「転生特典をもらっても全て得になるとは限らない」   作:野鳥

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第5話

 第5話

 

 GXを奪取してからオレはこの世界に転移して最初に降り立った場所へと向かっていた。

 基地への転移は実のところをいうと自由にできるわけではない。マーカーを打ち込んでいない場合は転移して一番最初に降り立った場所でしか転移はできない。神様に自由に行き来できるようにと特典をもらう時に言っておいたはずだが、またしても機能に欠陥があったわけだ。もう慣れてしまったので今更文句を言う気はないがな…。

 

「いや~、ついに念願のガンダムゲットだよ。長かったわ………、苦節4年。頑張ったかいがあったな~」

『何を言っている。本当に大変なのはこれからだろうに』

「いや、わかってるけど、今言わないでくれますかね…。感慨に浸りたい気分だってのに…」

 

 

 もうコイツとのこんな会話にも慣れたな…、最初の頃といえば修行の時の影響で全く頭が上がらなかったもんだが。

 

 

 

 

 

 そんなこんなでオレはGXを操縦して目的の場所へと向かっている。今まで使っていたジンはハロのやつが操縦しており、このジンはハロでも操縦可能なように最初からコクピットを改造してある。機動戦士ガンダムOOに登場するガンダムデュナメスやケルディムガンダムのコクピットを想像してもらうとわかりやすいかもしれない。

 オレは基本、衣食住とMSの修理や弾薬等の補充位しか金は使っていないため輸送機の類は持ち合わせていない。

 何回か戦闘機なんかは使った事があるが、オレの扱い方が悪かったのかこの四年間で全て使い物にならなくなった為結局は勝っても無駄だろうと思ったからでもある。

 ただ、GXを盗み出した工場から目的地まではかなり距離が離れており、いくらMSを使っていても大分時間が掛かりもう5日も経つが未だ着かない。本当に輸送機なんかを手に入れておけば良かったなと思っていると

 

 

『洸』

「んっ?どうしたハロ?」

『前方5kmに街があるようだ。今日はそこで一泊してはどうだ?』

 

 

 街で一泊か…。あの場所まではまだ距離があるから今日中に着くなんて無理だしな。この5日間野宿ばかりだったからな………よし。

 

 

「わかった、その街に泊まるか。MSはどこに隠しておく?」

『ここら一帯の地形データを解析したところ街の近くに森があり、奥に進んでいくと洞窟がある。そこなら誰にも気付かれないように隠すことが可能だろう』

「じゃあそうするか。しかしやっとまともな寝床にありつけるな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 というわけで一泊する宿を探すため街にやってきた。なかなか賑やかで活気づいた所だな。

 

 

『どうしたんだ?』

「いや、賑やかでいいなと思ったんだよ」

 

 

 この世界に来て4年。何だかんだ色んなことがあったが随分とこの世界が気に入っちまったな、オレ。戦後の影響で治安も悪かったり、シベ鉄やイノセントの件、中央政府のこと等色々と問題点はあるものの、みんなたくましく生きてて決して悪いことばかりの世界じゃないと思えるようになったな。こういう街を見てるとよりそう思う。

 オレ達はその後街を散策し、夕方に宿をとってそのまま眠りにつくことにした。

 久々にベットで眠ることができて、しっかり疲れをとることができる。その時まではそう思っていた。そう、その時までは………

 

 

 

 

 

 

 

 

「お客さん!!!」

 

 

突然店主がドアを開け、部屋に押しかけてきた。

 

 

「どうしたんだ?一体。」

「MSがこの街に攻めてきたんだよ!あんたも早く逃げないと死んじまうよ!!」

 

 

 なっ、MSが攻めてきた!!? 急いで外に出ると、遠くの方で火の手があがっており、たくさんの人々が我先にと火の手がのあがっている場所から逃げている最中だった。

 問題の火の手があがっている方角に何か巨大な人型の影が見えた。あれがおそらく宿の店主が言っていたMSだろう。この街の金品狙いか何かだろうか?

