IS 罰の記録   作:elf5242

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エピソード《R》4

レイヴンがリンクスとの情報交換を完了し学園へ戻って数日経った頃、一組では早くも別の話題で持ちきりになっていた。

 

「きょう、転入生が来るんだって!」

 

「どんな人かな…………?」

 

その言葉を聞くと、すぐ様目を閉じてジェネレーションシステムにアクセスをかけ、データベースに入る。レイヴンが目を開けるとそこには大量の本棚が所狭し並び、天高く積み上げられ伸びている。(イメージとしては仮面ライダーダブルの星の本棚)

 

「検索開始、ファーストキーワード "転入生"」

 

レイヴンがつぶやくと本棚が本ごと電子データつまりは0と1の羅列になって消える。それでもまだ億単位の本が残っている。

 

「セカンドキーワード "代表候補生"」

 

次の言葉をレイヴンがつぶやくとまた本棚が本ごと消える。そして残ったのは本棚一つ。

 

「サードキーワード "IS学園"」

 

そして最後の本棚が本一冊残して消える。それを手に取りレイヴンは読み始める。

 

「…………」

 

レイヴンは暫く本を読み続ける。そしておもむろに本を閉じる。

 

「キーワードリセット、ファーストキーワード "デュノア社"」

 

レイヴンは再び検索をやり直す。選択したキーワードはIS関連でも上位のシェアを持つデュノア社、それに関連する本が残り他が全て消える。

 

「セカンドキーワード "社長家族"」

 

二つ目をレイヴンがつぶやく。本棚は忙しなく動き、はたまた消え去り、必要な本だけを残していく。

 

「サードキーワード "息子"」

 

そしてまた本が一冊だけ残る。それを手にとり、パラパラとページをめくる。

 

「…………」

 

そしてレイヴンはある名前を暫く見た後に本を閉じる。

 

「キーワードリセット、ファーストキーワード"ドイツ軍"」

 

そしてレイヴンは同じことをもう一度繰り返す。そして残った一冊の本を手に取り読み始める。

 

「検索終了」

 

そしてレイヴンは目を開けると再び黒い拳銃を懐に忍ばせる。

 

『ジェネレーションシステムに報告、デュノア社に動き有り。必要性に応じ対処する。オーバー。』

 

『こちらジェネレーションシステム。了解、事象修正は此方で済ませる。オーバー。』

 

レイヴンの懐でカチリとセーフティを解除する音が響く。そして、

 

「おはよう、諸君」

 

問題のそれはやって来た。

 

 

 

 

 

 

♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢

 

 

 

 

時間は飛び、昼頃の事。

 

「君がレイヴン?僕はシャルル・デュノア。宜しくね」

 

食堂に向かう廊下で、転入生の一人、シャルル・デュノアがレイヴンに手を差し伸べ握手を求める。

 

「…………」

 

レイヴンは数秒ほどシャルルを見た後、そのまま立ち去る。

 

(無視…………!?)

 

ショックを受け若干涙目になるシャルル。そこに一夏がフォローを入れる。

 

「ごめんな?レイヴン、誰にでもこうなんだよ…………多分不器用なだけだと思うから、根気よく付き合ってやってくれ」

 

「そ、そうなんだ…………わかった」

(ホッ…………そっか、嫌われたわけじゃないんだ…………)

 

シャルルは心の中で胸を撫で下ろした。そしてレイヴンは…………。

 

「…………」

 

中庭のベンチに座り、何時もの姿勢で微動だにしていなかった。それを同じ建物の裏から別々の場所で見つめる人影が二つ。

 

「…………ッ!」

(クソッ、なんなんだあの男は!?隙だらけの姿勢のはずなのに…………まるで仕掛けられる隙が無い!?下手に仕掛ければ…………!)

 

一人は苦々しい顔でレイヴンを睨みつけ、

 

「…………」

 

もう一人は頬を少しばかり赤らめながら、憧れに近い視線を向けていた。

 

 

 

 

♢♦︎♢♦︎♢♦︎

 

 

 

『…………なるほど…………面白い…………』

 

財団は空間投影のディスプレイを眺めながら、目だけで操作する。瞳が点滅するたびに、新たなディスプレイが開かれる。

 

『…………上手くやればこちら側の駒にできる…………か…………』

 

財団は通信の画面を呼び出す。目の前に表示されるのはグリフォンの画像。

 

『J。暇はあるかな?』

 

『先ほど終了した。何用だ?』

 

『近々、レイヴンにあっち側から人員を引き抜かせる。死神部隊として…………………鍛え上げてほしい』

 

『ふん、構わない。貴様が何を考えていようが…………もうすぐ闘争は始まるのだから』

 

『違いない…………また連絡する、伯爵』

 

『待っている…………伯爵』

 

連絡画面を閉じると再び、元のディスプレイに目を戻す。

 

『さて、レイヴンにアクセスをかける、か…………』

 

財団のディスプレイに写っていたのは、一人の女子生徒だった。

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