「こんな所で出会うとは、奇遇ですね雷電。
しかもまた、以前と同じ状況で」
「そうだな、いつもと変わらない状況だ。
お互いは敵対していなくても」
「与する陣営は敵同士」
「そんでもってお前は騙されてると」
「そうそう...え?」
「え?」
「............私、また騙されているんですか?」
フリードは数秒間固まったかよ思うと、たっぷりと間を開けながら震える声でそう言った。
「ああ、いつもと同じ様にな。お前のボスってドーナシークだろ?」
「そうですが...それが?」
「お前は知らないとは思うが、あいつの目的はアーシア・アルジェントの神器を引っこ抜く事だぞ?
で、お前の後ろにいるそいつらは多分全員知ってる」
「それは本当ですか!?そんな事をすればっ」
「死ぬな、当然。
で、一応俺はそれを止めに来た訳なんだが」
フリードは不思議な体勢で考え事を始め、元に戻ったかと思うと懐から光の剣と光の銃を取り出した。
それを見て悪魔祓いの一人がフリードに寝返られては困ると言わんばかりに、声を掛ける。
「ふ、フリード様!あの様な怪しげな奴の言うことを信じてはいけません!!
それに先程、奴は悪魔の手先と自分から名乗ったではありませんかっ!
ここ最近、悪魔と契約してやりたい放題しているのもきっとあいつです!!
ですから早く奴をころ......し」
そこまで言ったかと思うと、急にその場に倒れて動かなくなった。
突然の事に雑魚悪魔祓い達がざわつき始めたが、その原因を叫ぶ声を聞いた瞬間にざわめきが騒ぎへと発展した。
その原因とは、フリードの銃から音も無く放たれた光の弾。
そして、それを放ったフリード自身は悪魔祓い達の方へ振り返り、聖職者が出してはいけないようなドスの効いた声で喋り始める。
「黙りなさい。
私を騙し、あまつさえ私の友を侮辱するとは......その罪」
ーーー万死に値します。
▽▲▽▲▽▲▽
一方その頃というよく使う表現のアレでは、鬼気迫る表情の雷電に突然留守を任された加奈さんにスポットを当ててみる。
ということでお久しぶりです、加奈です。
...私は一体誰に挨拶してるの?
「そうだ、そんな事よりらいくんこんな夜中に何処に行くんだろう?まさか女!?」
もちろんそんな事は無いと思っての発言だが、口に出した直後に小猫ちゃん(同じ家に住む時に名前呼びでいいと言われた)の事を思い出した。
「一応らいくんの気配を追って......」
一応の確認だからと自分に言い聞かせて、らいくんの残った気配から言った方向を割り出す。
え?何でそんな事が出来るか?好きな人の匂いや気配ならいくら隠そうとしても普通分かるでしょ?
「っと、行き先はあっちの方向ね」
気配云々の時点で家からは出ていたので、しっかりと施錠だけは済ませて背中から堕天使特有の黒い翼を出す。
その翼を使って素早く飛び立ち、らいくんの気配の続く先へと進む。
「待っててらいくん!今行くからね!!」
思えばこの時の私に冷静さなど欠片もなかったのだろう。
何故ならその向かった先が、ドーナシークのいる教会だと気付くことすら無かったのだから。
加「不吉なモノローグやめて!!」
残念ながらこれから起こるお前のイベントは確定事項DA☆