 

 

『今なら巻き込まれることなく逃げることができるがどうする?』

 

 

 

 オレがその場で立ち尽くしているとハロがそう言ってきた。

 確かに今なら逃げに徹すれば戦火に巻き込まれるようなことにはならないだろう。だが………

 

 

「…いや、あいつらを倒す。MSの隠し場所まで戻ってすぐあいつらを倒しにいくぞ」

『了解』

 

 

 正義の味方気取りってわけじゃないが、こんな状況を見過ごせるような生き方はしてないんでな。奴らにはさっさと潰れてもらおう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 10分で洞窟まで戻り、GXを起動させる。GXには前の仕事で入手した90mmマシンガンを装備してある。射撃武器がプレストバルカンだけでは心許ないからな。

 オレはGXを洞窟の外まで動かし、空を飛んで街まで向かう。ハロもジンを駆り、街まで急いで戻る。

 街はもうほとんどに火の手があがっており、これを復興させるのはまず無理だろうというレベルだった。

 店主が言っていたMSを探すと………いた。セプテム改が3機、今もマシンガンを放って街を手当たり次第に破壊している。ここまで街を破壊しているとなると金品目的ではなさそうだな………いや、もうそんなことはどうでもいい。

 

 

「なぜこんなことをしたかは知らないが、お前らはやりすぎた。………その代償は自分の命で支払ってもらおうか」

『サポートは任せておけ』

「ああ」

 

 

 オレはビームソードを引き抜き、突進を仕掛け敵に切りかかる。敵は突然現れたオレに混乱することなく初撃を回避し、距離をとって狙いを定めマシンガンを発射してくる。

 銃弾を紙一重で避けながら牽制のためマシンガンを発射。銃弾は比較的前方にいた敵の間接部に当たり、セプテム改の腕は爆発を起こしマシンガンも誘爆し、武器を失った状態となった。

 すかさずその敵に飛びかかりビームソードで切り裂く。その瞬間敵MSは爆発した。

 

 

「まずは1機」

 

 

 残った2機の内片方はビームサーベルでオレに切りかかってくる。もう片方は背中に背負っていたバズーカを数発発射してきた。

 バズーカの弾頭をマシンガンとバルカンで撃ち落とす。

 爆煙で視界が悪くなり、その瞬間を狙っていたのかビームサーベルを持った敵が切りかかってくる。

 

 

「だがな、それくらい読めてるんだよ!」

 

 

 切りかかってきたセプテム改のビームサーベルを右に避け、GXの左足で蹴り飛ばす。

 蹴り飛ばされたセプテム改は何とか態勢を立て直し、もう一度オレに攻撃しようとするが、その時銃弾の雨に晒され呆気なく爆発した。

 

『ちょうどいいタイミングだったようだな』

「ああ。援護射撃サンキュ!」

 

 

 今の銃撃はハロの操るジンの援護射撃だ。全くホントにいいタイミングだったよ。

 最後の1機はじりじりと後ろに後退していた。2機の味方はどちらも撃墜され、こちらは2機、そっちは1機とこんな状況で逃げられると思っているのだろうか?

 だが、その油断によりオレは危機的状況を迎えることになる。

 

 

『マズいぞ、洸。』

「? どうしたハロ?」

『あのMSの近くに子供がいる』

「何!?」

 

 急いでメインカメラの倍率を上げて確認してみると………

 いた!何だってあんな所に子供が! くそっ、戦闘に集中し過ぎて気付かなかった!

 今攻撃して敵を倒してしまうと爆発にあの子供も巻き込んでしまう可能性が高い。これじゃあ、うかつに攻撃できない。

 敵は何を思ったのか急に動きを止めた。そして、子供を捕まえようと手を伸ばし始めた。

 

「まずい!!!」

 

 

 あの子供を人質にとる気か!!オレは子供から敵を引き離すため、突進を仕掛けた。

 だが、敵は最初から狙っていたかのようにバズーカをこっちに向けてきた。

 最初からオレを倒すのが狙いだったってことかよ…!バズーカは今にも発射されそうで精神コマンドを使う暇もない。死ぬんだろうかオレ…そう思った瞬間

 

 

ドカァァン!!!

