははボクと一緒に帰るんだよ!!」

「黙ってろ! この雑種共が!!」

 

 今日も呆れた光景が視界に入ってくる。

英雄王モドキ・エミヤモドキ・騎士王モドキの3人が一人の女の子を賭けて醜い争いしていた。

勝手に賞品にされている女の子は疲労が限界に近いみたいで、少しフラフラしている・・・。

と、そこへ女の子の親友の二人が女の子を助けようと頑張っていた。

 

「やめなさいよ!! なのはが迷惑してるでしょ!?」

「なのはちゃん、保健室に行こう?」

「うん・・・・・・・」

「アリサとすずかじゃないか! 俺と一緒に・・・」

「モブは黙っててください! 3人はボクと帰ります!!」

「モブ共は静かにしろ! 雑種が我に勝てるとでも?」

 

 空気を読まないのを通り越して、イカれてやがるぜ。

あの3人の女の子の呆れた顔が目に映らないのか? アレか? 目が腐ってんのか?

そんなことを思いながら、俺は鞄を背負って教室をあとにしようとする。

 

 俺はアイツらと同じ存在なんだと思うと、吐き気がしてしまう。

なんで俺がこんな世界に転生されてしまったのかと嘆いていたんだ。

俺は・・・俺は・・・リリカルなのはじゃなくて、REBORNの世界がよかったのにーーー!!

 

「先生、冬馬君が壁に頭をガンガン打ちつけています」

「なにやってんだ!? 頭から血が出てるぞ!!」

 

 うるせぇ! これがマイブームなんだよ!! 畜生が!!

 

「保健室に行こう。な?」

「・・・・・・・・・・・・・はぃ・・・・・・」

 

 俺は保健室の常連だった。退屈な授業をサボるためが主な理由だ。

 

「いいか、相原。保健室の先生を呼んでくるから大人しくしておけよ?」

「へーい」

 

 頭から血を流しているとはいえ、擦り傷程度だから唾をつけとけば治る。

でも、教師にも体裁というモノがあるから保健室に引っ張り込んだってところかな。

あーぁ・・・・バックレてやろうか・・・。

 

「と、冬馬君?」

「・・・・・・・・高町か」

 

 俺が保健室から出ようと思い、戸に手をかけた瞬間だった。

俺が戸をひくのより先に、高町なのはが戸を開いていた。

 

「今、冬馬君が使ってるの?」

「いや、別に用なんかないよ。じゃあな?」

 

 高町が一人なのを察すると、あの親友2人が3人の足止めをしていると見た方がいい。

疲労で倒れるかもしれない高町も男子の俺が保健室に居たんじゃ眠れないだろうしな。

 

「ま、まって! 血が出てるよ?」

 

 俺の制服を慌てて掴む高町。

 

「別にお前が気にすることじゃねぇだろうが・・・」

「だ、駄目だよ! 今すぐ手当てしないと・・・」

「おいコラ!?」

 

 自分の方がよっぽど重症だろうに(精神的に)

高町が俺を逃がさないように腕を組んで、無理矢理俺を保健室に留まらせた。

流石は物語の主人公だ。他のヤツと比べると行動力が違う。

 

「ほら、はやく額を此方に向けて?」

「やめろって!」

「駄目なの! 一人じゃちゃんと手当て出来ないよ?」

「うっせ、子供扱いすんな」

「冬馬君は子供だよ!」

 

 これでも前世じゃ高校生だったんだよ。だから、子供なんかじゃねぇ。

と、とりあえず大人しく手当てを受けて高町を満足させた方が吉だな。

 

「はーい、これで終わり」

「ワリィな。んじゃ、帰るわ。お前も寝とけよ。じゃないとアイツらが心配するぜ?」

「うん・・・」

 

 あの3人のストーカーのことを思い出してしまったのか、高町が浮かない顔をしている。

 

「んじゃ、先生が来ると思うけど、よろしく・・・」

「何処へ行く? 相原」

「んげ!?」

 

 俺が保健室から出ようとした瞬間だった。

保健室の先生を探しに行ったはずの先生が戻ってきやがった!?

