雷電D×D   作:生麺です

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誰おまなのは今更ってね。


斬ノ弐拾陸 誰おまフリード・セルゼン

「なに?一誠が負傷しただと?」

 

前回から数日の時が経ち、俺は何時もの様に祐斗と最近俺から殆ど離れてくれない白と共に、屋上で昼食を摂っていた。

 

そして、思い出したかの様に祐斗は一誠が怪我をしたという事を伝えてきた。

 

「詳しく教えてくれて」

 

「うん、構わないよ。

僕らも後から駆けつけたから、途中までは本人から聞いた話でしか無いんだけど...」

 

祐斗の語った内容は、ドーナシーク、アーシア・アルジェント、教会の一連の出来事が繋がっている事を明確にした。

 

なんと、一誠を襲ったのは『はぐれ悪魔祓い』だったそうだ。

更にその場にはアーシア・アルジェントもおり、一誠が悪魔である事が露呈したらしい。

はぐれ悪魔祓いとは、はぐれ悪魔と同様に罪を犯したりなどして自陣営から逃亡、もしくは追放された者達である。

 

「ただ、その悪魔祓い少し変だったんだ」

 

「変?一体どういう風に?」

 

「なんていうか、はぐれにしては妙に神にこだわっていたというか......」

 

そう言うと祐斗は適切な言葉が見つからなかったのか、うんうん唸っている。

 

「確かに妙だな。

はぐれ悪魔祓いの大半は信仰心なぞ早々に捨てているだろうに」

 

「それに兵藤君の話を聞く限り、その悪魔祓いは殺されていた契約者を見て怒っていたらしいんだ」

 

「なに?という事は契約者を殺したのはそいつじゃないのか?」

 

「どうやらそうみたいで、タイミング悪く出くわしてしまった兵藤君を犯人だと勘違いして襲ったんだと思う」

 

祐斗はそう言うが、全体を通して話の内容には違和感があった。

 

「......聞いておいてなんだが、それは本当か?疑っている訳では無いんだがなぁ」

 

「話が出来すぎている?」

 

祐斗の言葉に静かに頷く。

 

「他にもアーシア・アルジェントや気になる要素はあるが、大体そんな所だ。

そもそも悪魔祓いが”偶然”契約者の自宅にいて、そこに”偶然”いた一誠と出くわした上に、”偶然”その日に何者かによって殺害された契約者の死体が部屋に転がっていた?

随分と都合のいい”偶然”だ」

 

「そうだね、僕もこの件については誰かの意思が絡んでいるとしか思えない」

 

「とは言っても、そうなって来るとこの流れになって都合がいい奴なんて一人しかいないがな。

こっちもこっちで色々と情報収集はしていてな、それに加えて今の話を総合すると、最近になって立て続けに発生している騒動は全て一人の人間に収束しているのが分かる」

 

「それは...一体?」

 

祐斗は全く思い当たる節がないようで、俺が答えを口にするのを待っている。

 

「思えば最初に気が付いてもおかしくは無かった。

ドーナシーク以下堕天使達は何故、何の目的があって危険を冒してまでグレモリー領であるこの町に来た?

アーシア・アルジェントもそうだ。聖女と崇められる様な少女が護衛も連れずに一人でここまで来た理由は何だ?」

 

そう言いながら俺は懐から端末を取り出し、あるデータを表示する。

昨日にウルフから上がってきたアーシア・アルジェントの調査結果だ。

 

「これは?」

 

「アーシア・アルジェントの経歴を纏めたデータだ。

これは最近の物のみだが、これに今回の騒動の発端が記されている。これを見てみろ」

 

俺はそう言って経歴のある一部分を大きめに表示する。

 

「それは?」

 

「ごく最近のことだが、アーシア・アルジェントは敵方である悪魔を癒した故に『魔女』として教会から追放されていた」

 

「...そこに彼女の神器に目を付けていた堕天使達が接触した」

 

「大正解。奴らの目的は分からんがアーシア・アルジェントの神器を使って何かしようとしているのは間違いない。

近い内に俺はあの教会に突入する。リアスにも一応伝えておけ、言われなくてもするんだろうが」

 

「そうだね、今の話も含めて部長に伝えておくよ」

 

「あぁ、後もう一つ。一誠を襲った悪魔祓いだが、もしかして銀髪じゃなかったか?」

 

「よくわかったね。その通りだけど......何か心当たりでも?」

 

「あーその、多分知ってる奴だ」

 

「本当かい?出来れば教えて欲しいんだけどダメかな?部長と天野さんが怒り狂ってて」

 

「やめとけやめとけ。あの二人じゃどうやっても倒せん」

 

そう言うと祐斗は一瞬顔を顰めて、信じ難いという様に聞いてきた。

 

