キャラと書き方が安定しないカブタロウです。
ヒルクライムの『ルーズリーフ』を聴きながらすると以上にモチベ上がりますね。
それではどうぞ。
携帯を打つ手を止めるよう言われたが、不審者に言われて止めるやつなどいない。
ピッピッピ、プルルーーー
「だから、話を聞いてくれぇ…」
…どうやら訳ありなようだ。
携帯を閉じ正面から向き合う。
「で、何なんだ?」
「お、やっと聞いてくれるか」
「ああ、だからさっさと話せ」
「お、おう。俺は『長宗我部宗男』。天神館の一年だ。で、お前は『平和島静雄』だろう?」
「知ってたのか」
「ああ、館長から教えてもらったからな。とまあ、これからよろしく」
「おう、よろしくな」
がっちり握手。…うわっなんか汗ばんでんな。
「ガッハッハ!ではまたな」
「ああ」
…暑苦しいな。側に居るだけで気温が上がりそうだ。別にこういうのは嫌いじゃないが。
「次は向かいの部屋だな」
ドアをノックし返事を待つ。
「挨拶にきた、『平和島静雄』だ。誰かいるか?」
「おお、静雄か、入れ」
めっちゃ渋い声だな。と、それがドアさら聞こえた第一印象だ。
ドアを開けると、朗らかな笑みを浮かべた第一印象どうりなおっさんがいた。
「…スンマセン、ここ寮長さんの部屋でしたか。失礼しました」
「違う!それがしはお前と同年代だ!」
「……は?」
マジで?
もう一度よく見る。
どこかで焼いたのかかなり肌が黒く、下手したら俺よりも身長が高い。そして『鍋島さん』に勝るとも限らない程強面だ。更に周りから発せられる落ち着いた雰囲気。
どこをとっても俺と同年代に見えない。
「マジっすか」
「おおマジだ、それがしの名前は『島右近』、同じ一年だ。これからよろしく」
「ハァ、…改めて『平和島静雄』だ。よろしく」
……個性的ってこういうことか……。
これから挨拶周りするに当たって先のことが少し憂鬱になった静雄だった。
「お、そうだ。『御大将』には会うたか?」
「御大将?」
「ああ、すまぬ。御大将とはそれがしの仕える男のことだ。名を『石田三郎』という』
…さっきから聞く名前が何処ぞで聞いた戦国武将の名前に似ているのは偶然なのか?
「まだ、会ってないな」
「そうか、ならば会わせてやろう」
「…ああ、頼むわ」
「よし、ついてこい」
「…っておい、ちょっと待て。何処にいるか分かんのか?」
「それならば御大将は恐らく近くの川で黄昏ておられるだろう」
「お、おう。そうか…」
あれか、厨二病ってやつか。
そして御大将と呼ばれる人物は、右近の言う通りに河川敷で風に吹かれながら笑みを浮かべて黄昏ていた。
「ふ、この爽やかな風も我が出世街道を祝福している!フハハハハ!」
「…ここまでくると痛々しいを通りこしていっそ清々しいな…」
「なにがしよ、なんか言うたか?」
「いや、別に何でもない」
「そうか、ならば紹介致そう。こちらが我が御大将だ」
「右近か、そっちは誰だ?…ああ、館長が言っていた新しい入寮者か。俺は石田三郎!出世街道を行く男よ!」
「俺はーー「凡人の自己紹介など要らぬ。名は知っているし、有用で無ければ覚える必要もない」…そうかよ」
…落ち着けー俺。相手はまだ青臭いガキだぞ?俺はあいつより多く生きてんじゃねえか。しかも俺も学生の身分だ、ここで暴力沙汰になったら鍋島さんにも迷惑かける。だからこの握りしめた拳をそっっと下ろすんだ。そっーとそっーと…
「しかし、『あの東』から来たのか。どうせ軟弱なのだろうな」
ブチッ!
…ああ、もう我慢できそうになーーー
「御大将!相手は一緒の寮に住まう仲間ですぞ。流石に言い過ぎかと」
「…そうだな。少し言い過ぎたようだ。謝ろう」
よかったなてめぇ。右近が居て。居なかったらその顔面ぶち抜いてたがな。
怒りが無くなった訳ではないが、やはり事件を起こすのはマズイ。
僅かながらの良心が働き、静雄は怒りを閉じ込めた。
「…じゃあまた寮に戻るわ。まだ挨拶回りも終わってないからな。右近ありがとよ」
「礼には及ばん。また寮で会おう」
身振りで返して、寮へと戻る。
…寮へ戻るまでに一枚コンクリの壁をぶち抜いたのは秘密だ。
帰ってきた寮の門には、最初は無かったごついバイクが停められていた。
何と無くだが、バイクからあのデュラハンを連想してしまい、少しだが鬱に陥った。
「ん?あんさん何でそないしょげとんのや。金無いんか?何やったら貸したるでー?」
「は?お前何言って…」
あのスリムな身体を連想していた静雄にはそのバイクの乗り手の姿に衝撃を受けた。
黒いスーツとは間逆の白い制服を着て、更にその巨体。
その衝撃に飛ばされたのか、さっきまで鬱とした気持ちはどこかへ飛んでいた。
「というか、お前誰だ?」
「ウチか?ウチは『宇喜多秀美』。副業として金貸しやっとるんや。そっちは新しくくる『静雄』やろ」
「そうだ。これからよろしく」
「おう!任せとき!…金やったらいつでも貸したるで?」
「あいにくだが今は困ってない。残念だったな」
「そうか、ならまたの機会にやな。ほなさいならー」
そうして、宇喜多はバイクを飛ばして行った。
「…金貸し、取り立て……ハァ…」
何故だかあいつは俺の心を無意識に抉ってきてくるな…。
気をとりなおし、寮のカウンターの名簿で挨拶に行く人を確認する。