ちなみに、俺はこの先生をゴリラと呼んでいる。容姿が俺物語の剛田猛男だからだ

名前もそのまんまで剛田猛夫だ。

 

「なんだ? 高町も怪我をしたのか?」

「いえ、ちょっと立ち眩みが・・・」

「そうかー・・・。ちゃんと休むんだぞ? 家に連絡しようか?」

「大丈夫です、剛田先生。すずかちゃんのお迎えで帰る約束をしてるので・・・」

「なら安心だ。保健室の先生は急用で出張してるからな。診てやれんでスマンな?」

「そ、そんなことは・・・」

 

 そうそう。そんなことはないって。アンタはゴリラだけど、嫌いじゃないよ。

んじゃ、俺は帰らせてもらおう・・・・・

 

「相原もベッドで寝ておけ」

「は、離せーーー!?」

 

 ごく普通に保健室から出ようとしたらゴリラに襟を掴まれて持ち上げられた。

軽く2mを越えているヤツの身長のせいで、俺は地に足をつけずにジタバタ暴れる。

でも、俺の抵抗は虚しかった。保健室のベッドに簡単に入れられてしまったんだ。

 

「まったく・・・。高町が手当てをしてくれたみたいだが、お前は頭を打ち付けてるんだぞ?

保健室の先生が超特急で帰ってきてるから、それまでここに居なさい」

「ザケンな!?」 

「高町も迎えが来るまでベッドに横になりなさい。じゃ、先生は仕事が残ってるからな」

 

 そう言って、ゴリラは職員室へと帰っていった。

あのゴリラは良いヤツなんだけど、責任感が強いのがタマに傷だ。

クソ、逃げたら明日ゴリラに追いかけ回されるかもしれねぇ・・・。

ここは大人しく寝ておくか・・・・。

 

「冬馬君・・・」

「なんだよ? さっさと寝やがれ」

 

 隣のベッドに寝ている高町から声をかけられた。

 

「なんか迷惑をかけちゃったみたいで・・・・」

「お前は悪くねぇよ。あのゴリラがお節介なだけだ」

「ううん、最近の私って人に迷惑をかけてばかりなの」

 

 それはジュエルシード関連のことを言ってんのか?

俺は一応リリカルなのはの内容は知っている。二次小説とか読んでたしな。

高町はジュエルシードをフェイトってヤツと争奪しあってるらしい。

まぁうろ覚えの知識だから、あんまり役に立ちそうにない。

 

「なぁ、いつから寝れてないんだ?」

「3日はちゃんと寝てないの・・・」

 

 お前はブラック企業に入社してしまったOLか何かですか?

そこまで追い詰められてんのかよ。裁判起こした方が身のためじゃねぇか?

 

「ご、ごめんね!? 私、寝るよ!」

 

 俺に気を使わせたとか思って、高町は布団を顔に被せてしまった。

あの3人、多分ジュエルシード集めにまで参加して邪魔してるんじゃねぇのか? 

俺はリリカルなのはには興味ないから無視を決め込んでるけど、酷い状況みたいだな。

 

「えっ!?」

「おわ!? な、なんなんだよ!?」

 

 高町が大人しく寝たかなとか思ってたとき、突然高町が携帯の画面を注視しながら飛び起きた。

 

「ど、どうしよう・・・。あの3人が屋上から此方に来てるみたい」 

「は?」

「アリサちゃんとすずかちゃんが屋上に誘導してくれてたんだけど、無理だったみたい。

まっすぐ此方に来ようとしてるって・・・」

 

 面倒くせぇ・・・。ていうか、あの二人も大変だな。

 

「冬馬君は早くここから逃げて!!」

「え?」

「あの3人、他の男子には容赦がないの。冬馬君は何も悪くないのに、手を出すかも・・・」

「弁護士呼んで裁判やったら? 慰謝料ガッポリ請求してやれよ」

 

 そう言って、俺は一階の保健室の窓から外を眺める。

ふむ・・・、2階の窓が開いてるな。アイツらがここに来るまで2分と考えて・・・     

 

「と、冬馬君?」   

 

 黙って窓の外を眺める俺に高町が戸惑っている。

高町からは死角になってるから、こっそり開匣すれば、見えないはずだ。

お前に頼るしかねぇ。頼むぞ 小次郎!

