屍番犬(ナベリウス)の鳴く夜  REBORN!×青の祓魔師 クロスオーバー   作:cibetkato

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エピローグ

― 門外顧問機関本部

 

 

「・・・以上が今回の事件の顛末です」

 

 報告を終えたターメリックに、家光は苦笑を浮かべた。

 

「ご苦労だったな・・・大変だったろう?」

 

 家光とて自分の息子の異常さに全く気付いていなかったわけではない。信じたくなかっただけで。

 

 だが、継承式の際に起こった事件で否が応でも思い知らされた。

 

 だから引き続き“周りを納得させる”経験を積ませるというリボーンの案を受け入れた。

 

「いえ・・・これでまた一つ、綱吉様の実績ができました。そのお手伝いができましたことを誇りに思います」

 

 元々、三賢者からのゴリ押しがなくとも今回の件にツナ達を参加させるつもりでいた。

 

 復讐者ですら手を出しあぐねている懸案を解決したならば、年若く平和な日本で育った甘ちゃんなボンゴレ10代目候補、などと揶揄されることも少なくなってくることだろう。

 

「未来での件や継承式の件は詳細が伏せられているからな・・・実績として語るにはふさわしくない。今回の件は渡りに船だった」

 

「ええ・・・」

 

 頷くターメリックから家光は視線を外す。

 

「・・・この血筋に生まれてきたアイツを、こんなにっちもさっちもいかない状態になる前から関わらせるべきだったかと、悩む時がある」

 

「親方様・・・」

 

「アイツがボンゴレに関わらないまま暮らせるとは思っていなかった。それでも・・・できる限り、普通の暮らしをさせてやりたかったんだ」

 

「・・・それは、親として当然の考えでしょう」

 

 誰だって自分の子どもを危険に晒したいなどとは思わない。それもただのマフィアの子弟とはわけが違う。ボンゴレⅠ世の血を引くというだけで、様々な危険を呼び寄せる。いわば呪いのようなもの。

 

「候補者が次々と不審な死を遂げていって、残すところ俺の息子だけだと気づいた時・・・甘い考えだったと猛反省したんだ・・・だが、それすらも跳ね返す程に成長してくれて、なんだか嬉しいんだよ。ハハッ、親馬鹿と笑ってくれていいぞ、ターメリック」

 

「いえ、我々も綱吉様がボンゴレ10代目として辣腕を振るわれるのを楽しみにしております」

 

 ハッキリと言ってのけるターメリックに家光は再び苦笑を浮かべた。

 

「・・・ああ、ありがとう」

 

 

***

 

 

― 日本・沢田家

 

 

「ね、リボーン」

 

「なんだ、ツナ」

 

「・・・・・・まだまだ俺達の知らない世界って、在るんだなぁ」

 

「祓魔師のことか?」

 

「うん・・・悪魔なんておとぎ話の中の存在だって思ってた」

 

「まぁ、マフィア界にも悪魔みてぇな連中はいるが、実際に目にしねぇと理解はできねぇよな」

 

 ゴロリ、とベッドに寝転がったツナは、リボーンを見る。

 

「お前もさ、まだいろいろ隠してるよな?・・・それも、実際に目にするまでは理解できないだろうから説明しないって、そういうコト?」

 

「・・・」

 

 沈黙は肯定。

 

 ツナは深い溜息をつく。

 

「まぁいいや、その時になったら全部洗い浚い吐いてもらうから」

 

「うっ・・・」

 

 思わず呻いたリボーンにツナは苦笑を浮かべる。

 

「心配してんだぞ、こう見えても。・・・なんだか、嫌な予感がするんだ・・・リボーン“達”に避けられない嵐がやってくる・・・そんな気が」

 

「超直感か・・・俺“達”ってのは、アルコバレーノのコトか?」

 

「・・・たぶん、そう。でも・・・俺達も巻き込まれそうな気がする」

 

 いつになく真剣な表情で言うツナに、冗談ではないと判断したリボーンは神妙な表情で頷く。

 

「・・・オメェの嫌な予感ってのは、外れねぇからな。覚悟はしておく」

 

 リボーンの言葉にツナはほっとしたように笑んで頷く。

 

 

 

 そんな会話を交わした数日後、虹の代理戦争が勃発したのはまた別の話。

 




**おまけ**


「ふふふ・・・ボンゴレ10代目候補、沢田綱吉ですか。・・・彼もなかなかに使えそうだ」

「・・・やめとけ、メフィスト。お前でも呑まれるぞ」

「おや、霧隠隊長・・・まだ、いらっしゃったんですねぇ」

 独り言のつもりだったのですが、とうそぶくメフィストに、シュラは舌打ちする。

「チッ・・・忠告したからな?中途半端に手ェ出して、火傷しても知らねぇよ」

「・・・ご忠告、痛み入ります。霧隠隊長・・・お疲れ様でした」

「・・・」

 得体の知れない笑みを浮かべるメフィストに背を向け、シュラは部屋を退室する。

 それを見送り、メフィストは目を細めた。

「まぁ、確かに中途半端に手を出すのは危ないですね。彼はトゥリニセッテに関係している組織の次代ですし・・・」

 悪魔の間でも囁かれているトゥリニセッテという至宝にまつわる“言い伝え”を知るメフィストはそう呟いて目を閉じる。

「マフィア界でも面白いことが起きそうです。しばらくは退屈しないで済みそうだ。・・・クックック・・・」



*********

 ここまでお読みくださいまして、ありがとうございました!!

 これにて、完結とさせていただきます。

 次回作にてまたお会いできますことを願っております。
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