 

 

 敵のバズーカがいきなり破壊された。それを見逃さずオレはセプテム改の肩部を掴み、バーニアを最大で吹かせ、子供から引き離す。その状態のままバルカンをセプテム改のコクピット部分を狙って発射、そして敵を蹴り飛ばし、その勢いを利用して上空に退避する。敵は爆散し、跡形もなく消滅した。

 ステータスを確認してみると、おおレベルが上がってる。しかも精神コマンドに「直撃」が追加されてる。こいつがあればフェイズシフト装甲なんかを持った敵とかなり楽に戦えるな。

 そうこうしてレベルを確認し終わり、地上に降りようとすると通信がはいった。

 

 

『危なかったな。無事で何よりだ。』

「ああ。ホントに危なかったわ、あれは。バズーカを破壊してくれたのってハロか?ありがとな。」

『それは構わない。だがな、洸…。』

「?」

『お前、ワタシの存在を忘れていただろう。少しは事前に相談の一つ位したらどうだ。全く、バズーカを破壊するのが遅れていたらどうなっていたことか……。』

「悪かったよ…。咄嗟のことだったんでつい……。」

 

 

なんかこの4年間で随分と人間くさくなったな…コイツ。出会った当初の感じは全く残ってないな………。どうしてこうなった?っと、そうだ。

 

 

「そういえばハロ、あの子供はどうした!?」

『ああ、その子供なら今コクピットに乗っている』

 

 

………ナンダッテ?

 

 

「チョ!?待てよ!!確かに街中火の手が上がってて危ないけども、いくら何でもコクピットに乗せるって!!」

『心配ない、街の外まで乗せるだけだ』

 

 

大丈夫なんだろうか、ホントに………?

 

 

 

 

 

 

 

 現在、街の外に出て例の子供、いや坊主をジンのコクピットから下ろしたところだ。

 何故あんな所にいたか話を聞いてみると元々あの街の住人で、MSが襲ってきた時に母親とはぐれ、必死に捜しているところをあの戦闘に出くわしたらしい。

 話だけ聞いてみればこの世界が普通にありえるであろう話なんだか、ただ、コイツどこかで見たことあるような…。まあ、いいか。

 

 

「坊主、母親に会えるといいな」

「おう!兄ちゃんもありがとな!!」

 

 

 火の手が消えた後、その坊主は街に戻り母親を捜すと言い始めた。まあ、街までは送って行き、それとオレ達のことに関しても誰にも言わないように言っておいた。

 普通なら手伝うなりするべきだろうが、こちらもこちらでやる事が多い。あまり道草食ってる訳にもいかないからな。コズミック・イラの方ももうそろそろ「機動戦士ガンダムSEED」の原作開始時期だし。…無責任ではあるが、本当にあの坊主の母親の無事を祈らせてもらう事にしよう。

 しかし、あの坊主どこかで見たことがある気がするんだよな…。もしかして原作キャラなんじゃないかと思ったが、考えすぎか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オレがあの坊主の顔を見た時に感じたどこかで見たことがあるという考えは実は合っていた。そのことをオレの主観で約3年後、「スーパーロボット大戦Z」での戦いで知ることになる。

 






※主人公ステータス






名前:天原 洸

  Lv:16
 
  PP:260

  格闘:174

  射撃:169

  技量:170

  防御:150

  回避:189

  命中:177

  SP:155

  エースボーナス:不明

  空:A

  陸:A

  海:C

  宇:A

精神:直感(SP:15)

   直撃(SP:20)

   ???

   ???

   ???

スキル:???

精神耐性

???

???

???

???

  撃墜数:44
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