 

 俺は上着の中に5属性のボンゴレ匣を仕込んでいる。

雨のボンゴレ匣から小次郎だけを呼び出し、任務を与えた。 

雨燕の雨の炎で奴等は絶対にここには辿りつけない。小次郎なら上手くやるはずだ。

 

「さぁ、静かに寝てようぜ?」

「話を聞いてなかったの!? 冬馬君に迷惑が・・・」

「その話は終わったぜ。たぶん、アイツらはここにこないから・・・」     

「えっ!?」 

「さぁ、寝た寝た。おやすみ」

 

 その頃、冬馬に雨の炎を注入され開匣された小次郎は喧嘩するバカ3人を見つけていた。

 

「なのはの看病は俺がすんだよ!!」

「俺がやるって言ってんだろうが!?」

「俺の邪魔をするんじゃねぇよ!!」

 

 小次郎は呆れていた。このバカ3人を主である冬馬に近づけさせはしない。

手筈通り、小次郎は少量の鎮静の雨をバカ3人の頭上に降らせ、窓から外に逃げた。

 

「な、なんだ!?」

「なんで中にいるのに雨が降るんだよ!?」

「な、なんか力が抜けて・・・・」

 

 冬馬の目論みは成功した。

鎮静の雨を浴びせられたバカ3人は、その場にヘタリ込み、体のダルさを感じている。

だが、これで終わったら患者として保健室に運ばれてくるのは明白。

しかし、その心配はなかった。

 

「どわ!? 廊下が水浸しではないか!?」

 

 丁度通りかかった剛田先生が廊下のビシャビシャの惨状に驚く。

そして、3人の生徒がグッタリしているので、ワケを聞こうと思った。

 

「お、お前達、大丈夫・・・・か・・・・・?」

 

 教師としては当然生徒の安否を確かめなければならない。

しかし、その必要はないと剛田先生は判断した。

 

「お前達、この外から伸びているホースはなんだ?」

「「「は?」」」

 

 いつも仲が悪いはずのバカ3人の心が初めて一つになった瞬間だ。

剛田先生が震える手で握っている物、それは外から伸びているホースだった。

実は、小次郎が小さい体で頑張って中に持ち込んだのである。 

小次郎は木の枝から3人の顛末を見届けようとしていた。

 

「学校の廊下で水遊びとは、中々の度胸だな?」 

「ちげぇよ!?」

「ボク達は歩いていただけで・・・」

「そうだ! この雑種ゴリラがぁあああ!!」

「誰が雑種ゴリラだ!? 3人共、廊下を綺麗にするまで家に帰さんからな!!」

 

 小次郎は天罰が下ったのを見届けると、保健室で待つ冬馬の元に帰っていく。

 

 

 ゴリラの怒り声が聞こえてきたぜ。

どうやら、小次郎が上手く任務を果たしてくれたみたいだな。

 

「剛田先生・・・ど、どうしたんだろうね?」

「さぁな?」

『コンコン♪』

 

 気付けば、小次郎が窓のガラスをクチバシでノックしていた。

任務を終えて戻ってきた小次郎に感謝し、俺は保健室の窓を開けて小次郎を匣に戻す。

高町には俺の体が邪魔で小次郎が匣に戻った様子は見えなかったはずだ。

 

「冬馬君?」

 

 高町が怪しんでるから、俺もベッドに戻らないとな?

あのバカ3人には気の毒なことをしたとか全く思ってない。ざまぁ♪

 

「あら? 立ってて大丈夫なの?」

「先生!」

「高町さんのことは剛田君から聞いてるわ」

 

 小次郎を無事に回収し、後ろを振り向いたタイミングだった。

保健の先生の笹川京子先生が保健室に入ってきていた。

俺も最初に見たときは驚いたぜ。しかも10年後verだもんな。

 

「冬馬君、もう立ってて平気?」

「あのゴリラが心配しすぎてるだけっスよ」

「あれ? この絆創膏は高町さんが?」

「は、はい!」

「ふふ、冬馬君も中々やるね♪」

「・・・どういう意味でしょうか?」

 

 その顔は・・・面白がってやがるな!

なんか弄ばれそうだから帰るとしよう。

 

「んじゃあな」

「あ、バイバイ!」

 

 こうして、俺の長い放課後は終わった。

いつものように歩き慣れた道を歩いて家路につく。

なんか妙に近所のババア達から視線を浴びた気がするけど、気のせいだって思ってた。

家で鏡を見るまでは・・・・・・。

 

「あ、あんの魔法少女・・・」

 

 俺の額に貼られた絆創膏に可愛いクマさんの絵があった。

もう少しマシな絆創膏を貼れって文句を言ってやる!

ていうか、京子先生の趣味だから高町に非はないのか・・・。

 

 

 冬馬が怒るに怒れないことを悩んでいる頃、保健室では・・・

 

「高町さん、ここに普通の絆創膏があったでしょ?」

「えっと・・・・大人しく手当てを受けてくれないから、イタズラを・・・」

 

 高町なのはは確信犯であった。

しかし、冬馬がそれに気付くのはなかったという・・・

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