「そんなに強いのかい?」

 

「まぁな、ともかくアイツには挑むなと二人に言っとけ。

一応、今日は放課後オカ研に寄るつもりだから詳しい説明はその時にでもな。んじゃ」

 

 

▽▲▽放課後:オカ研部室▽▲▽

 

 

「俺達は手を出すなってどういう事だよライデン!!」

 

「落ち着け、何も一切合切手を出すなとは言っていない。

お前を襲った悪魔祓いには手を出すなと言っているだけだ。話はしっかり最後まで聞け!」

 

「ア、ハイ。ゴメンナサイ」

 

「よろしい。そもそもオカ研全員で奴に挑んでも、返り討ちにあって滅されるだけだ。

まぁ祐斗なら多少はついて行けるかもしれんが」

 

俺の言葉にリアスはムッとしながら問いを投げる。

 

「何故そう思うのかしら?」

 

「俺の予想が正しければ、その悪魔祓いは『フリード・セルゼン』病的なまでの信仰心と卓越した戦闘技量の持ち主だ。あと恐ろしい位に馬鹿だ」

 

「で、何でそのお馬鹿さんと戦っちゃいけないのよ?」

 

「以前、リアスと天野には言ったと思うが、俺は昔片腕を落とされた事がある」

 

「まさか......」

 

「まぁ、そのまさかだな。

過去に俺の腕を飛ばしてくれたのはフリード・セルゼンその人だ。

俺自身、奴と今戦っても負ける気はしないが、勝ちまで持っていけるかは分からんが......とりあえず勝てる気はしなくなってくるだろう?」

 

「.........私達はあなたの攻撃の一部すら見えないのに、それと互角に渡り合う相手に挑むのは自殺行為ね。

皆も件の悪魔祓いフリード・セルゼンとの交戦は控える様に」

 

「部長!だったら、だとしたらアーシアはどうなるんですか!!」

 

一誠が吼えた。

 

「残念だけど、もともと彼女はあちら側の人間。

自身の眷属と素知らぬ他人なら当然、私は自身の眷属を選ぶわ。おかしいかしら?」

 

「それはッ......でも、俺はアーシアと友達になったんです。

友達を助けたいと思うのはッ!そんなに駄目なことなんでs(っ・д・)三⊃)゚3゚)'∴:.ぷぁっ!!?」

 

「だから話は最後まで聞け、リアスもな。

お前達だけで挑むなら兎も角、今回は俺がいるんだから大丈夫だ。そもそもフリード相手なら多分、戦闘に発展すらしないぞ」

 

その言葉に全員が不思議そうな表情になる。

 

「言ったろう?あいつ馬鹿だって。だからすぐ騙される、今回も多分それだ」

 

「確信はあるの?」

 

「アイツが騙された回数は俺が知ってる限りでも三桁を超えている。

はぐれ悪魔祓い扱いされる様になったのもそのせいだしな」

 

「......バカなの?」

 

「ああ、馬鹿だ」

 

 

▽▲▽翌日:夜▽▲▽

 

 

「はぁ?一誠がアーシアが攫われたとか言いながら教会に突っ込んでった?祐斗と......白を連れて!?」

 

『ええ!だから直ぐに......ブチッ』

 

電話を一方的にぶった切り、加奈さんに出掛けることを伝えて玄関を出て神器を起動。

 

「一誠......白に怪我させたら敵諸共斬り刻んでくれる」

 

展開が終わると同時にニンジャランに移行。

破壊をまき散らさない程度で出せる全力で走り抜ける。

 

数分もしない内に教会に到着した。

 

「邪魔だァ!!!」

 

扉の前に降り立つと同時に扉を両断。

 

「白無事かッ!」

 

切断した扉を蹴りで吹き飛ばして叫ぶ。

 

しかし、そこには驚きの余り固まっているはぐれ悪魔祓いの集団以外何もいなかった。

 

「ん?どうやら先に来てしまったみたいだな」

 

俺が言葉を発すると、それで悪魔祓い達は我に返り戦闘態勢へと移る。

 

「まぁいい。お前達を全員斬れば......白は怪我しなくて済むしなぁ?」

 

煽る様な口調でそう言うと、如何にも血の気の多そうな奴が悪魔祓いの基本武装『光の剣』を取り出し、走り出そうとしたその瞬間、見覚えのある銀髪の男がそれを制した。

 

「待ちなさい」

 

「よう、久しぶりだな......フリード」




という事で、今回のキャラ改変の犠牲者はフリード・セルゼン君でしたー。
キチ〇イから騙されやすい信仰MAXな悪魔祓いにジョブチェンジです。

最近、天野夕麻の出番が少ない?
仕方が無いじゃない一誠がアーシアの話をしている時の形相が怖すぎて描写できないのよ!!
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