「あとは、男子に5人、か」
『尼子晴』と『毛利元親』、『鉢屋壱助』に『大村ヨシツグ』『龍造寺隆正』。
「さっさと終わらせて、家具とか買わないと…」
最初に辿り着くのは、毛利の部屋。
「何というか…香水の香りがドアから漂ってくるんだが」
意を決してノックをする。
「どーも挨拶にきた静雄です。よろしくお願いしまっす」
「うむ?、丁度良い。入ってくれ」
「いや、俺は用事があるので失礼ーー「新しく買ったこの香水の香りはどうだ?エレガントだろう?」」
自分から出てきたよ。おい。
「あー、ソウッスネ。エレガントデスネ。綺麗ッスネ。じゃあ」
「ふふふ、だろう?美しい私にふさわしい…」
さっさと毛利から逃げる。匂いで蒸せ返りそうだ。
次は大村の部屋だ。
ここは普通みたいだな。
「スンマセン。挨拶に来た静雄です。これからよろしくお願いします」
内側からドアが開く。
見かけは病弱そうな細い男子だった。
「そうか。俺は大村ヨシツグ。これからよろしく」
さらに大村の後ろから一人。
「おまえが、あたらしくきた『静雄』か!わたしは尼子ハル。よろしく」
「お前が、尼子晴か。よろしくな」
このとき二人の意思の相違には誰も気づかなかった。
「…あとは『鉢屋壱助』と、『龍造寺隆正』か」
「ああ、そういえばその二人は今いないぞ」
「あ?そうなのか」
「鉢屋は夜には帰ってくるが、龍造寺は明後日まで仕事で帰ってこない」
「だったら、また今度だな。サンキュ」
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夜。寮の広間では静雄の歓迎会が行われた。
「静雄の入寮を祝って乾杯ー!」
一人一人が好きな飲み物を持って杯をぶつける。
焔はコーラ、宗男はプロテイン、島は煎茶、
焔が歓迎会を盛り上げる。
「…ああ、これからよろしくな」
しかしそんな声は間も無く遮られた。
「今日は歓迎会けん、コーラばがぶ飲みするばい!」
「おお、そうやなぁ。ウチも食うでー!」
「ガハハッ、筋肉つけるにはタンパク質とらなな!」
「ククッ、貴様らガキだな、そんな急いで食っても何も無いだろうに」
「…御大将、口にソースが付いております…」
「こういうときこそエレガントに食事せねばな」
久しぶりな高校生の馬鹿騒ぎに思わず頬が緩む。
見た目高校生に戻ったとは言え、精神は大人である。
周りが少し落ち着いた頃に箸を伸ばそうと飲み物を少しずつ飲んでいると。
グー……
視線が一気に此方を向く。
…食欲も高校生の頃に戻っている様だ。
「ハハッ、さぁ静雄よ、食べれ食べれ!」
「静雄殿。飯は沢山ありますぞ?」
「ウチの分も食うか?」
ニヤニヤとした笑みと共に皿が集まる。年甲斐なく周知に顔が赤くなる。
…こうなりゃ食ってやる。
勢いよく飯をかき込んでいく。
「おおっいい食いっぷりぞ!」
「…静雄よ、アンタ中々やるな?」
それからというものの、高校生の食欲を得た静雄が食いに食った。更に途中から宗男との大食い対決が始まり、それに宇喜多も参加する始末。そうなってくると飯が足りない。そこで島が厨房に参加したり、鉢屋が帰ってきてその混沌とした食卓に度肝を抜かれたりと大いに盛り上がったのだった。
「グガー…」
「オイコラ、起きろ。寝るなら部屋で寝ろ」
歓迎会もとい大食い対決が幕を閉じると、予想外の盛り上がりに疲労が溜まったのかほとんどの人が部屋に戻り、寝に行った。
今、静雄は途中で眠りこけてしまった宗男を引きずって運んでいた。
そうして宗そいつを部屋へ投げ込み一服しようとして手が止まる。
「…タバコが吸えねぇ…」
だったら風呂で休憩しようと風呂の準備をし、風呂へ向かう。
「そういや風呂の場所が分かんねぇ」
どうしたもんかと考えていると、前の方を人影が通った。
「あれは…晴
手には風呂の用意がある。
丁度いいと付いていく事にした。
…おい待て。
こっちは女子寮の方じゃね?
静雄の疑問は正しく、紛れもなく女子寮だった。
迷い無い足取りだった。
…そういうことか。
たが疑うのを止める。人柄と本当の顔が違う奴を知っていたからだ。
見てみればもう着替え場のドアを開けたところだった。
寮での『そういう事』はダメだという事を注意しつつ、風呂の場所を教えて貰おう。
そう思って静雄は風呂のドアを開けた。
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「はぁ、疲れた」
この溜め息を吐く少女は『尼子晴』。『尼子ハル』との双子である。
今夜は新寮生との歓迎会があったそうだが生憎、用事があって出られなかった。
「誰だったんだろうな。新寮生って。…かっこ良かったりするのかな?」
性格は兎も角、容姿は良い方である。あながち外れでは無い予想だった。
「さぁ、お風呂お風呂」
疲れた体を癒すには風呂が一番である。
迷い無く風呂へ歩き、着替え場のドアを開けた。
鼻歌を歌いながら服を脱いでいく。
___これから起こる事も知らずに
お疲れ様でした。最初の方の自己紹介は少ししつこかったですね。
案が纏まり次第直します。
次回は戦闘回です。…焔の博多弁(?)を書くのに困ったのは私だけでは無いはず。
感想頂けると嬉しいです。
…評価青にならないよう頑張ろう。